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ビセクティ・ジャイアント:ビセクティ層のドロマエオサウルス科

ウズベキスタンにはビセクティ層と呼ばれる白亜紀後期の地層があります。
2022年、ビセクティ層から未知の大型ドロマエオサウルス類とみられる第二趾骨が報告されました。

“ビセクティ・ジャイアント”

通称ビセクティ・ジャイアント。発見されているのはこの趾骨のみです。
ビセクティの大型ドロマエオサウルス類の存在は以前から歯などから示唆されていましたが、それほど大々的に触れられてはいませんでした。

ビセクティ・ジャイアント、具体的な大きさは不明なものの、多分ユタラプトルくらいの大きさなのではないかと思います。

ビセクティ層といえば、ウルグベグサウルスの産出層でもあります。
最初はカルカロドントサウルス類として記載されたウルグベグサウルスですが、ビセクティ・ジャイアントの論文ではこの分類は疑問視されています。

ウルグベグサウルスのホロタイプ標本

「カルカロドントサウルス類の特徴として報告された特徴はドロマエオサウルス類と共通しているかアーティファクト」
ウルグベグサウルスの産出部位は顎周辺ですが、上顎骨と歯間板の癒合はカルカロドントサウルス類にもドロマエオサウルス類にも、メガラプトラにも見られる特徴だったりします。

この報告、ウルグベグサウルスに関しては「カルカロドントサウルス類の根拠って言ってたこの特徴、ドロマエオサウルス類にも言えるよね?」くらいの話であって別に「ウルグベグサウルスがドロマエオサウルス類だ!」とまでは言っていない点には注意がいります。

今日書いた連中はみんな断片なのでビセクティ・ジャイアントはどんな姿をしていたのか、ウルグベグサウルスがドロマエオサウルス類なのかどうなのかは今後の新標本に期待。

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