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千田有紀「ジェンダー論をつかむ」のスポーツに関する著述がむちゃくちゃな件
こんにちは。
10110000110110001010000000001010001001110001110001です。
呼び方はみなさんにお任せします。
有料記事ですがすべて読めます。
良かったら投げ銭お願いします。
今日、とあるツイートが流れてきました。
「ジェンダー論をつかむ」
武蔵大学社会学部の千田有紀教授が2013年に出版した「ジェンダー論をつかむ」に関するツイートが流れてきました。
『ジェンダー論をつかむ』
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
千田有紀他2013
p.8 「セックスが生物学的差異、ジェンダーが社会的・文化的な差異ということは、間違いではない」(中略)いまの研究の水準は、もう少し先を行っています。それは、「セックスも実は、社会的・文化的に作られている」というものです。
内容説明
女らしさとか男らしさって?理系に男子が多いのはなぜ?女性の総合職は少ないって聞くけど…。これらは「ジェンダー」にかかわる事柄です。本書は、あなたの常識に思わぬところから問いを投げかける、そんな本。読了後にはいまより自由な世界が広がっているかも。
目次
第1章 性別をとらえなおす
第2章 家族とジェンダー
第3章 労働とジェンダー
第4章 教育とジェンダー
第5章 日常生活とジェンダー
第6章 国家とジェンダー
第7章 身体とジェンダー
第8章 フェミニズムとジェンダー
ジェンダー論の入門の本らしいです。ジェンダーの定義から始まり、家族、労働、教育、日常生活、国家、身体、フェミニズムといった領域で、ジェンダーについて読み解いていくという書籍だそうです。
ちゃんと読んでいるわけではないので、本来はしっかり読んだ上で評論するべきところでしょうけど、とあるツイートが目についたので、一部分だけ触れていこうと思います。
スポーツの世界が守るジェンダー秩序?
長年サッカーを中心に、スポーツを見てきている身なので、やはりこちらについては目に入ってくるものです。連続ツイートを貼ってみましょう。
p.117 コラム「スポーツの世界が守るジェンダー秩序」
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
男女の体力差というものは実際にはどの程度あるものでしょうか。文部科学省が行っている「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の2010年度報告をみると、50m走の成績の男女別分布図はその大部分が重なり合っていることがわかります。
言い換えると男子より足の速い女子もたくさんいるわけです。男女の体力差というものは世の中で信じられているほど大きくはないようです。
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
中学校の男女混合の柔道部で(中略)は男女の部員にまったく同じ運動メニューが組まれていたにもかかわらず、
ランニングのときは男子が前方、女性が後方に分かれ、部全体に練習の指示を出すの男子のキャプテンで、女子のキャプテンは女子のみに指示を出し男子には出さないといった奇妙な境界線の存在を発見しました。さらに武道場での「乱取り」の練習では女子と男子の取組がほとんどみられないこと、
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
例外は実力の劣る男子や下級生の男子と上級生の女子との組み合わせに限られていることがわかりました。さらに調べていくうちに、こうした奇妙なルールを柔道部員たちが守り続ける背景には「強いはずの男子を弱い女子が負かすようなことがあってはならない」
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
という<男性優位>神話を守り通すための暗黙の了解があることがみえてきたといいます。
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
どうやらスポーツの世界が男女に分かれている理由は「男女の体力差」ではなく「男女に体力差があるという神話」を守ろうとするところにあるようです。
万が一女子が男子に勝つようなことがあれば「男子の立場がなくなる」からです。スポーツの世界においても「強い男性」と「か弱い女性」は過度に演出されてきたといえるのです。
— ナイト (@knight_04) January 24, 2022
ちょっと唖然としてしまいました。
これ、本当に大学教授の書いた書籍でしょうか?スポーツに関して、これといって調べていない人の著述だと思いました。男女間での身体能力の差が小さい小学生ならまだしも、明らかに差が出てくる中学・高校生の域になってくると、身長・体重からして大きな違いが出てきます。もちろん筋肉量もデータとして残っているならば、大きな差が出てくるでしょう。
そもそも「男女で差がなかった」というならば、明確な数字を出すべきでしょう。身長・体重はもちろん、年代別の筋力などもデータをはっきり出してこないと説得力がありません。
天龍源一郎vs神取忍
男女間の差がはっきりわかりやすい動画があります。それは2000年7月2日に行われた、プロレスの試合、天龍源一郎vs神取忍の一戦です。
「Mr.プロレス」と呼ばれた天龍源一郎と、「Mr.女子プロレス」と呼ばれた神取忍の一戦は大きな注目を浴びていました。当時の天龍源一郎は50歳で、神取忍は36歳です。身体的な衰えが顕著に出てくる50代と、円熟期である30代半ばの対戦ですが、このような結果になりました(閲覧注意)
結果は、天龍源一郎の圧勝でした。女子プロレス界でも「女離れをしている」と呼ばれていた神取忍でも、攻撃のほとんどが効いてないのですね。エルボー、チョップを連発しても天龍は平然としていますが、神取忍はチョップ一発でダウンするなど、明確な差が出てしまっています。
![](https://assets.st-note.com/img/1643042798153-YNPCMX9mHT.jpg)
おそらく神取忍ほどの身体能力を持っている人であれば、一般男性なら圧倒するほどの強さはあるでしょう。170cm75kgの体格は日本人の一般女性から比べるとかなり大柄と言えます。
しかし、天龍源一郎は、中学時代にはすでに180cmを越えており、中学卒業後は二所ノ関部屋に入門し、幕内まで上がった実績のある元力士です。全盛期は189cmの身長で体重が120kgある大柄な体格で、全日本プロレス時代にはジャンボ鶴田、スタン・ハンセン、ブルーザー・ブロディなどの190cmを超えるアスリートと身体をぶつけ合いながら戦っていたのです。
神取忍がいくら「Mr.女子プロレス」と呼ばれるほど、女性離れした身体能力を持っていたとしても、体重は80kgに行くかどうかです。これが男性のプロレスになると、やはり100kgを超える中で戦っているわけです。
車で例えると、軽自動車とダンプカーの違いと言ってもいいでしょう。
フィジカルの差は大きすぎる
上記の「天龍源一郎vs神取忍」を見れば、男女のフィジカル差があまりにも大きい現実は理解できるところでしょう。
男女が別れている理由は「男女に体力差がある神話を守ろうとする」という千田有紀教授の主張はあまりにも無理があります。身長も違えば、体重も違いすぎます。
昨年行われた東京五輪での総合馬術個人で、ドイツ人のユリア・クライエフスキーが金メダルを獲得しているように、男女間のフィジカルの差が出にくいスポーツでは、女性が勝利するスポーツはあります。しかし、体格差がものを言う他のスポーツではさすがに厳しいでしょう。
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