母の日
今日は日本でもフィリピンでも母の日。
家の近くの教会にはたくさんの人が来て、原色のような花束が並べられている。
うちの母は携帯電話を使わないので、なかなか連絡をとる機会が少ない。
この時代に携帯なしで生きられるんだな、と感心するがまぁやっていけるようだ。
最近Googleというものを覚えて、あれやこれやと父のスマホで検索して楽しんでいたらしい。
そんな母と、父のスマホを介してLINE通話をした。
いつも明るい母だが、今日の声色は一段と明るく、楽しそうだった。
持病も多い母なので、その声を聞けるだけでとても嬉しい。
元気な声を聞けるだけで幸せな気持ちになれる人がいるということは、本当に幸せだ。
いつにも増してポジティブな母は、私の海外生活・珍道中を笑いながら、面白そうに聞いてくれた。
少しは英語を使いながら働いているよ、というと「すごいすごい」と何度も言っていた。もしかしたら自慢の娘になれているかな?と思うと、とても嬉しかったし、そんなに素直に他人を褒めちぎれる母は素敵だと思った。
言葉にはしていないけど、年に一回程度しか会えない距離で住むことを選んでしまったので、少し親不孝をしていないかと感じる事もある。
でも母の「あんたが健康に、楽しく生きてるならそれが一番やね」という言葉に救われたし、少しだけ泣きそうにもなった。
せっかく私がいるんだから遊びに来てよ、家から海が見えるよと話すと「ええ〜いけるかな〜〜」と言いつつも楽しそうだった。
海外にいることが、会えないというマイナスでなく、新しい場所へ旅行するきっかけなどポジティブなものになったら何よりも嬉しい。
兄夫婦の近況を話したり、次回はいつ帰国するよ、その時はこの部屋を使うね、なんて話をして電話を切った。
なんだか他の感情とは異なる、じんわりと温かい気持ちに浸っていた。
おかえりと待っていてくれる人がいる事、
あなたが幸せならそれが一番と言ってくれること、
私の挑戦を喜んでくれること。
そのどれも本当に幸せで、改めて大事にしたいと思った。