2020シーズンベガルタ仙台選手寸評&移籍予想 GK DF MF編
なんか契約満了のニュースもちらほら出てきたし、残り試合も少ないし、一旦まとめます。チームがうまくいってない時期が長かったので、攻撃でなかなか褒めるポイントがない…。
GK
関憲太郎
ほとんど出場機会のなかったベテラン。ずっとサブでも腐らず練習をする姿はプロの鏡。サブGKとして理想的な選手。でも今年は全然ベンチにも入らないし、残念ながらおそらく契約満了の可能性高い。うーん。
川浪吾郎
低迷するチームの中、「ベンチを元気にする」というよくわからない役割でベンチ入りを増やした今シーズン。でも明るいキャラクターで連敗中のチームになくてはならないカンフル剤として機能。プレーは見てないので知らん。残留だろう。
小畑祐馬
ユース上がりの一年目。コロナ禍の降格なしルールで一番恩恵を受けたのではないか。J1デビュー戦では危なげない守備を披露。レベルの高いFW相手の駆け引きにまだ課題あり。現代キーパーっぽく、足元の技術に優れる。いずれにしても久しぶりの大物が出てきた感がある。今後に期待。
ヤクブ・スヴォビク
まさに守護神。そろそろ伊達政宗の隣に銅像立ててもいいのではないか。今年勝てないチームの中孤軍奮闘。この人がいなかったらあと20失点ぐらいはしていたであろう。大敗のゲームを僅差に、僅差のゲームを引き分け、勝利に持ってきてくれた。一対一のピンチにもタイミングのいい飛び出しで見事にセーブ。個人的には横っ飛びが美しいキーパー。
グラウンダーのシュートに少し弱い感じがするのと、ショートパスの精度と判断がやや弱い。まぁそれが完璧だったらそもそもベガルタにはいないだろうが。ロングキックはまあまあ。Jリーグのトレンドである、後方からのビルドアップに必要なパス能力がちょっと低いので、あまり上位チームで争奪戦にならずに残留確率が高いのではと予想している。
DF
パラ
U-23ブラジル代表経験ありにも関わらずブラジル3部リーグ所属という怪しげな経歴を提げ、また丹治さんのハズレ外国人かとファンをヤキモキさせた。序盤は出場機会が得られなかったが、SBに故障者が続出すると左SBの定位置を確保。高い攻撃センス、正確な左足、ガッツあふれる守備、思ったよりも強靭なフィジカル、小動物のような愛らしさを武器にベガルタファンの心を鷲掴みにした。ただ足はびっくりするほど遅く、サクッと裏を取られることがあるのと、左足は正確なのだが、右をあまり使わないため攻撃がワンパターンになりがちなところはリーグ後半になると他チームにバレてきた。それでも十分に戦力と言える選手である。あまり争奪戦になりそうな選手ではなさそうなので、残留の可能性が高いか。
蜂須賀孝治
ベガルタ一筋の右SB。高身長でスタミナもあるという理想的なSBで、個人的にはJ1でも有数のSBだと思っている。元日本代表サイドバックの名良橋もどっかの記事でJ1のSB Best5の一人に選んでいてくれた。今の実力でもう少し若ければうっかり日本代表もあったかもしれない。今シーズンは怪我が多かったものの、相変わらず右サイドでは安定したプレーを見せる。柳に押されて、左サイドでのプレーも多かったが、個人的には右で固定して起用しないと勿体無い選手。年齢も年齢なので残留してくれることを祈っているが、上位クラブからのオファーはあるかもしれない。
平岡康裕
ここ数年ベガルタの最終ラインを守る主力サーファーCB。今年は例年になく足を引っ張るプレーも散見されたものの、まだまだ脅かす選手がいない。清水出身の選手らしくボール扱いが上手い。流石に34歳と年齢も年齢なので後釜を考えなくてはいけないが、ベガルタを代表する選手の一人。年齢的にも多分残留。
吉野恭平
仙台出身、広島育ちのDF兼DMF。序盤戦は木山監督の寵愛を受け続け、ほぼ全てスタメン起用。なんというか、DFとして見ると対人が弱くて、ボランチとしてみると攻撃力が微妙という、なんとも中途半端な感じでシーズンが終わってしまった。守備は間違いなく頑張っているのは伝わってくるんだが、彼に救われた場面より彼がDFであるために喫した失点数のほうが多いような。彼がいなくなってから最終ラインのパス回しがやたら引っかかるようになったイメージもあるが、チームがどん底だったので覚えてない。
監督の寵愛を受けて出場し続けた結果、練習中に肩の脱臼骨折受傷で今シーズン絶望となる。正直J1でCBは今のままではきつい。木山監督が留任なら残留だろう。来年はもう少し何か特徴を見せてほしい。
シマオマテ
去年のベストイレブン。強靭なフィジカルであのディエゴオリベイラも封じたのは衝撃だった。今年は中断期間に怪我をして長期離脱。復帰後もコンディションはイマイチで、大分の知念にぶっ飛ばされてた。リーグ終盤になって復活してきたが、多分高年俸であり、木山監督の戦術ともイマイチ合っていない。国内の選手であれば問題ないが、助っ人枠を一枠使ってまで残すべきなのかは微妙。果たして来年はいてくれるのか。
浜崎琢磨
水戸から獲得した右サイドバックだが、ベガルタではMFとしてスタメン定着。鋭いターン、豊富な運動量、たまに出る右足のスーパークロスでベガルタの中盤を支えた。しかし彼が出ている試合のチーム勝率はとても悪く、来年はもう少し得点に関わり、勝たせる選手とならなければ評価は上がらないだろう。多分残留。
照山 颯人
シーズン前に期限付き育成型移籍。移籍先ではスタメン活躍していた様子。シーズン途中CB,SBに故障者続出すると呼び戻され、にもかかわらずしばらく謎のベンチ外。大分戦でようやくスタメン起用。積極的なボール保持から攻撃を組み立てて勝利に貢献。まだまだ守備に不安あるが、今後期待できそう。流石に残留だよね?
柳貴博
FC東京から期限付き移籍。モンテで前シーズン木山監督と一年やっている。強いフィジカルを生かした突破は魅力的。これで控えにすらなれないFC東京の選手層恐るべし。
ただ、フィジカルを生かした突破は結構ワンパターンで、相手チームに徐々に対策されてきている印象。守備もたまにポカミス目立つ。守備の安定と、攻撃パターンの変化。ここらへんは今後の課題だろう。期限付き移籍だが、移籍金払えないだろうし右サイドはちょっと選手飽和気味なので来年は残留しないんじゃないか。完全移籍じゃない限り、2年目のレンタルとかいらんぞ。
金正也
ベテランの域に入ってきたいつも機嫌悪そうなモジャモジャ。貴重な控えCBとしてベンチに君臨していたが、今シーズンは怪我人の多さから結構スタメン出場機会が多かった印象。そこそこ強い対人と、なべさん時代に鍛えられた縦パスを繋ぐ能力で終盤勝利に貢献。ラインを高くして繋ぐサッカーをするなら今のベガルタではファーストチョイス。恐らく残留でしょう。
真瀬拓海
特別強化指定選手。阪南大から来季加入予定の右サイドバック。今季は大学リーグと被らない日程で出場。本職とは異なる4−3−3の右ウイングで神戸のフェルマーレンを抜き去ってチームに勢いをつける。豊富な運動量はわかったが、以降はあまり印象的なプレーがなかった。来季はまたウイングでいくのか不明だが、あんまり向いていない気が。今後に期待。
アピタウィア久
特別強化指定選手パート2。流通経済大学から加入予定のCB。恵まれた体躯からは輝く未来しか見えないと言っても過言ではない。まだ筋力が低く、自分より低い選手にぶっ飛ばされることもしばしば。まだプロレベルと言えないが、慣れたらなんとかなりそう。あといま分かったけど、流通経済大学の曹貴裁の下で教わってたのね。牛タンでも食べて体作ってくれ。今後に期待。
MF
飯尾竜太朗
加入したシーズンのキャンプで怪我を負い、昨シーズンはそのまま終わってしまった。捲土重来を期すこのシーズン、序盤はあまり出番なく、出てもあまり印象に残らないプレーが多かった。リーグ中盤ごろから右サイドバックとしてスタメンに顔を出し始める。気持ちの入ったしつこい守備と、難易度高いゴールを決める謎の得点能力を発揮して貴重な戦力に。連敗中でも気持ちが伝わってくるプレーをする選手だった。
前でのプレーが好きなのか、テレビ越しでも「攻撃に絡みたい、シュート打ちたい」オーラがビンビンに伝わってくる選手。得点能力を生かすためにも、ウイングバックやサイドハーフといった、もう少し前目で使って貰いたい選手である。クロスは微妙。残留だよね???
椎橋慧也
ずっとベガルタファンの高い期待を受けつつ、なかなかスタメン定着出来なかった東京オリンピック代表候補ボランチ。高い守備力とパスセンス、強烈なミドルは誰もが認めるところであったが、なぜか前任渡辺監督には重用されず、一部のファンは監督不審になっていたとの噂。
しかし、木山監督の下、今シーズンほぼスタメンフル出場。すると、いくら起用しても怪我しないという超人ぶりを発揮するとともに、2ボランチでは相方を気にしすぎてうまく動けないという繊細な一面を見せ、期待するファンを困惑に陥れる。
最終的に4−3−3のアンカーポジションであれば、結構機能することが研究班によって解明され、シーズン終盤にしてついに定位置を見つけることとなった。アンカー以外では微妙に機能しないことがバレたのであまり狙われなさそう。多分残留。
兵藤慎剛
怪我も多いが、その攻撃センスはピカイチのベテランOMF。交代出場が多いが、出場すればその高いパス能力でベガルタでは貴重なサイドチェンジをして攻撃のリズムを出してくれる。意外と決定力もある。ただ筋肉系の故障が多く、年々稼働率が落ちており、そろそろ契約満了でもおかしくない。
関口訓充
帝京大学→ベガルタ→レッズ→セレッソ→ベガルタ。純粋なベガルタ育ちで日本代表経験もあるベテラン。若い頃はやんちゃで練習に遅刻してはスタメンを外されるなどやんちゃ放題だったが、戻ってからはクラブ愛を全面に出す若手の模範となるような素晴らしい選手になった。正直ここまでなるとは予想してなかった。梁勇基の後のミスターベガルタであり、ファッションセンスもベガルタでは群を抜くお洒落さん。レッズ時代にミシャ式攻撃を学んだこともあってか、ドリブルで持ち上がることもでき、ちょっとしたトラップで相手を外すことも前線でタメを作ることもできるベガルタトップクラスのサイドアタッカー。守備もサボらずしっかりやる。この年齢にも関わらず、動きはまだ素晴らしい。スタミナに不安はあるけど。残留してほしい。
松下佳貴
2年越しのラブコールに応えて2019年にベガルタに移籍してくれたMF。フィジカルはそれほど高くないが、キック精度が素晴らしく高い。フリーで前を向くと確実に嫌なところに通してくるMF。運動量もそれなりにあるのだが、試合中に消えているような時間帯も多い。あとCK、FKはなぜかあまりいい印象がない。怪我なくシーズン10点ぐらい取ってくれるともう少し助かるのだが。ベガルタの中盤を支えてくれる中堅であり、残留してくれないと困る。
イサック クエンカ
Jリーグファンには説明不要、バルセロナ育ちのドリブラー。ボールを持ちすぎるきらいはあるが、どんな数的不利でも前線でタメを作ってくれる頼もしい助っ人。いるといないとでは異なるチームのよう。
2019年オフベガルタ移籍の情報が入ったとき、おそらくほとんどのベガルタファンが喜んだのではないだろうか。しかし2020年キャンプ早々に半月板を負傷。何故か早々にスペインに戻り、半年ぐらい帰ってこなかった。コロナの影響もあったかもだが。
そして単年契約?でシーズン終了時には元気になっているところを見ると、ちょっと代理人に上手くやられたのではないかという疑念が晴れない。恐らく来季は元気になった体で他クラブ移籍なんじゃないか。残って欲しいが、クエンカが男気を発揮してくれない限り残留確率はかなり低い。
石原崇兆
通称タカチョー。2019年に松本山雅から移籍のサイドアタッカー。豊富な運動量で献身的に働ける。決して技術が高い選手ではないので、一対一で抜いたりといった働きはそこまで期待できない。だからウイング、トップ下での起用はあまりハマらない。今シーズンから左サイドバックでも起用されることが多くなった。しかし守備も頑張るのだが、強い外人相手だと結構ボロが出るので、やはりあまり向かないのだろう。欲しがるチームはJ1には無さそうなので恐らく残留。
富田晋伍
ベガルタ一筋のボランチ。ボール奪取能力に秀でる。去年は結構働いてくれたが、今年は膝のACL断裂で長期離脱。多分ほとんど出てない。年齢もアレだし、契約更新は結構厳しいか。残念だが契約満了予想。
佐々木匠
ベガルタユースの最高傑作にして、10年後の「消えた天才」企画に出そうな選手No.1。技術が高いのは見てわかるが、パスを出して満足して止まってしまうタイプ。アタッカーとしては速くも強くもないので、ボランチもできるように鍛えた方が良さそう。2年間のJ2修行後の復帰で期待したが、正直なべさんの元でシャドーの練習した方が良かったんじゃないかと思ってる。
ダルビッシュがこの間ツイートしていた、「フィジカルが一定のレベルを超えると技術では抑えきれなくなります」の意味を笹かまとともに良く噛み締めて筋トレしまくって欲しい。個人的にまだ期待してる。現状他のチームが欲しいとは思えないし、本人も仙台愛が強いようなので残留でしょう。来季覚醒期待!
田中渉
貴重なレフティMF。抜群のサッカーセンスを持っているが、なんか「持っていない」。さぁこれからって時に怪我するし、体重増やして新シーズン行くぞ!って時にコロナで試合延期になるし。なんか木山さんとも上手くいって無さそうだし。勝てない中レッズ戦ではスタメン出身もボロボロにされ、そこからまたベンチ入りもせず。でもアレは監督のせいだと思う。個人的に好きな選手なので、登り調子になるよう、どっかでお祓いして欲しい。残留でしょう。来季覚醒期待。
中原彰吾
YOUは何しにベガルタへ?手薄になったボランチ補強として2019年途中加入の選手。加入直後に試合途中から出るも、試合感のなさからくるパスミスを連発して、そのままシーズン終了まで封印される。2年目の今季はコンディションも整えてもう少しやってくれるかと思ったが、出場試合見ても何をやっているのか、どこにいるんだかわからない出来なので、評価不能。全然スタメン争いに絡めていないので、契約満了予想。本人のためにもどっかのJ2のチームに移籍させた方がいいのでは。
以上 続く
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