会計の本を乱読して気付いた「儲け」と「利益」の違い
パターンメイキング工房『オーヴ・モードスタジオ』代表 フリーパタンナー/モデリストのコバヤシ_トシヒコです。
今回の記事では、私が会計の本を読んでいて「儲けと利益は違う」という記述があり、「え、同じじゃないの?」という自分の疑問が解消された、学びの過程をエッセイとしてまとめました。
【結論】売り上げが増えることで増えるのが儲け、コストを減らすことで増えるのが利益
会計に関する知識不足、理解不足を痛感する出来事があって、集中的に会計に関する勉強を開始。
kindle Unlimitedで読める会計に関するあらゆる本を乱読。
その中で「儲けと利益は違う」という記述がありました。
ほかにも「利益は意見、現金は事実」といった気になる記述も。
会計的には売り上げからコストを引いて残ったものが利益。
(費用や経費など、支出の全てをひっくるめた概念としてコストという言葉を使っています)
なので、利益と儲けは同じなんじゃないの?と思ったわけです。
どちらも売り上げからコストを引いて残ったものなのだから。
ちなみに売上よりもコストのほうが多い場合は、コストと売り上げとの差が損失となる。
売上は外からもたらされ、コストは内から発生する
売上は外から、つまり商品を買う人がいることでもたらされる。
対してコストは内から、つまり事業が存続する限りは発生し続ける。
前者はコントロールできないが、後者はコントロールできる。
売上=客数×客単価であり、コントロールできるのは商品単価と商品の供給量であって、客数でも客単価でもない。
売上に関しては、常に外に主導権がある。
対してコストは、何をコストにするのか、どれだけコストにするのか、いつコストにするのかまでが内でコントロールできる。
コストというコントロールできるものを減らすことで増えるのが利益。
売上というコントロールできないものが増えることで増えるのが儲け。
これが「儲け」と「利益」の違いであり、「利益は意見、現金は事実」と言われる理由だと気付いた。
「儲かる」とはあくまで売り上げが増えることを言うのであって、コストを減らした分だけ利益が増えることを言うのではないのだから。
オススメ書籍
ドラッカーと会計の話をしよう (中経の文庫) | 林 總
会計の本はどうしても教科書的でお勉強チックな内容が多いもの。
そんな中、複数の人物の会話がメインのストーリー仕立てで、「嫌われる勇気」のような感覚で読めて最も内容が記憶に残りました。
あとがき
今回の話は、家計に置き換えて考えることもできると思います。
最初のほうでコストを「費用や経費など、支出の全てをひっくるめた概念」と説明しました。
その理由は、コストを支出と言い換えてしまうと支出の逆は収入なので、「売上=客数×客単価」という計算式による説明が使えなくなってしまうからです。
なので個人の家計レベルであれば、「収入-支出=利益」として考えればいいと思います。
支出を減らして増えるのが「利益」、収入が増えて増えるのが「儲け」と、同様の考えを当てはめて。
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