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サッカー界こそ「エンカレッジカルチャー」が浸透している

こんにちわ。
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呼び方は任せます。

元々サッカー中心に取り上げていたアカウントですが、雑記ネタが多くなってきました。最近の動向とサッカーを組み合わせた記事を書いていきたいと思います。

エンカレッジカルチャー(応援文化)

エンカレッジカルチャーというカタカナで表現されているが、単純に言えば「買い支え」「買って応援」などといった、消費活動や告知活動などを含めた、応援文化ということでしょう。

最近では「温泉むすめ」に関わる論争によって、日本各地の温泉地が「#温泉むすめありがとう」と投稿をし始め、温泉むすめの賛同者が多く温泉地へ駆けつけているのが、Twitterを中心に多く見られることができました。更に声優の高野麻里佳さんと田澤茉純さんが、温泉むすめのイベントに登場し、松江市観光大使に任命され、そのイベントには多くの声優ファンが駆けつけました。

新型コロナウイルスの流行により、全国の温泉地が苦しむ中で、温泉むすめの論争を通して、多くの人が温泉地へ駆けつける動きは、まさに「応援文化」と言えるものでしょう。

この「応援文化」は漫画・アニメなどのキャラクターモノのみではなく、スポーツ界でもよくあることです。その代表的な例を挙げていきましょう。

はくばくとヴァンフォーレ甲府の例

2000年当時、J2の下位に沈んでいたヴァンフォーレ甲府は、深刻な経営難に陥っていました。サポーター有志が動き回り、クラブの存続を求めて署名を開始し、27000人分の署名を集めることができました。その後、2001年に行われた経営委員会により、2001年度は存続がなんとか決定しました。

しかし、「平均観客動員数3,000人以上」(2000年実績:1,850人)、「クラブサポーター数5000人以上」(同:2,698人)、「スポンサー収入 5000万円以上」(同:2,600万円)の三条件が課せられ、これが達成されない場合は解散という厳しい条件を突きつけられていました。

その時にヴァンフォーレ甲府の経営立て直しを任された当時の海野一幸社長が、山梨県に本社を置く食品メーカー「はくばく」に胸部分に入るユニフォームスポンサーとして要請をしました。ラグビー経験者でスポーツに理解のある、はくばくの長澤社長は費用対効果が未知数であるにも関わらず、スポンサーになることを承諾しました。

2002年の成績は3年連続のJ2最下位で終了するものの、「はくばく」の支援が大きく影響し、クラブ存続のための厳しい条件をクリアしました。

だが、はくばくの本社工場が火災が発生しました。工場のラインの部分は消失しなかったものの、スポンサーの継続を危ぶまれる事態になりました。

そこでヴァンフォーレ甲府サポーターが立ち上がり、はくばくの商品を積極的に購入する活動を開始しました。そのサポーターの姿に感動した長澤社長は、2002年以降も胸部分のスポンサーを継続することを決定しました。

はくばくは一時期、スポンサーロゴを背中に移ることはありましたが、現在もなお、ヴァンフォーレ甲府の胸スポンサーとして支援しています。

ヴァンフォーレ甲府を支えるスポンサーと、そのスポンサーの窮地に立ち上がるヴァンフォーレ甲府のサポーターの関係は、まさに「お互いがお互いを応援し合う文化そのもの」と言えるでしょう。

サッカー界のエンカレッジカルチャー

まもなく30周年を迎えるJリーグですが、Jリーグのサポーターの多くは、スポンサーになった企業の商品を積極的に購入する文化があります。

例えば、北海道コンサドーレ札幌ならば、サッポロビールがスポンサーとして支援していることから、札幌サポーターは日頃からサッポロビールを楽しむようになっています。

Jリーグのクラブは、多かれ少なかれ、経営難に陥ったクラブもあり、1999年には横浜フリューゲルスの解散の悲しい過去もあることから、支えてくださるスポンサーに対しては、強い思い入れを抱く人が多数います。「支えてくださるスポンサー様は同じクラブに関わっている仲間」という意識が強いです。

サポーターと言えば、スタジアムで声を張り上げて応援していくものと考えられますが、スタジアムだけの行動だけではなく「スポンサーの企業の商品を買わないと…」と、普段の消費活動を通して、支援していく意識が非常に強く見られます。

「好きなコンテンツを支え合う仲間」という意識が、サッカー界ならではの「エンカレッジカルチャー」を形成していると言えるでしょう。

スポーツファンとオタクの類似性

話はサッカーとは離れます。

先月、ヴァンフォーレ甲府と同じ山梨県では、アニメ「ゆるキャン△」に登場したガソリンスタンドが、周囲道路の通行止めの影響により、売上が減少したことにより、全国のゆるキャンファンがモデルになったガソリンスタンドへ駆けつけたニュースが取り上げられていました。

ゆるキャンに登場したのは、短い時間でしたが、それでもガソリンスタンドはアニメを構成する一部です。モデルとなった店は、ファンにとっては大きな思い入れを抱くことでしょう。作品を楽しむファンが、作品に関わっているガソリンスタンドを支えていく構図は、まさに「エンカレッジカルチャー」と言えるものでしょう。

スポーツファンとオタクには「応援するものを買い支える」という共通性はあります。それに出会った者同士であっても「共通した好きなもので盛り上がっていける」というところもよくありますね。

ただ、支えていくことが「使命」「やらされるもの」ではなくて、スポーツファンにとっても、オタクにとっても、「自分が好きだからやる」「好きなものを支え合う仲だからやる」という意識で、非常にポジティブなものです。根底には「感謝」の気持ちがあってこそ、消費活動を行っているものだと分かるでしょう。

そして、その支え合う精神は、当事者たちを大きく助けることになります。エンカレッジカルチャーは「楽しみながら支えていく」ものであり、ファンと当事者でポジティブに高めあっていける効果があります。

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