見出し画像

「おりぞめのたのしい授業」と「おりぞめ」

「おりぞめ」と「おりぞめのたのしい授業」を分ける

「おりぞめ」の研究と「おりぞめのたのしい授業」の研究をわたしはしています。それどちらも同じじゃないのと思われるかもしれません。イメージでいうと「プロ野球」と「子どものための野球教室」です。「おりぞめ」はおりぞめでできることをどんどんと研究しています。それに対して「おりぞめのたのしい授業」は子どもあっての研究です。
もっと言えば,「おりぞめの授業」の研究ではなくて,「おりぞめのたのしい授業」の研究としているのはわけがあります。
どちらもおりぞめを使ってする授業である点では同じですが,〈たのしい授業〉とつくことで大きな違いがあります。
おりぞめのたのしい授業という時,大きな特徴が三つあります。
その一 たのしい
その二 つくりがいがある(持って帰りたい,もっとやりたい,またやりたい,などの子どもの声が上がります)
ここまでは当然です。そんな授業を目指している人は多いと思います。しかし,その三が違います。
その三 熱意のある教師であればだれでもできるように準備する
ということです。
どういうことと思われたかもしれません。詳しく書きます。
上で例に挙げた「子どものための野球教室」の指導者はどんな人でしょうか。ある程度は野球に詳しいし,指導力も必要です。しかし,プロ野球の選手である必要はありません。プロ野球の選手が野球教室をしてもOKですが,そうでない人も野球教室の指導はできます。ここまではいいでしょうか。
〈おりぞめのたのしい授業〉も同じです。先生がおりぞめのプロだったり,とても詳しい必要はないのです。
さらに言えば,おりぞめの詳しさや指導力で言えば,そんなに求めません。
なぜかと言えば,〈おりぞめのたのしい授業〉は〈プラン〉の形で示しています。
準備物や授業の手順も〈こんな風にすればいい〉と示しています。
ですから,モノを準備することとプラン通りに進めるという熱意は必要ですが,おりぞめにそんなに詳しくなくても大丈夫なようにプランを作っています。
〈おりぞめの授業〉というと,子どもたちのために先生がかなりの努力をしなければというイメージがありませんか。〈おりぞめのたのしい授業〉というのは,子どもと先生あっての授業で,どちらかに苦労をかけるというのではなくて,どちらにとっても幸せな時間が過ぎてほしいと思います。
たのしいということは譲れませんが,それと同じぐらい,やろうと思えば誰でもできるということも譲れません。そして,つくりがいがある,そこも譲れないプランを作り,広める研究をしているというわけです。
「おりぞめのたのしい授業をしてください」に対して「どうしたらいい」という質問に,「自分で努力して考えてください」とは言いません。〈こうすればいい〉というのを示したいと思っています。その一つの形が『学校でおりぞめハンドブック』です。

『学校でおりぞめハンドブック』には,〈たまモノ〉〈おりぞめパーティー〉〈おりぞめハッピーくじ〉〈月並おりぞめ掲示〉〈広げ水体験〉などモノと手順を示したプランがいくつも載っています。そして,今どきなので,プランを実施するのに参考になる動画があります。そのURLもハンドブックに載っています。小学校のどの学年でも実施できるおすすめは〈たまモノ〉です。卵の形に紙を切る必要はありますが,紙をびょうぶ折りに折ったりする必要はありません。染料も三色を準備するだけです。〈おりぞめのたのしい授業〉を始めるのであれば,〈たまモノ〉がおすすめです。


いいなと思ったら応援しよう!