ミュージアムの中の人が、なぜかいろいろあって「スポーツ(「との比較を行う上で」というテイで美術館・博物館も対象とした「文化観光」も無理やり含めた)ツーリズム」の非常勤講師をしている話 #00
自己紹介はあらためて行いますが、いろいろな業界を見聞きした経験をもとに、現在関わっているミュージアム業界(そんな言葉ないw)についての(あまり知られていない)ことを中心にご紹介できればと思い、noteをスタートすることにしました。ただ、今回のネタはミュージアム色が薄いです。
いろいろあって(と書くわりには大したことがないようなケースもあるとは思うのですが、わりかし本当にいろいろあったのですが、立場的にあまり詳しくご紹介しないほうがいいような気がするので、あえてご紹介はいたしませんが)某大学の「スポーツツーリズム」の非常勤講師として今年度上期に講義をすることになりました。
もともと、ミュージアムの中の人になる前は、自分で起業をしていたこともあり、同時進行でいろいろ抱えていた案件の中のひとつの仕事として、スポーツ系専門学校で「スポーツビジネス」「スポーツマーケティング」などの授業を担当していたこと。そして、ある地域でのスポーツをテーマとした地域活性化プロジェクトを手掛けることによって、周辺地域以外にも多くのエリアから足を運んでいただいていたという実績を持っていたこと、などから、ミュージアムの中の人でありながら、どちらかといえば「スポーツツーリズム」を教えることには抵抗感はありませんでした。まあ、畑違い感は否めませんでしたが。
講義を担当するにあたり、スポーツツーリズムとの対比で芸術系を中心とする各種ツーリズムや「文化観光」「ナイトタイムエコノミー」などの話を入れても面白いのでは、ということで、実際にミュージアムの中の人として携わっている「文化観光」や「インバウンド」「ナイトタイムエコノミー」の内容から、映画、アニメの舞台をめぐる、いわゆる聖地巡礼も含めた「コンテンツツーリズム」なども紹介させてもらう、少し変わった「スポーツツーリズム論」を某大学で担当させてもらいました。ちょうど先日、全15回の講義を終え、テストも終わったので(これから79名分の採点&評価が待ち受けていますが…)こうしてまとめている、という次第です。
上述のとおり、もともと「スポーツビジネス」系の講義を担当していたとはいえ、もう4年のブランクがあったわけで、当時制作したパワポ資料の中から該当するテーマのブラッシュアップから始めていったわけですが、まあ、たかが4年されど4年。特にこの4年、世界的にもかなり激動の4年間だったわけですよね。ええ、みなさんご存じのとおりコロナが。コロナにより。コロナのせいで。逆に言うと、この4年間でミュージアム系の世界にも、アフターコロナを見据えたツーリズム対応などが徐々にではありますがマストのこととして浸透してきつつあった、そういった日々をリアルタイムで過ごしてきました。同時にこの間、「文化観光」をテーマにした補助金が2件(うち1件は最大5年数億円規模)採択されるなど、現在進行形での「新しいツーリズム」のありかたの中にいる立場として、スポーツ/非スポーツ含めたこれからの時代のツーリズムについて、できるだけわかりやすい事例をもとに紹介することで、「スポーツツーリズム」について学びを深めてビジネスとしての可能性を知ってもらう、というよりは純粋にスポーツでも芸術文化でもいいので「ツーリズム」や「旅行」に出かけるようなマインドになってもらいたい、という感覚で講義を担当していた次第です。
私が担当している大学は、スポーツビジネスに特化した学部や学科、コース構成にはなっていないため、一般教養の講義としてはスポーツに特化するよりも芸術文化の事例も交えて比較しながら進めることが逆によかったりもするようです(学生アンケートから)。そういう意味ではミュージアムの中の人が「スポーツ(芸術文化も無理やり含めた)ツーリズム」の講義は全国で唯一と言い切ってしまってもいいかもしれません(ほかにいらっしゃったらすみません)。ということで、次回以降全15回のエッセンスをご紹介できればと考えています。
※出典、参考図書に関しては#15でまとめてご紹介します
#01 へつづく…