【第3回】PASSION~言いたい事を言ってもいい世の中なんじゃ?~
#3「トーキョー」
トーキョーに出てきて6年半になりました。
出身はどこ?という質問には大体「生まれは青森、育ちは札幌」と答えているが、実は青森~札幌を行ったり来たりと、きちんと説明しようとすると、ちょいとややこしい…。
全てを説明すると長くなるし、「どうせ大して興味ないだろ」と思って、こういう答え方である程度統一している。
ただ、いずれにせよ北国ということがキャッチーなのか、そのあとも質問をしてもらえることが多いし、印象に残るようで、自己紹介のネタには困ることが少なく、なんだかラッキーだなと思っていたりする。
でも、一番ラッキーなのは、なんだかんだ“トーキョーに生を授かり、Jahに無敵のマイク預かり”し、“東京生まれTOKYO育ち(東京圏含む)”な奴らだと思っている。
コロナ禍になって、リモートワークやワーケーションといった新しい働き方や生き方が生まれ、地方移住する方々も増えてきているが、やはりトーキョーは日本の標準(基準)であることには変わりないと思うし、今後も変わらないような気がする。
正直僕はトーキョーに憧れみたいな気持ちは一度も抱いたことは無いのだが、トーキョーを知らないまま死にたくないという気持ちが漠然とあり、札幌で社会人を何年か経験したのち上京した。
最初は中央線沿いに住んだ。
なぜなら、山手線と中央線しか知らなかったから…。
通勤退勤の満員電車に驚愕し、乗り換えに戸惑い、そして知り合いもいない環境ではもちろんすぐに順応することは出来ず、上京1カ月くらい経った頃には、胸??お腹??辺りが病み、救急車で運ばれたこともあった。
このとき、トーキョーの洗礼を受けたような気がした。
そのとき真っ先に思い浮かんだのは、満員電車に乗って学校に通う児童たちの姿だった。こないだ生を授かったばかりの奴らが、「これがフツーですけど」と言わんばかりに、あの移動式ライブハウスに毎朝乗っているのだ。
この時点で、やはり“東京生まれTOKYO育ち(東京圏含む)”にゃ敵わんわー…と思いましたね。(生粋のライブキッズじゃん)
僕は24歳で初めて満員電車を体験し、これから乗り換えなどを覚えて…はぁ~、とんでもないビハインドですよ。
でも逆に考えれば、トーキョーの人がフツーと思っていることや景色が、僕のようなカッペにとっては毎日が、いや一瞬一瞬がとても新鮮なのだ。ホント時間がもったいないと思うことばかり。
(また)正直こんなにトーキョーに居るとは想像もしていなかった。いても2,3年、“トーキョー体験”ができれば合格かな??と思っていたが違った。
日に日にトーキョーが好きになるし、僕を、僕自身をどんどん好きにさせてくれる特別な街になりつつある。
今はいくつかある副都心圏内で生活しているが、次はどの辺りに引っ越そうかなーなんて、YouTubeで内見系のチャンネルを見漁るのが日課になりつつある。
明日のトーキョーも楽しみだし、トーキョーで生きる明日の自分も楽しみ。もっと色んなことが知りたいし、もっと色んな自分も知りたい。
トーキョー、これからもよろしくお願いします。
レインボーブリッジの遊歩道からの眺め。
歩けるんですよね。レインボーブリッジって。
#3 Song ♪ lily「東京の空」