#27: こんなときだから♪ジャズ
チャーリー・パーカー: ヤードバード組曲(1946)
今週のテーマは「翼を広げて青空へー鳥の音楽」
「バードは生きている」
モダン・ジャズの礎を築いた天才ジャズ・サックスプレイヤーといえばチャーリ・パーカー(1920-1955)。
スウィング・ジャズのマンネリを打破したのは,“バード”と呼ばれた男のインプロビゼーション(アドリブ)でした。
1940年代,スウィングがダンス・ミュージックだったのに対し,ジャズを単なる娯楽から芸術までに押し上げた「ビバップ」という形態が生まれました。決まったコードに忠実ながらも,メロディを極限までに拡張し,瞬時に彫刻していくプレイヤーの技は,多くの人々を熱狂させました。チャーリー・パーカーは,その天才的なインプロで歴史に名を刻んだジャズ・プレイヤーです。
鳥のように自由に羽ばたくインプロから“バード”と呼ばれた,なーんてつい想像しちゃいますが,実のところ由来はよくわかっていないそうです。大のチキン好きだったとか,車でひいてしまった鶏を調理して食べたから,とか,色んな説がありますが,理由に関係なく,バードというあだ名は,彼も周りの人々も気に入っていた,ということだけは間違いないでしょう。
本日お送りする曲は,そんな彼のもう一つの名前,ヤードバードを冠した作品です。
ヤードバードとはニワトリであり,囲われた鳥,という意味から囚人を指す場合もあるとのこと。
今の私たちの状況は,囲われた鳥,なのかもしれません。しかし,こんなに自由なアドリブを聴くと,心はワクワク,その瞬間だけでも鳥になれるような気がします。
今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!
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