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#13 徒歩日本一周日記 2018年6月1日〜


前回↓

6月1日

6/1
3ヶ月目スタート。今日はほとんど山の中だった。普段ほとんど誰も使ってないような山道で、ケータイの電波も届かないようなところを歩いていた。
座って休んでいるとき、スズメバチが顔のすぐ近くまで飛んできて「今ここで首とか刺されたら死ぬかもしれないな」と思った。
電波が届かない場所だといつも以上に心細くなる。自分でも「現代人だな」と思う。つづく。

一応ポイズンリムーバーを持ち歩いていたのですが、使う機会は訪れませんでした。良かった。

「蝦夷梅雨」と言うワードをこのとき初めて知りました。

スズメバチに刺されそうになったその場で45分ほど座ったまま寝てるの、今思うとヤバいな。怯えてるのか怯えてないのかどっちなんだ。

素人が「食パンにタンパク質含まれてるっぽいし食パンでタンパク質補えるんじゃん」とか考えるなよ。

今でもよく「〜まで〇〇〇km」と聞くとすぐ「1日50kmと考えると歩いて〇日で行けるな…」と考えてしまいます。

6月2日

6/2
今日は「もぐらんぴあ」という地下にある水族館に行った。石油保管施設を利用したものらしい。水族館自体は小さめだったが、地下に通る太いトンネルのようになっていて、施設自体の構造が面白かった。
もぐらんぴあを出たあと、グーグルマップに従って歩いているといつの間にか山の中を歩かされていた。「山道」どころではなく、完全に「山」だった。道なんてどこにもないし、トゲのある植物がいっぱい生えてて痛いし、めちゃくちゃ急な坂だしで「グーグルマップに騙された」と思いながら山を抜けると、抜けた所にあったお家の人に見つかり、声をかけられた。
怒られるかと思ったけど、なんとそのお家に泊めてもらえることになった。
「たまたまその日あった人の家に泊まる」は初めてだ。しかもお寿司を食べに連れて行ってもらったりもした。クジラの鼻の穴の周りの肉を食べた。おいしかった。すごく運が良かった。いい出会いもあるもんだ。つづく。

山の中を掻き分けて進み、抜けたと思ったら犬に吠えられ、「やべっひとんちの庭じゃん!」と思いながらこっそり通り抜けようとしたら話しかけられ、「怒られるかな…」とか考えながら日本一周してることを説明すると「この先寝れる場所なんてないよ!ウチ泊まっていきな!」と言われました。「こんなことって本当にあるんだ!」ととても嬉しくなりました。

この水槽良かったな。

なんだかお高そうなお寿司屋さんに連れていってもらいました。めちゃくちゃ美味しかったです。クジラの鼻の穴の周りの肉、またいつか食べたい。

6月3日

6/3
泊めてもらったおうちから見送られつつ出発し、青森に向かった。
出発してすぐに、またもやグーグルマップに騙された。山道を進んでいくと、途中で道が消えていた。もう山の中を歩くのは嫌だったので、仕方なく引き返して別の道を行った。
多分少し昔にはちゃんとそこに道があったんだろうが、植物に埋もれてしまったのだろう。ちゃんと更新してほしいものだが、日本全国の道を調べるとなると大変だろうししょうがない。今度からはグーグルマップが最短だと表示していても他の道があるなら山道は避けることにしよう。
そしてついに、本州最北の県、青森まで来た。北海道まであとちょっとだ。「青森県」の看板を見たとき、嬉しくてつい「おっ青森じゃん!」と声に出してしまった。
夜に今日まで数日かけてみていたアニメ「よりもい」を最終回まで見た。今僕が旅をしている最中だからというのもあると思うが、最初から最後までボロボロ泣きながら見ていた。
旅に出てからたまにアマゾンプライムの映画を見ているけれど、「レオン」とか「プラダを着た悪魔」とか、面白い映画を見ると元気が出てくる。面白いもの、引き込まれるものを作れる人たちはすごいな、と思った。
あと、南極に行きたくなった。つづく。

「宇宙よりも遠い場所」誇張抜きで毎話泣いていました。僕も日本一周を終えた時には「ざまあみろ!」と叫んでやりたかったのですが、身の回りに「できるわけない」とか言ってくる人がいなかったのでその言葉は宙に浮きました。

「歩いて日本一周している」ことを初見で当ててくる人、かなり驚きました。結局この人とはもう会いませんでした。

6月4日

6/4
今日は航空自衛隊上がりのバイク乗りのおじさんに食べ物とかをもらい、「日本人は誰でも助けてくれるから!体調悪くなったら誰かに頼るんだぞ!と言われた。
夕方には関野先生の知り合いの方に会い、ご飯とお風呂に連れていってもらった。「バラ焼き」とかいう玉ネギと牛肉を鉄板で焼いて食べるやつを食べた。久々にお肉を腹一杯食べた気がする。おいしかった。
温泉もすごく気持ちよかった。旅に出てからというもの、お風呂に入るたびに頭の中のミサトさんが「風呂は命の洗濯よ♪」と言ってくる。全くその通りだと思う。お風呂は最高だ。つづく。

バラ焼き、腹がはちきれそうになるまでお肉を食べて嬉しい悲鳴でした。
お風呂は最高です。

原一平(はらいっぺえ)、一昔前の漫画の登場人物に居そう。

6月5日

6/5
今日もいっぱい歩いた。あまり人気のない道が多かった。
前から買おうと思っていたサンダルを買った。ビーサン。便利だ。寝る場所に着いて荷物を下ろしたらすぐに靴と靴下を脱いでビーサンに履き替えると足が楽だ。よい。つづく。

サンダルの話しかしてない。「長時間歩いても疲れにくい」みたいな売りの靴下をよく履いていたのですが、そういう靴下って常に足を軽く締め付けてくるので目的地に着いたら一刻も早く脱ぎたいんですよね。靴も蒸れるし。

「サンクス久々に見たな。」という文字列の「クス久々」の部分好きだな。

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#14に続きます。