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アイマスク体験。お弁当を食べることは、想像以上に難しかった

今日は福祉用具プラザで、ヨネザワの本田さんの講演を聴きに行きました。

本田さんの講演は、いつ聴いてもわかりやすくて、あっという間に5時間が経ちました。あれでも大分端折っていたので、話そうと思えばいくらでも話せるんだろうなぁ。

体験や動画、症例検討なども交えてくれて、飽きないような工夫もさすがです。

冗談抜きで、視能訓練士は1回は講演を聴いてもらいたいです。

本田さんの講演は、内容も幅広くとてもブログなんかでは伝えきれないので、本田さんに講演を依頼して聞いて下さい(笑)

実は、講演の間の昼食をアイマスクを着けて食べたのですが、その衝撃が強かったので皆さんに共有したいと思います。

想像の10倍は難しい⁉


今回の昼食は、アイマスクを着けて見えない状態をつくって体験。

主催者の歩行訓練士さんから、次のように説明を受けていました。

①アイマスクを着けて説明なしで食べる
②アイマスクを着けて、説明してもらい食べる
アイマスクを外して食べる

体験する前の、私の気持ちを正直に書きます。

アイマスクを着けては、少し難しいかもしれないがある程度食べられる。

説明を受けたら、ほとんど食べられるだろう。

実際に行った結果は…

はい、ご想像の通り全くと言ってよいほど食べられませんでした。

体験した感覚を書いてみます。

1.弁当箱を開けること、箸を出すことさえも難しい
2.保冷剤をソースと間違えてかけそうになる
3.何がどこにあるかわからず、左手で探ってみるが左手が汚れるだけ
4.箸でなんとか掴んでも、それを口に正しく持っていくことが困難
5.口に入っても少量で、何が口に入っているかわからないので不安になる

これが、アイマスク着用・説明なしです。

結果、この状態で食べられたのは偶然掴んだからあげ1個です。

全然美味しく感じることができませんでした。

その後、歩行訓練士さんからお弁当の内容・入っている場所を的確に教えてもらいました。

その結果…やっぱり上手には食べられませんでした。

(上手に食べるのには、訓練が必要そうです)

上手には食べられませんでしたが、どの食べ物がどの位置にあるかを頭の中で想像することができて、箸で掴んで口に持っていくときに

「今はきっと牛丼だな」

「この位置でこの感触なら、卵焼きだな」

と、何が口に入っていくかの不安が消えていました。

この安心感で、最初よりもちょっぴり美味しく食べることができたのです。


※みるみる鈴木代表提供

まさに、百聞は一見に如かず

私は視覚障害者団体に所属しており、全盲の方と食事することが多々あります。

2人で県外まで移動してホテルで1泊したこともあります。

私は全盲の方と食事をするときに、こう思っていました。

完璧ではないにしろ、ある程度伝えきれているハズ

自分が体験して思いましたね、こりゃ全然できてなかったわ~。

自分を肯定するわけではありませんが、伝えきれていなかったという気づきが今日の体験でわかりました。

これって、凄く大切なことだと思います。今日の体験がなければ、ずっと気が付かないままでいたのですから。

まさに

✅百聞は一見に如かず

とはいえ、私の知人はこうも言ってました。

「あんまり丁寧に1つ1つ説明されたら、気を使いすぎんでいいよって思う。何が口に入るか慣れたら楽しいよ」

ケースバイケースだと思いますので、どこまで説明したらよいかは直接聞いてみてもよいかもしれませんね。

それでも今日は、見えていない食事というのがどれほど難しいかわかったので、本当に私にとって貴重な体験となりました。

最後に、今日ご一緒していた視覚障がい当事者の中〇さんの言葉を紹介します

「ワンプレートって苦手なんよね。全部混ざってしまうんよ」

想像もしていませんでした、想像しきれていませんでした。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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