#23:こんなときだから♪サックス
吉松隆:サイバーバード協奏曲
今週のテーマは「翼を広げて青空へー鳥の音楽」
毎週,土曜日から金曜日にかけて同じテーマでお送りしています。
鳥をモチーフに曲を作る音楽家は少なくありません。
鳴き声がメロディに聞こえたり,自由に羽ばたく様子にインスピレーションを受けたり様々です。
実は,鳥をテーマに選曲することを考えた時に真っ先に浮かんだ作曲家は,吉松隆さんでした。
吉松氏は,1953年東京生まれ。67歳の誕生日を迎えられたばかりです。
調性のある音楽をベースに,鳥や星座,架空の生き物など,モチーフもスタイリッシュでお洒落なイメージがあります。
今日お送りする「サイバーバード協奏曲」は,日本を代表するサックス奏者・須川展也氏のために作曲されました。家主が高校生の時に,ラジオで耳にした時,サイバーバードという響きからも近未来的な雰囲気が漂うカッコ良い曲だな!とワクワクしました。曲は3楽章から成り,下記のような名がつけられています。
1:彩の鳥(Bird in Colors)。様々な色彩の断層をすり抜けて飛ぶ、いくぶん錯乱したアレグロ。
2:悲の鳥(Bird in Grief)。悲しみの鳥の独白と、その横で夢を紡ぐように歌う鳥たちのアンダンテ。
3:風の鳥(Bird in the Wind)。風に乗ってひたすら一直線に飛翔するプレスト。
(吉松隆オフィシャルウェブサイトより)
しかし,その後,この曲にまつわる話を耳にした時,この曲に込められた想いに胸が熱くなりました。
吉松氏はこの作品を作曲中,妹さんを癌で亡くしました。
第2楽章は「生まれ変わったら鳥になりたい」と話していた妹さんに捧げられています。
サイバーバード。サイバー(電脳世界)を飛び回る鳥は不死身です。不死身の魂は架空の世界で自由に羽ばたくーそんな吉松氏の思いが込められています。
ソーシャルディスタンスが求められている現在,ネットの世界でつながることで救われているのも事実です。
サイバーバードは,ネットの世界で世界中の人々の思いを伝達する希望の鳥のように感じます。
みなさん元気ですか?
今は,コロナ に罹患しないこと。それが一番大事です。
ひとりで暮らしている方,ひとりじゃないですよ!
心細くなったら,ネット上で会いましょうね。話をしましょうね。不安になったり心細くなったりしたら,サイバーバードを呼び寄せましょうね。
今日もみなさんにとって,素敵な一日でありますように!