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脳卒中の理学療法で学ぶポイント10選


私の脳卒中理学療法の経緯

脳卒中理学療法に、10年以上携わってきました。

ICUからの介入を含めた急性期病院から、回復期病棟、訪問リハビリ、自費リハビリ(今ここ)、とほぼ全ての時期で脳卒中の方に対するリハビリを実施してきました。

回り道もありましたが、それくらい臨床に向き合っていると、重要なこととそうでないことが見えてきます。

私が経験から重要だと思っている項目を挙げてます。

興味がある方は、目を通してみてください。

勉強した方が臨床で結果の出る項目10選

それでは、個人的に考える、重要な項目をご紹介します。

脳画像(脳科学)

脳卒中で生じた原因は、必ず「脳」にあります。

下記の項目でも触れていますが、解剖学・運動学などの、基礎は重要です。

ただ、それだけでは良くならなかったです。

例えば『痙縮』を一つとっても、そのメカニズムを理解しないと、アプローチには結びつかないです。

歩行

脳卒中特有の3つの歩行パターンは必須です。

Extension thrust pattern、Stiff knee pattern、Buckling knee pattern、です。

エクステンションスラスト、スティフニー、バックリンクニー、です。

これに加えて、麻痺側過荷重も問題となりやすいです。

これらの特有の歩行パターンに加えて、一般的な歩行についても知っておく必要があります。

装具療法

装具の種類や設定で、脳卒中者の歩行は本当に大きく変わります。

そのため、作成時から細やかな部分まで配慮する必要があります。

また、装具を使いこなす能力も学ぶ必要があります。

なぜなら、長下肢装具の付け方(ベルトの締める順番等)が間違ってる理学療法士がいます。

電気刺激

片麻痺者にとって、電気刺激はガイドラインでも有効とされています。

ただ、刺激の設定や使い方にはひと工夫必要です。

自分の病院にある電気刺激装置の種類によって、適応や設定が変わってきます。

促通手技

片麻痺者なので、麻痺に対するリハビリ法も武器として持っておきたいです。

私個人的には、促通反復療法「川平法」をオススメしています。

少なくとも、片麻痺に対して、何も考えずに「キッキング」をする、みたいなことはやめた方が良いと思います。

あくまで「片麻痺」に対する武器を持っておくと良いです。

定期的に「川平法」の研修会をしているので、興味ある方は、ぜひ!

解剖・運動学

脳卒中とは言っても、実際に動かすのは関節や筋肉、です。

そのため、脳だけを知っていても、良くすることは出来ません。

解剖・運動学も必須です。

自主トレ

特に回復期を退院後に直面する課題として、自主トレがあります。

You Tubeなどでも、脳卒中者の自主トレを紹介している療法士チャンネルが数多く見つけられます。

それくらい、自主トレに困っている層が多いということです。

自分がさわることが出来ないので、一味違った能力が必要なので、わけて学ぶ必要があります。

急性期の離床、リスク管理

急性期の人はリスク管理が重要と思われがちですが、実はリスク管理は退院後により重要性を増します。

入院中は、何かあれば近くに医師や看護師、処置できる物品も揃っていますよね?

在宅では、そうはいきません。

普段と様子が違うなど、即座に反応する必要があります。

在宅で、本人と自分が2人の場面で、痙攣かな?と思われるピクつきがみられたとします。

あなたなら、どうしますか?

そうなんです、むしろ在宅でこそ、理学療法士が知っておくとより安全にリハビリができるのです。

インソール

装具を履いている場合は、足底全面を覆うタイプではなく、ちょっとしたパッドを装着することで歩行が大きく変わります。

装具の作成時に細やかな配慮をしても、どうしても合わない部分や合わなくなる部分があります。

そういうときに、足パッドを変えるだけで、歩きが大きく変化します。

EBPT

理学療法は科学ですので、この部分を忘れてはいけません。

脳卒中ガイドライン、理学療法ガイドライン<脳卒中>をベースにしながら、実際の疑問を調べて→適応するという作業を繰り返す必要があります。

そのためには、疑問の持ち方や文献の調べ方、論文の見方(PICO)など、知っておく必要があります。

まとめ

脳卒中理学療法において、学ぶべき10選を紹介しました。

今はこれを学べば、臨床では一通り困らないかな?と思ってます。

ただ、臨床は奥深いので、日々勉強しています。

お互い頑張りましょう。

リハフィット 脳卒中認定理学療法士 實結樹(みのるゆうき)




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