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意識している「問診」一言目の重要性。あなたは使いわけていますか?
スタッフ「お変わりありませんか?」
患者「変わりあるからきとんじゃ~怒」
こんなやり取りを目にすることはありませんか?
私も問診の一言目を意識していないときは、こんな感じで怒られた経験があります。
何気ない問診の一言目、実は非常に大切だと私は思っています。
大きな病院になると、視能訓練士以外のスタッフが問診をとってくれるところもあるでしょうが、一般のクリニックだったら問診から検査まで一人で行いますよね。
では問診の一言目で「意識」することってどんなことでしょう?
私なりに意識していることを、紹介しますね。
お呼びしたときの表情や全身状態を確認する
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患者さんのお名前をお呼びしたときに、まずは「表情や全身状態」を確認します。
怒っている表情、辛そうな表情、痛がっている印象、車いすに乗ってきている、などなど一目で変化に気づくことがあります。
「お待たせしてすいません、今日はいかがなさいましたか?」
「辛そうですが大丈夫ですか?どうなさいましたか?」
「あれ、〇〇さん。(車いすで来られていて)、足をお怪我されたんですか?」
(常連さんの場合の口調です)
✅お呼びした瞬間に変化を感じ取ったら、「問診の尋ね方」を変えます。
私のクリニックは規模が小さいので、常連さんのお顔と名前が一致しています。お呼びしたときになんらかの変化に気がついたら
「お変わりありませんか?」
とはお尋ねしないですよね。
変化を感じとった場合は、問診の一言目にそっと添えてみましょう。
前回の問診内容を確認する
当たり前って思っているかもしれませんが、意外とできていない人が多いんですよ。
極端な例をだすと
「数日前から目の上に黒い影が見えて、見え方の邪魔をする」
診察の結果、眼底出血を起こしていたことが明らかになりました。
それから2週間後、予定通りに来てくれた患者さんには
「その後黒い影はいかがですか?少しは減ってきましたか?」
また痛みを訴えていた患者さんが診察の結果、角膜びらんを起こしていて次回いらしたときには
「その後痛みはいかがですか?」
患者さんをお呼びする前に、前回の問診内容と診断を把握しておく。
そうすれば、自ずと一言目にかける言葉に変化すると思いますよ。
前回の受診日を確認する
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今まで1ヶ月おきにきていた患者さん。
ところが、今回受診は半年間空いていた…そこに気づくことができたら
「〇〇さん、お久しぶりですね。少し間が空いていますが、どうなさいましたか?」
逆に2ヶ月ごとに来る患者さんが、2週間できたら何かありそうですよね。
「〇〇さん、今日は少し早い受診ですがどうなさいましたか?」
毎年花粉症の時期だけに来られる患者さんがいたら
「今日はどうなさいましたか?今年もアレルギー症状がでてきましたか?」
前回の受診日から読み取れる情報もたくさんあります。
もしいつもの間隔と違うことに気がついたら、問診に一言加えてみてはいかがでしょうか。
まとめ:変化を感じ取り、一言目に加えてみる
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今回は問診の一言目に私が意識していることをまとめてみました。
《問診の一言目に心がけること》
1.お呼びした瞬間に変化を感じ取ったら、「問診の尋ね方」を変える
2.患者さんをお呼びする前に、前回の問診内容と診断を把握しておく
3.前回の受診日から読み取れる情報を添えてみる
私も「お変わりありませんか?」と尋ねます。
それは、定期的に受診される患者さんで大きな変化が見受けられないとき。なんらかの変化を感じ取ったら、ぜひ問診に加えてみて下さい。
私の感覚的なものかもしれませんが、こちらから変化を感じ取って声をかけると
ちょっと笑顔になる患者さんが多い
そんな気がします。
心の中で「変化に気がついてくれて嬉しい」と思ってもらえてるかもしれません。
なぜなら、自分が患者として病院にかかるときに、変化を感じとってくれたら嬉しいから。
自分が患者として病院にかかることを想像して、自分がしてもらって
《ちょっと嬉しい》
を実践すると、きっと患者さんも喜んでくれますよ。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。