歩行訓練士の仕事について、私の知っている範囲で解説します。
「歩行訓練士のお仕事って、歩行訓練以外にもあるのですか?」
先日のzoom勉強会で質問いただきました。
歩行訓練士という職業について興味をもってもらえたことが、とても嬉しかったです。なぜなら、私をこの世界に引きこんでくれたのは歩行訓練士だし、私のピンチを救ってくれたのも歩行訓練士さんです。
ですが私自身は視能訓練士。
回答するというより一緒に学ぼうという姿勢で、歩行訓練士の仕事を解説してみますね。(私が知っている福祉用具プラザの歩行訓練士さんがモデルです)
1.歩行訓練
歩行訓練士という名の通り、見えない見えにくい人の歩行に関する訓練を行います。
私は歩行訓練士ではないので1つ1つは詳しくは解説できません。
ですが、歩行訓練士さん主催の勉強会に参加させてもらっているので、白杖の選定だけで勉強会が成立するほど奥が深いことを知っています。私は聞いただけでは全然わかりませんでした。使用する方に合わせて、適切なものを歩行訓練士さんが選んでくれるのでしょう。
余談ですが、白杖の先についているものの名前知っていますか?答えは、石突き(チップ)です。
石突きには、
これ以上の解説は歩行訓練士さんにお任せしましょう。(私の限界)
2.コミュニケーション訓練
コミュニケーション訓練は、視覚障害者がコミュニケーションをとるための手助けをする訓練です。
歩行訓練士は、別名「視覚障害生活訓練等指導者」と呼ばれています。
ひまわり会では、スマートフォンの機能について勉強させてもらったことがあります。iphoneで「VoiceOver(ボイスオーバー)」をオンにすると、画面に表示されたあらゆるテキストを音声として読み上げてくれます。
操作には慣れが必要なので、ボイスオーバーを利用した操作方法などを教えてくれるのでしょう。私が解説できることなんて、こんなものです。汗
3.日常生活動作訓練
日常生活訓練は以下のようになっています。
このあたりになると、私が解説できるようなものがほとんどなくなります。
福祉機器展ではいつも調理コーナーが盛り上がっています。便利な調理グッズを紹介してくれていて、周りに多くの人が集まっていましたね。
音声で重さを教えてくれるボイスクッキングスケールや、音声付電磁調理器。他にもたくさんの調理器具があります。
4.社会参加訓練
福祉用具プラザでは、毎週第3木曜日に「視覚障害者のつどい」を実施しています。以前、視覚障害者の集まりに参加させてもらい、一緒にヨガ体験をしました。皆で体を動かして汗をかいて、コミュニケーションをとって。
とっても楽しかったです。
視覚障害者のつどいは、参加される方にいろいろな体験の場の提供や、社会参加のきっかけづくりを目的をして行われています。
私が勉強会でお話しさせてもらったKさんは、ずっと一人で社会との繋がりがない状態でした。視覚障害がある方は社会との繋がりが難しく、孤独になるケースがあります。
社会参加のお手伝いをするのも、歩行訓練士の重要なお仕事なのです。素晴らしいお仕事ですね。
まとめ
私なりに歩行訓練士のお仕事についてまとめてみました。
まとめて思ったのが、たくさんの重要な仕事を行っている歩行訓練士。仕事の内容は視覚障害者にとって大切なものばかり。ですが、全国どこをみても歩行訓練士の人数が足りていない状態です。
もっと歩行訓練士のお仕事が認知され、評価され、歩行訓練士になりたいと思う人が増えてくることを願います。
私も歩行訓練士のお仕事を視能訓練士に認知してもらえるよう、情報発信を続けていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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