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私のために、私は書く

「あとがき」を読みながら

私はわんわん泣いていた。


どうしてだろう。

どうしてだろう。


ページをめくりながら私の心の中に生まれた熱い思いと感動は、
涙に変わっていた。

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阿部広太郎さん
「コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ超言葉術」(ダイヤモンド社)を読んだ。


久々の出社から疲れて帰ってきて

初めの方を少しだけ読んでみるつもりで

読み始めた。


一気に読んだ。

一気に読めた。



こんなに分厚い本なのに。

316ページもあったのに。


一気に読んだ。

一気に読めた。



すごいな。

さすがだな。

まさに「心」を「つかまれた」な。

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/分厚い\



読み終わった後私は泣いていた。

そうなんだ、そうだったのか。

という思いが何度も込み上げてきた。



私は小さい頃から書くことが大好きだった。

でもその思いとエネルギーを向ける先を

なかなか見つけることができなかった。

過去の私へ、待たせてごめんね。

と言いたい気持ちだった。



 知らない間に「心」を「つかまれて」いた


表紙をめくった「そで」の部分に、こう↓書かれていた。

断言する。
心をつかむ言葉は
つくることができる。


そうなのか。

そうだったのか。

言葉で心をつかめるんだ。

心をつかむ言葉は

やっぱりつくれたんだ!


私は思った。


私は小さい頃から目に見えないものに、とても興味が強かった。

写真やコピーなど、”瞬間を切り取ったもの”に心を奪われていた。

一方で、今私が奪われた「心」とは何だろう。とも考えていた。


「見えない」はずなのに「ある」とされている「心」とは何だろう。

その心を表す「言葉」とは何なのだろう。

世界とは。愛とは。人生とは。生きるとは。


私は小さな頃から本を読むことも書くことも好きだった。
何かを描くことも思いを表現することも考えることも好きだった。

しかしその特性にどこか自分ではネガティブな思いを抱いていた。

考えすぎる性格は生きていくには少し邪魔な場面がしばしばあった。



「言葉にこだわるよね」
「さっちゃんのどうしてに答えるの、疲れた」

周囲の人から発されたそのような言葉で表現される自分の特性を
どこか「厄介なやつ」というネガティブな意味で捉えていた。


だがこの本を読み終わった今、自分の「言葉にこだわる」「定義づけしたがる」という自分の特性は「才能」だと認識することで決着をつけた。

長らく悪者扱いして悪かった。

書くWritingであり、光を当てるLightingでもある(109ページ)

私は、言葉について考えることで、
その言葉とその言葉を発した人たちの思いに
「光」を当てたかったのだと思う。

それが眩しく感じる人も嬉しく感じる人もいただろう。

それでよかったのだ。

「それでよかったんだよ」と言われた気がした。


「心をつかむ」仕事ができるようになった

私は今、ライティングやデザインを通して、
「人の心をつかむ」仕事をしている。

デザインを勉強し始める前は
デザイン=形や色だと思っていた。
まさかデザインが「言葉」と関係があるとは思っていなかった。

しかしデザインの勉強を進めるうちに、
デザインは「言葉」と密接に関わり合っているということがわかってきた。

両思いになりたい相手や届けたい思いを
「イメージ」のまま(=言語化しないまま)
デザイン(形、色、造形、表面的なこと)から進めていくと、
とてもひどいものができる。

というか形にならない。

何を伝えたいのか。
誰に届けたいのか。
どういう言葉(色)を使えば伝わるのか。
などの情報を整理して、
思いを言語化して
初めてデザインやライティング(形・言葉)ができる。

情報を整理する。
思いを言語化する。
見えないものを見えるようにする。
内在化しているものを可視化する。

デザインもライティングも
目に見えない思いや届けたい情報を
届けたい相手に届けるための「ツール」。

思いも情報も厳選して切り取って届けること。

言いたいことや伝えたいことを全部載せればいいわけではない。
丁寧に整理して厳選して届ける。
それでもなお、相手に届くかわからない。
でも、届けられるよう、心をくだく。手を動かす。考える。作り出す。

私にとっては両者はとても似ていた。


そんなことを思いながらこの本を読み進めた。


「I love you」、今の私なら何と訳す?


「はじめに」「『I love you』の訳し方」とあった。

「今のあなたなら何と訳しますか?」(004ページ)

I love you を今のあなたなら何と訳すだろうか。

 *

私もせっかくなので、考えてみた。

今の私なら何と訳すだろう。


私はこうだった。

「おやすみ」

1日の終わりに「おやすみ」を言い合う。

また明日も頑張ろうね、よろしくね、良い夜を。の思いを込めて。

恋人と。家族と。友達と。仲間と。同僚と。
たまたま飲み屋で出会った人と。


そして、書いてあった通り辞書で引いてみたら、
ちょっと思わぬ意味にも出会った。

お‐やすみ【▽御休み】
1 「休み」の美化語。「今日から一週間お休みです」
2 相手を敬って、その眠ることをいう語。「よくお休みになれましたか」
3 「御休みなさい」の略。
(デジタル大辞泉より引用)

おぉ。読者の皆様には、私のI love youは、
「3」の意味で読んでもらえただろうか。

そういうことか。と納得し、今後私も辞書を引く癖をつけよう、と思った。笑


私の「心」を特に「つかんだ」箇所


この本を読んで、3つ付箋をつけたところがあった。

3つとも「あとがき」にあった。

思いが溢れて泣いたところ。


質は、量からしか生まれない。(310ページ)

デザインでもライティングでも同じようなことを言われる。

手を動かす。考える。やってみる。それしかない。
やっていく間に上手になる。
いつの間にかできるようになる。
前できなかったことがやっていくうちにできるようになる。
時間は裏切らない。
センスなどない。
元々持って生まれた「個性」は確かにある。
しかし「センスがいいね」「才能だな」と言われる人は
少なくとも経験や努力を重ねている。
つまり手を動かしている。脳みそで考えている。「やっている」。
それがわかるようになってきた。
だから、私は今後も手を動かし続ける。
そう誓った。
大丈夫、好きだから。できる。


(中略)言葉をどう書けばいいのか不安もあるのだと思う。
言わせてもらいたい。絶対大丈夫だ。
絶対とか軽々しく言っちゃ駄目だけど、絶対大丈夫。

才能とは、掛けた時間だ。
言葉にもしも才能が必要だとするなら、
これから生きていく限り時間を掛けて育てていけばいい。

未来なんて誰にもわからない。
だからこそ、言葉を選ぶことで、どう生きるかを選べる。
書く先に人は進める。(312ページ)

阿部さんは、広告コピーで勝負できるコンテスト「宣伝会議賞」への4年間で合計4248本(!)応募したというエピソードがある。コピーライター3年目に見事協賛企業賞を1本受賞するが、同じく3年目は2223本も応募された中からの1本の受賞なのだ。。。。!

”才能とは「掛けた」時間”。プロでさえここまで時間をかけるのだから、駆け出しな私たちには圧倒的に掛ける時間が足りない。だからこそ、言葉を紡ぐ時間を「掛けて」いこう。

そして、人生は「選択」の連続だ、と聞いたことがある。
私たちは言葉で思考している。
今後、私はより「言葉」も選んでいきたいと思った。

”書く先に人は進める。”

今、過去の私が書いた文章が、私が行きたい未来(今)へ
連れて行ってくれたように、
今後も今の私が書いた文章が、
私のいきたい未来へつれて行ってくれるかもしれない。

それを期待して、私は今後も書いて(描いて)いこうと思った。


心をつかむとは、愛と書かずに愛を伝えること。(315ページ)

この本には「企画」や「調査」の面白さや楽しさ、大切さも描かれていた。
背景を読み取ること、意味を考えること、相手の立場に立ってみること、全て大事なことだった。

私が伝えたい「愛」とは「魅力」とは何なのか。
今後も考えていきたい。



最後に


届けたい文章があった。

人が書きたいと思い至るのはいつも、どうしようもなく「心が動いた瞬間」なのだと思う。そう、感動がある時だ。
自分から沸き起こる感情を言葉にしていくことで、思いを明確にできる。書いた文章から、新しい出会いが生まれたり、人に喜んでもらえたりもする。
書くのは大変だけど、あなたの言葉を待っている人がいる。
白紙には何もない。でも、そこには無限大の可能性があるのだ。
(214ページ)

ぜひ、この文章を読んでくださった方で
私のように書くことが好きな人は、
その思いを、今の思いを、書いて欲しいと思う。

今の思いは今しか書けない。

思いは冷凍保存できないのだ。
”あなたの言葉を待っている人がいる。”
目の前にはいないと思う人は、きっと、”画面の前”にはいるのだろうから、ぜひ。

(私のnoteを引用orタグ付けしていただければ読みにいきます🥰🥰🥰)


そして、もう一つ、私の心を軽くしてくれた文章があった。

書くときに「ペルソナ(読者像)は誰か考えましょう」と言われることがある。
僕はそうは思わない。書くのはまず自分のためでいい。
「一番大切にすべき読者は自分だ」と思うのだ。その文章の中に自分の喜びがあるかどうかがとても大切。(215ページ)

私もライティングの勉強を始めたとき、
一文字も書けなくなった時があった。

「いい文章とは」「読みやすい文章とは」「たくさん読んでもらうには」
「良い文章」のための基本やハウツーを学んだら、
一気に書けなくなったのだ。

しかし、それは私にとってはとても必要な時間だったようで、

「心が動いた時、感じたまま、今の気持ちを、
 自分の言葉で、書きたいように、書けばいいのだよ」
と色んな人から背中を押してもらった。

そして私はまた書けるようになった。

だから私はこれからも
自分のために書いていこうと思う。


(蛇足かもしれないが、これまた不思議なことに
自分のために書く、と決めて再開したら、
「さっちゃんのnoteを読んでいる」
「さちさんの文章が好きです」
と言ってくださる方が増えてきたのだ。
だから何事も無駄ではない。
回り道は回っていない。
必要なステップなのだと思う。)


だから、あなたもあなたの心が動いた時、
ただ感じたままを書いてみて欲しいと思うのだ。

私も初めは怖かったが、怖いことは今も起こっていない。
怖いことの96%は起きないらしい。
むしろ書くことでいいことしか起こっていないから
そっちを信じて書いてみて欲しい。


時間を「掛けて」書いてみよう。







最後に広太郎さんの優しい文章を載せておきます。

あなたの心に愛が伝わっていることを信じて。(315ページ)

伝わりました!🥰🥰🥰!






阿部広太郎さん
🕊ツイッターはこちら↓
https://twitter.com/KotaroA


📕「コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ超言葉術」はこちら(アマゾン)




おまけ

このキラキラしている文字にも、「心をつかまれ」ちゃいました!

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写真で伝わるかな?


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