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Photo by
chakabe_okb
真冬の仙台へ、年末の旅路
―名古屋経由で向かう、冬の東北紀行―
仕事納めの金曜日、私は地元のバス停に向かっていました。これから始まる仙台への旅。普段は何気なく通り過ぎるだけのバス停ですが、今日はいつもと違う高揚感があります。
「来るかな…来るかな…」
以前、このバス停で待ち続けたものの来なかったバスのことを思い出しながら、少し早めに到着。今日こそは…と祈る気持ちで待っていると、その姿が見えてきました。「来た!来た!」思わず心の中で歓声が上がります。地元のバスに乗るのは実は初めて。新たな冒険の始まりです。
バスから電車、そして名古屋駅へ。金曜の夜の名古屋駅は、年末ならではの活気に満ちていました。キャリーケースを引く旅行者たち、外国からの観光客、若者たち。それぞれの目的地に向かう人々で駅構内はごった返しています。
夜10時を回り、次の仙台行きのバスまでまだ1時間。駅周辺のラーメン屋を探しましたが、どこもラストオーダーで断念。代わりに駅構内の蕎麦屋で、旅の腹ごしらえ。熱々の蕎麦を啜りながら、これから向かう仙台のことを考えます。
天気予報によると仙台は厳しい寒さとか。防寒対策はしてきましたが、果たしてこの装備で大丈夫でしょうか。不安と期待が入り混じる中、バスの時間が近づいてきます。
明日は仙台から、また新たな旅の様子をお届けできればと思います。凍えるような寒さの中で、どんな出会いと発見が待っているのでしょうか。
(続く)
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※この記事は、仕事納めの日から始まった仙台への旅路を綴った連載の第一回目です。街の様子や出会いの数々を、これからゆっくりとお届けしていきます。