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2020年シーズンから木山監督の特徴を考える…はずだったのが、調べているうちに来年の恐ろしい予想がついてしまった件


さて、今シーズンも終わりに差し掛かり、と言うより降格なしなのですでに終わっていると言えるかもしれないが、1年間木山監督の戦い方を見ての感想をまとめようかと。前に指揮したクラブ(山形 2017〜2019)との違いを調べて、木山監督がベガルタでできなかったことをまとめ、山形でできた要素を仙台でもできれば来季は明るいぞ!とポジティブな見通しを立てたいと思って書き始めた。

読み進めていただくとわかるだろうが、調べて10分程度でこの記事のタイトルを変えた。どうも今年木山監督はベガルタでうまくいかなかったわけではなく、もともとこのようなチームしか作れないのでは?という疑惑が出てきてしまったからだ。

木山監督が指揮していた山形時代のことを知るために参考にしたのは下の二つ。

One for Montedio
http://blog.livedoor.jp/tk_dio/archives/22543034.html?ref=head_btn_next&id=8078570
【ライターコラムfrom山形】勝ちきる力が足りなかった2017年…山形がつまづいた3つの要因を探る
https://www.google.co.jp/amp/s/www.soccer -king.jp/news/japan/jl/20171214/684440.html/amp

この記事を読むと、木山監督のチームの特徴は、

①開幕後から不思議なくらい怪我人続出

②外国人選手の起用が下手

③想定外に脆い

④役割に選手をはめるような采配。うまくいかない時は時間をおいて、次に選手を変えて解決を試みる。

⑤守備ブロックは一見硬いが、対策を取られると脆い。なので、リーグ終盤に失速しがち

⑥得点力不足が顕著。最後まで攻撃は選手個人頼みで、型が見えない。


なんてことでしょう。自分で読みながら「あれ?今年のベガルタのことですか?」って思った。恐ろしいほどのデジャブ。ちなみに2017年の記事(木山監督山形一年目)には、終盤は3、4人の選手が攻撃に迫力を生み出していた。戦術が熟成されるだろう来季に期待。みたいなことが書いている…。そして最終年までその課題は解消されなかった模様。

この地点ですでに心が折れかったが、振り返ってみよう。そしてなんとか対策を考えてみよう。


傾向と対策

①開幕後から不思議なくらい怪我人続出はいわずもがな。ただ、これまではコロナによる過密日程の所為だと自分に言い聞かせていたのだが、モンテでの1年目もそうだったとしたら、これは木山監督のコンディション管理に問題があるためと結論せざるを得ない。だってモンテの時と一緒なのにフィジカルコーチは異なるから。

今年の連戦の中、「怪我人が多いから」との理由で連戦でもターンオーバーを採用せず、ますます怪我人が増えると言う地獄にはまっていた我がベガルタだが、私は特定の選手をあまりに使いすぎたための当然の帰結だと思っている。もともと仙台に怪我人が多く出ると言う傾向があるにせよ。むしろこんな使い方してなんで怪我しないんだと思いながら見ていた。

案の定吉野は酷使の結果、肩の脱臼骨折の重傷を負って今シーズン終了。スタメンクラスにも控えにも負傷者続出し、シーズン終盤にはGK2人をベンチ入りさせると言う荒技にでる。さらに次の試合はベンチ入りメンバーを1人少なくなる。だがなぜか椎橋は今の所ほぼフル出場。超人か、お前は。監督が原因だとすると、この傾向は来年監督のやり方に慣れたことで少し改善するが、あまり変わらないのではないか。

対策:試合後の栄養補給とその知識を監督とチームに教え込む。フィジカルセラピストを増やす。


②外国人選手の起用が下手。

マテ、クエンカは長期離脱である程度仕方がないが、個人的にはパラをSBの駒が不足するまでほとんど試合に出していなかったあたり、木山監督の采配に不信感を持っている。左足のキックはなかなかの精度で、フィジカルはそれなりに強く、スタミナもある。しかし足が遅くて、結構裏を取られてしまうとピンチを招く傾向にあり、木山監督のお眼鏡に叶わなかったのか。

怒涛の連敗中のシーズン中盤から出場機会を伸ばしたが、正直もっと早く使うべき選手だったと思っている。ゲデスはシーズン序盤からそれなりに使っていたが、正直使い方によってもう少し輝ける子だと思う。

対策:どうせ使えないので、微妙なレベルの外人は獲得しない。


③想定外に脆い。今シーズンの成績を見れば一目瞭然。コロナ禍は全てのクラブに等しく降り注いだが、一番対応できていなかった。

対策: コロナが収束するよう祈る


④役割に選手をはめるような采配。うまくいかない時は時間をおいて、次に選手を変えて解決を試みる。

これは本当にシーズンを見ていてその通りだと思った。赤崎のワントップ問題といい、いつまでも椎橋をダブルボランチで起用していたことといい、フィジカルの足りない佐々木匠をサイドハーフで使おうとすることといい。あと飯尾はもう少し前で起用してくれ。

とにかく戦術の決まった型があり、そこに選手が嵌め込まれる。それで機能するんだったらいいが、全然機能しないのである。これは仙台における木山監督の求心力の問題だと思うが。4−5試合見て、やっと諦めて次の選択肢を検討するんだが、そんな試行錯誤は練習でやってくれ。

対策:今年一番上手くいった4−1−4−1で機能した選手と同じような特徴を持つ選手を補強する。合っていない選手は経費削減のため解雇。


⑤守備ブロックは一見硬いが、対策を取られると脆い。なので、リーグ終盤に失速しがち。

うん、脆い。酷い。「攻撃は広く、守備は狭く」という格言があるが、仙台の守備は広げられまくっている。これはもうトップカテゴリーでは通用しないのではないかと思った。横浜FCなどのように数的優位を作ってボールを動かすチームには手も足も出ない。そこにJ1の突出したストライカーが加わるともはやフルボッコ。やっと攻撃チャンスを得られた時にはチームが全員疲弊しきっている。

たぶんJ2では少し寄せただけでパスが甘くなったり、コントロールが乱れたりするんだろう。実際J2の試合見ていると結構そういうシーンが目立つ。だがJ1はそれでは通用しない。欧州ではすでにファーストディフェンダーが強くプレスをかけて、奪うか、ボールコントロールを失わせ、2nd、3rdディフェンダーが回収するのが基本になってきていると言うが、Jでもそのトレンドが来るだろう。

守備に関して1年やって変化がなかったことを見ると、来年もそれほど変わらないのではないか。

対策:守備専門のコーチを新たに呼ぶ。

⑥得点力不足が顕著。最後まで攻撃は選手個人頼みで、型が見えない。

これが一番堪えた。ってことは来年も攻撃の成熟は見られないってことだな。柳の起用にやたらこだわるのも、柳がいないと攻撃ができないからか!既存の選手の特徴を組み合わせて組織での攻撃を組み立ててくれるはずと言う期待は来年も儚くも散る夢ということか。

対策:攻撃専門のコーチを新たに呼ぶ。もしくはクエンカをなんとしても残す


①〜⑥をまとめると正直来年もほとんど変わらないんじゃないか。むしろ戦術にあっていない選手の入れ替えの作業の中で選手のレベルは下がるしかない。ってか丹治さんなんでこんなの連れてきたんだ。

山形2年目もJ2中位で、経営規模から期待される順位あたりでフィニッシュしているし。それだとなにがだめって、経営規模から期待される順位でフィニッシュした場合、仙台は高確率で降格圏内になること。債務超過の問題もあり、来年落ちたら数年は上がってこれないだろう…。辛くなってきたので、ポジティブな面を探そう。

評価されている点

上の記事でも言われているが、若手が育つところ。浦和の汰木、C大阪の坂本、松本の阪野はそれぞれステップアップの移籍を果たした。今年は柳ぐらいしか間に合わなかったが、来年は木山監督の意向で有望だが注目されていない選手を獲得してくれるかもしれない。ただ、そもそも仙台はJ1に残留することが一番の目的なので、育つまで時間のかかる若手獲得がが吉と出るかどうかはわからない。あと獲得に関してはそれが監督の功績なのかスカウトなのかよくわからん。

まとめ

おそらく来年もそんなに試合内容に変化はない。怪我人が少し減る、守備のオーガナイズがそれなりにできる(ただしJ1上位には木っ端微塵に粉砕される)程度。クエンカが残留し、フルシーズン戦えればそれなりになんとかなるかもしれない。あとはサポーターの声援が復活し、ホームの勝率が上がることか。アウェイはなんとか守って、謎の韓国人、オ・ウンゴルに期待する。

一方、浜崎、ジャーメイン、田中、佐々木匠、照山、常田あたりが木山監督の元で覚醒することはそれなりに期待できそう。

まぁ確かに今期から始めている4−3−3の中で、

・ジャーメインのWGの適正発見(SHとしてはクロスと守備に難あり、FWとしては微妙)

・浜崎のIH適正発見(結果が出ていないので個人的には評価していないが)

はそれなりにいい仕事なのかもしれない。

ただ、その代わりに飯尾(右SH→右SB)、蜂須賀(右SB→左SB)赤崎(2トップの一角→3トップの中央)が明らかに割を食っているのでそこら辺なんとかしてほしい。個人的に上記3人はベガルタの中でもトップクラスの個人能力を持っていると思うので。

一年目にして監督の底が見えてしまった感があるが、金銭面の事情でどうも監督交代すらできなさそうな雰囲気である。グアルディオラの脳味噌だけ培養してクラブハウスの地中深くの研究所で命令を出させる以外なさそうだ。だがそれはそれでどっかの有名な怪盗の孫にボコボコに壊されるかもしれないので、先手を取ってインターポールから有能な日本人刑事を呼んでおいた方がいいだろう。

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