酔っ払いかた。

サマーシーズンのセブはとても暑い。
17時近い今でも、クーラーか扇風機をつけないとじんわり汗が滲んでくる。

それでもアジアいち高い電気代を節約するため、窓を開けて風を入れることで、なんとか気分を紛らわしている。本当は生暖かい空気が出入りしているだけなんだけど。

昨日の夜、久しぶりに酔っ払って、改めて思ったことがある。
ほろ酔いを超えて本格的に酔い始めると、人は本性が出てくるものだ。

私の場合はほろ酔いで笑い上戸になり、それを超えると悪態をつき始める。
本性が出る、という前提を置いておきながら、悪態をつくなんて書きたくはないけれど。そうなのだから、仕方ない。

とは言っても特定の誰かに対してではなく、同意できない考え方や事象に対して、ちょっーとだけ悪い言葉遣いでコメントするような感じだ。

いや、だいぶ陰気くさいな。

学生の頃はなんだかんだ酔ったら、恋愛に奔放になる人が多かったと思う。自分は客観視と理性を捨てられないタイプだったので、飲み会の終盤に明らかに「それ」な空気を纏う男女を見ると羨ましさすらあった。若さを謳歌してるなぁというか、周りを気にしないでいられるのいいなぁというか。

最近はそんな「お酒で失敗しちゃった」みたいな話を聞かなくなった。
みんな大人になったのかなぁと思ったけど、よく考えたらそれを「失敗」「ネタ」とすらカウントしなくなったのかもしれない。

聞き役の私も、そんな話を聞いても「ハハ、あね〜」くらいで相槌を打っていたから、そういうことだろう。

社会人になってからは、持論を展開する人も多かった。
特に会社終わりに飲みにいく時は、酔っ払いで構成された討論会のようだった。

普段は聞き役の人が荒々しく持論を展開していると、とても嬉しい気持ちになった。腹が割れたような、同じ窯の飯を食べたような気持ちになったのかもしれない。

私はそこそこにお調子者なので、そういう時「もう全部吐いちゃえよー!」とグラスに並々お代わりを注いでしまう。体調を崩さない範囲で、そういうお酒が進む会はとても好きだった。

最後に、仲の良い複数人で飲む宅飲みも大好きだ。
25~30歳前後の仲良しメンバーで飲む宅飲みは、変な呑みゲーも男女の駆け引きも始まらない。逆に中学生の放課後みたいな純粋さだった。

最近流行りのカードゲームでボケとツッコミが飛び交い、何の邪気もなく笑い続ける。飲むお酒だってストゼロではなく、各自で持ち寄ったボトルワインや日本酒。お酒の邪魔をしないあっさり目のおつまみを摘んで、12時くらいにはサクッとお開き。

暖房で空気のこもった室内から、サラリとした空気が流れる深秋の夜中に出た瞬間は、全員意味もなく「はーっ!」と声を出した。
男性陣がうまそ〜にタバコを噛み締めていて、そんなに美味しいなら少し吸ってみたいな、と眺めていた。

いつの間にか飲み会の話に変わっていたけど、どの酒の席も好きだ。
それぞれ一人呑みでは絶対に味わえない、幸せや楽しさがある。

こちらに来てから、飲み会というものをほぼしていない。
お財布にも健康にも良いのだけれど、たまにはみんなで大口を開けて笑うような飲み会に参加したいなぁ。


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