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おりぞめと山本俊樹

わたしがおりぞめをはじめたのは,1999年12月,46歳のときです。障子紙を折り畳んで染料で染めるというのは,これ以前に知っていましたし,おりぞめ用の染料も持っていました。しかし,おりぞめをしたことはありません。養護学校に勤めていたので,染料を溶かしてスプレーすることで,例えば,プールをテーマにした作品を作るのに使ったりしていました。
池上さんが小学校の学芸会で支援学級の出し物として,〈折り染め発表会〉を実施して,そのビデオを送ってくれたのが始まりです。舞台の上で一人一人が発表して,最後にみんなで作った大きなトトロが下りてきます。
舞台の上の子どもたちはもちろんですが,見ている子どもたちも立ち上がるなど熱心に見ていました。
うーん,学芸会のようなところではできないと思っていましたが,それを授業プランとして作り,実施しました。それから,多くの養護学級・学校で実施されて,そのたのしさが確かめられてきました。
その成果が2012年に『特別支援教育はたのしい授業で』という本の中に他のおすすめのプランとともに《おりぞめ発表会》として掲載されました。

おりぞめにかかわったわたしの年図を載せます。


PDFでダウンロードできます

それぞれについての詳しい説明はここではしません。こんなことしたという記録を年図という形で残しておきます。
ちなみに,2016年には『みんなのおりぞめ』が仮説社から発行されています。

そして,2023年には『学校でおりぞめハンドブック』が仮説社から発行されました。

この『学校でおりぞめハンドブック』は個人だけではなくて,学校図書として購入されることをお勧めします。学校での掲示物づくりにはおすすめです。
最初の方には『みんなのおりぞめ』から染料や紙などについての情報が載っています。まずは,この一冊。
たのしみとしておりぞめをやりたい人には,『みんなのおりぞめ』をお勧めします。広げ水などの水を使う折り染めは載っていませんが,基本的なおりぞめ,ステンドおりぞめ,絞りおりぞめ,切り紙おりぞめ,そして色を作って色グループで染める話などが載っています。おりぞめの入門書としては今のところ,これだけです。おすすめします。

〈おりぞめと山本俊樹〉ということでヘビの足的な説明。
『特別支援教育はたのしい授業で』の2012年。わたしは59歳。
『みんなのおりぞめ』の2016年,63歳。
『学校でおりぞめハンドブック』の2023年,70歳。
40代でおりぞめを始めて,50代,60代,70代とおりぞめ関連の本の出版にかかわっています。
この25年間,本当にいろいろな人,そして子どもたちとともに研究を進めてきたという実感があります。
2012年の本は〈山本俊樹 藤沢千之 編著〉,16年の本は〈山本俊樹 編著〉,23年の本は〈山本俊樹 監修〉。わたし一人ではなくて多くの人の協力,そして何より,この3冊を出版してくれた仮説社に感謝します。

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