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同じ景色は二度とないんだ!今生きている瞬間を大切したいと思った「北海道・知床」の旅

飛行機から見る外の景色が、どんどん雪景色になっていくのを目の当たりにして、"私は今から日本の最北端に行くのだ"と実感する。

女満別空港に到着したら、バスで2時間かけて目的地の知床ウトロへ。辺り一面に広がる真っ白な景色に圧倒されて、普通なら移動中はケータイをいじるはずなのに、そんなことは忘れてずっと外の景色を見ていた。「あぁ、これが一面銀世界ってやつか。」

今日宿泊するのは北こぶし知床ホテル&リゾート。宿のサブスクリプションサービス「HafH」を使ったら、1泊15000円~が3000円(コイン600)に。サブスク大賞に選ばれたぐらいには今キテいるサービス。(招待コードから登録したら特典あるから、気になる人はここからどうぞ。)

手始めに、夜の森を40分ほど歩く「雪あかりハイキング」に参加。車で移動中、ガイドさんにいろいろ質問したらすごく丁寧に教えてくれた。

「僕はねえ、2日後には流氷が全部なくなると思うんですよ。波が激しいから、だいぶ氷が削れているんです。だから、今日見れているのはラッキーですね!」

夜中に南風が吹いたら、次の日の朝には跡形もなくどこかに消えてしまうことがある。私は本当に運がいい。

星や月が雪に反射して、夜道は思ったより暗くなかった。車のライトを消しても走行できてしまうらしく、「ほら!」ってライトを消してくれた。昼間、「バスから見る景色が眩しいな」と思ったのもこれが理由。

目的地に到着したら、深い雪を歩いても沈まないスノーシューを履いて、ツアー開始。人工の光は何もないのに、雪が反射しているおかげで簡単に歩けるし動物の足跡だって見える。15分くらい進むと、木が生い茂ってきて、ディズニーの世界に迷い込んだみたい。

雪はフカフカ、足首までズボッと隠れた。ここまでフワフワでサラサラな雪は珍しいらしく、まさに"粉雪だな"と。雪の中にダイブしたり、駆け回ったり、犬になった気分。風がないからか、思ったより寒くはない。

「動物に出会うことはあるんですか?」
「音に敏感だから、警戒して出てくることはありません。ちなみに、ギラギラ光る目をしているのは、人間の3倍くらい見えている証拠。どこかでこっそり見られているかもしれないですね(笑)。」

そう言われて、立ち止まって会話を止めると、しーん、と静まり返って少し不気味だった。雪は音を吸収しやすいのもあるらしい。

ツアーが終わったらホテルに戻って、露天風呂から流氷を眺めてぼーっとした。毎日変わる自然の景色は面白いなと感じる。二度と同じものに出会えないぶん、今生きているこの瞬間を大事にしたい。

お風呂上がりの地ビール最高…


次の日は、流氷の上を歩いて、海の向こう岸まで行く流氷ウォークに参加。海の上でも浮くことができる特別なドライスーツを着ると、慣れていないから動きがロボットみたいになって笑えた。

海の上にぷかぷか浮いている氷の上に乗ると、思ったより揺れたからびっくりして、最初は這いつくばって前へ進んだ。クリオネが見れるらしいけど、そんな余裕ない。

流氷の船に乗った気分

奥の方まで歩くと、流氷はほとんどなくて、海の水が凍った場所に出た。すぐ割れるくらい薄い氷だから、みんなで輪になって「せーの!」の掛け声で、海にどぼん! 寒さなんて忘れてただひたすら楽しんだ。

トドになった
ランチに海鮮丼

午後は、ガイドさんに解説してもらいながら、知床の森を巡るトレッキングへ。

「この森は戦後、農業をするために開拓されました。でも、厳しい環境に作物はうまく育たず、みんな外へ出てしまったんです。そしたらエゾジカが増えて、ほとんどの木が食べられて廃れていきました。今は、マツの木などを植樹したり、鹿の肉を食べることを推奨したり、かつての森を取り戻す活動をしています。」

マツの木は、2メートル成長するのに60年もかかるから、完全に森が出来上がるのは何百年も先。となると、遥かに高い木々は500年、いやもっと前からあることになる。この森を何世紀も見ているのかと思うと、すごく不思議な気持ちになった。私たち人間のことを、どんなふうに見ているのだろう。

歩いていると、動物たちの足跡がちらほら。キツツキがつついた木の穴や、モモンガが食べた草の歯型も見た。

「知床にいる代表的な動物は、ワシやエゾジカ、リス、キツツキ、ヒグマ、モモンガです。ワシやエゾジカは見られる可能性がありますよ〜。」

冬の北海道で野生の動物を見たかったから、ワクワクしていると、目の前にエゾジカが!雪に埋もれてエサを探していたのか、顔が真っ白。

「オスは、2キロ以上あるツノをつねにつけてるから、ストレスでメスより早死にするんですよ。」そう教えてもらって、かわいいだけじゃないんだと、少し虚しくなった。

少し歩くと、雨や雪が地層に染み込んで、崖の割れ目から水が流れる「フレペの滝」に到着。川がない珍しい滝で、ほろほろと流れ落ちる様子が涙に似ていることから『乙女の涙』とも呼ばれている。

でも、この日は大きな氷の塊になっていたから、「全然乙女の涙じゃないですねぇ」とガイドさん(笑)。

曇りだから青く見えるけど、晴れたら白く見える

この日の宿泊地は、知床ノーブルホテル。お魚たっぷりの豪華な夕食を食べて、"私ら幸せだね"、なんて話しながらゆっくりお酒を嗜んだ。

次は夏に行く。

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