iPhoneの中古はやめたほうがいい?購入時のリスクと注意点
ガジェットブロガーのおりすさるさんです😊
円安の影響もあって、海外の製品やサービスは値上がりする一方。海外製品はどれも価格が高いですし、よく利用しているサービスやアプリのサブスク料金は、価格改定により次々に値上がりしています。
それはiPhoneにも当てはまる話で、円安と高性能化により価格は上昇中。10万円越えが当たり前になってきましたよね。上位モデルとなると20万円を超える場合も。
そういった背景もあり、いま「新品ではなく中古iPhoneを選ぶ」という方が増えているそうです。実際に中古スマホ市場は右肩上がりなんだそう。
実際に中古iPhoneのコスパはよく、同じ金額を出すのであれば、間違いなく新品より中古の方がより高性能な機種を買えます。それに「自分には最新機種ほどの性能・機能は必要ない」という方も多いかと思います。
個人的にも中古iPhoneをおすすめしたいところですが、一方で「中古iPhoneはやめたほうがいいよ」と言われることもあります。
そこで本記事では、
中古iPhoneはなぜ「やめたほうがいい」と言われるのか
具体的にどのようなリスクがあるのか
そのリスクを回避するにはどうすればいいのか
中古iPhoneを安心・安全に購入するためのポイント
これらについて詳しく解説したいと思います。
なぜ「やめたほうがいい」と言われる?
「中古iPhoneはやめたほうがいい」と言われる理由には、主に3つあります。
Appleの保証がない
新品iPhoneには1年間のメーカー保証がつきます。初期不良にあたったとしても、メーカーであるAppleが責任をもって交換などで対応してくれます。
一方で中古iPhoneの場合は、基本的にメーカー保証はありません。
メーカー保証はその製品自体に付帯されているもの。中古でも発売日の浅い個体なら保証期間が残っている場合もありますが、現実的にはそうではない場合がほとんどでしょう。
iPhoneは精密機械ですから、外装がキレイでも動作不良を抱えている可能性もあります。いざ中古iPhoneを買ってトラブルが起きたとき、対応しにくい状況に陥ってしまうことも考えられます。
バッテリーが劣化している
前オーナーのいる中古iPhoneを選ぶ限り、バッテリーの劣化は避けられません。
バッテリーが劣化すると駆動時間が短くなったり、極端に劣化している場合は動作が不安定になったりすることもあります。
中古iPhoneを安く買えたと思ったら、バッテリーの劣化がかなり進んでいて、結局バッテリー交換するハメに。これが考えられる最悪なシナリオですね。
販売元の信頼性
「やめたほうがいい」と言われる理由には、販売元とのトラブルが多く含まれているように思います。
具体的には、
iPhoneの状態が事前の説明と大きく異なる
外装やディスプレイへの傷が、掲載写真ではうまく隠されていた
説明のない動作不良を抱えていた
アクティベーションロックや赤ロム化に関するトラブル
説明のない改造歴があった
などなど。
その多くはフリマ・オークションといった「個人間取引」でのトラブルですね。明らかな詐欺は別にしても、プロではない相手から買う場合は、特に上のようなトラブルが発生しがちです。
安心・安全に購入するためのポイント
中古iPhoneには、上で書いたようなリスクがあるのは確かです。
「やっぱり中古はやめておこうかな」と感じた方もいるかもしれませんが、「中古ショップ」を利用すれば安心・安全に中古iPhoneを購入できます。
信頼性の高い「中古ショップ」を利用する
中古iPhoneの購入は、信頼性の高い「中古ショップ」を利用するようにしてください。
プロレベルで動作確認・クリーニングされている
適正な価格で販売されている
オンラインで数千台の在庫からぴったりなものを見つけられる
製品の状態によって、一貫性のある基準でランク分けされている
ランク上位を選べば極端にバッテリー劣化が進んだものを回避できる
動作不良に対する保証、赤ロム保証がある
中古ショップを利用するだけで、「やめたほうがいい」と言われる理由の保証、バッテリーの劣化、信頼性をクリアできます。
できれば、「知名度があり、実店舗も展開する大手の中古ショップ」がベストですね。具体的には以下の3つの中古ショップ。中古iPhoneを買うならチェック必須です。
フリマ・オークションは避ける
フリマやオークション、SNS上での個人間取引は避けてください。
まず一切の保証がありません。購入後に動作不良を発見しても、出品者に「発送時は正常に動作していた」と言われてしまえば、泣き寝入りせざるを得ないこともあるでしょう。
悪意を持って出品している人はごく少数かと思います。しかし、なかには故意に騙そうとする人もいるでしょうし、盗難品を掴まされてしまうリスクもゼロではありません。
そしてトラブルが発生しても、フリマやオークションの運営が助けてくれるとは限りません。個人間取引では、当事者同士での解決が基本ですからね。
自己防衛できるほどの知識があり、考えられるリスクも許容できるという方であれば、個人間取引を利用するのもありでしょう。
ですが「安心・安全に購入したい」「万が一のための保証が欲しい」「交渉などの手間は面倒だ」という方には向きません。中古ショップの利用が安心・安全ですし、そしてラクです。
よくある質問
ここでは、中古iPhoneの購入に関する疑問をFAQ形式でまとめました。
正確なバッテリーの最大容量を確認するには?
iPhoneでは、「設定」>「バッテリー」から「最大容量」を見ることで、新品時に比べてバッテリーがどれほど劣化しているかを確認できます。
「できればバッテリーの劣化が進んでいないほうがいい」という方だと、
中古ショップで設定されている上位ランクの中古iPhoneを選ぶ
バッテリー最大容量を表示してくれている中古ショップで確認する
実店舗に足を運び実機を確認する(交渉次第)
こういった方法が有効です。
「正確な数値を知りたい」という方は、バッテリー最大容量を表示してくれている「にこスマ」や「リコレ!」での購入が安心でしょう。
にこスマでは、上のように個体別にバッテリー最大容量を掲載してくれているので安心で購入できます。
保証付きの中古ショップは?
知名度の高い大手の中古ショップであれば、基本的に保証&赤ロム保証が用意されています。
ただし、保証期間が異なるのでショップ毎の確認が必要です。
イオシス:3か月間(未使用品は6か月)
にこスマ:12か月間
ゲオオンラインストア:30日間
リコレ!(ビックカメラグループ):10日間
中古ショップにより保証期間は異なりますが、動作不良に対して交換あるいは返金で対応してくれる点は同じです。
定められた期間を過ぎると、当然保証は受けられません。中古iPhoneを購入した際には、できるだけ早く自身でも動作確認しておきましょう。
AppleCare+に加入できる?
できません。
AppleCare+に加入できるのは、新品として購入された日から30日以内と決められています。
中古ショップでは「未使用品」も販売されています。購入されて間もない未使用品なら間に合う可能性もありますが、現実的には難しいでしょう。
中古iPhoneでも入れる保証はある?
中古ショップで用意されている保証は、あくまでも初期の動作不良に対するもの。落下による損傷など、使用者の過失による動作不良は対象外です。
そこでおすすめなのが、中古iPhoneでも加入できる「モバイル保険」です。
モバイル保険では、中古品であっても「販売店により購入から3ヵ月以上の動作保証が付帯された端末」であれば登録可能です。
月額700円で3台まで登録でき、年間で10万円まで修理にかかった費用を補償してくれます。ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチ、ゲーム機なども登録でき修理費用に備えられるのでおすすめです。
私もモバイル保険に加入しており、iPhoneとApple Watch、MacBookを登録しています。
バッテリー交換できる?
中古iPhoneでも、もちろんバッテリー交換できます。そのときの選択肢は大きく2つ。
Appleまたは正規サービスプロバイダでバッテリー交換
非正規の修理店などでバッテリー交換
おすすめなのは、純正のバッテリーが使われるAppleまたは正規サービスプロバイダでの交換ですね。料金は機種によって異なり、1〜2万円ほどかかります。
非正規の修理店などでは、純正ではないバッテリーが使われることがよくあります。純正よりも品質が劣るのと、社外品のバッテリーを使った時点でそのiPhoneは改造品とみなされ、それ以降はAppleに修理してもらえなくなるのでご注意ください。
Apple認定整備済製品との違いは?
Apple認定整備済製品とは、Apple自身が整備して再販されている製品のこと。新品ではないけれど、中古品でもない「新古品」というようなイメージでしょうか。
新品の約15%割引きと安く買える
新品同然の品質、新品のバッテリーと外装が使われている
完全な付属品
1年間のメーカー保証付き、AppleCare+の加入も可能
「Apple認定整備済製品」ページからのみ購入可能
ただし選べるほどの在庫がない場合が多い
このような特徴があります。
一般的な中古品と大きな違いは、新品のバッテリーが使われていること、Appleのメーカー保証が付くことですね。Apple認定整備済製品は、品質だけでなくその扱いも新品と同じです。
中古iPhoneよりも価格は上がりますが、新品バッテリーとメーカー保証に魅力を感じる方はチェックしておいて損はないでしょう。
SIMフリー版とキャリア版の違いは?
Appleストアで販売されているSIMフリー版のiPhoneと、ドコモやau、ソフトバンクなどでされているキャリア版のiPhoneに違いはありません。仕様もまったく同じです。
Androidスマホでは、SIMフリー版とキャリア版で対応するバンド(周波数帯)が違ったりして、中古を買うときにはそれを確認する必要があります。
その点、iPhoneはラクですね。どこで販売されている中古iPhoneでも、そのiPhone本体の仕様は同じです。
ただし、キャリア版のiPhone 12以前の機種では「SIMロックの状態」を確認しておく必要があります。
SIMロックがかかっていてもかんたんに解除できます。オンラインなら料金もかかりません。解除してしまえば、SIMフリー版と同じ状態になります。
iPhone 13以降の機種なら、キャリア版でもSIMロックはかかっていません。つまりSIMフリー版との違いはないため、何も気にする必要はありません。
アクティベーションロックは解除できる?
アクティベーションロックとは、他人がiPhoneを使用できないようにするためのセキュリティ機能です。
このロックを解除するには、元の所有者のApple IDとパスワードが必要です。Appleや第三者がロック解除する方法はありません。
個人間取引で中古iPhoneを購入する場合は、アクティベーションロックの解除は必ず確認しておきたいポイントです。
中古ショップで購入する場合は、買取時に確認してくれているはずなので心配不要です。
ネットワーク利用制限とは?
ネットワーク利用制限とは、本体代金の未払いや盗難などの理由で、通信キャリアがかける制限のことです。利用制限がかかっている状態では、モバイル通信できません。
ネットワーク利用制限の状態は、各キャリアの公式ページでIMEI(製造番号)を入力することで確認できます。
〇:モバイル通信が可能
△:モバイル通信が可能だが、未払いなどで将来的に通信不可となる可能性あり
✕:制限がかかりモバイル通信を利用できない状態
個人間取引では、「△」ともちろん「✕」には手を出さないようにしましょう。「△」でもリスクが高すぎます。
ただ赤ロム保証付きの中古ショップなら、あえて価格の安い「△」を狙うのもありです。万が一将来的に「✕」になったとしても、交換で対応してくれます。
中古iPhoneのおすすめ機種は?
どのような機種があっているかは、その人の予算や求めるものによって変わってきます。「もし私がいま中古iPhoneを買うなら?」という視点でおすすめ機種をピックアップするならば、「iPhone 13」がおすすめです。
iPhone 13は2021年に発売された機種ですが、A15 Bionicチップ搭載で性能は十分。普段使いには困りません。
さらに2024年まで新品が販売されていたの機種なので、状態のいいものが多くあることもおすすめポイント。iOSのサポート期間にも余裕があり、中古で買っても長く使える機種です。
中古iPhoneの買いどきは?
中古iPhoneの場合、シーズンによって価格が上下することはあまりありませんが、新しい機種がリリースされたあとに繰り下がりで旧機種の価格が下がる傾向があります。
新機種に乗り換える人が下取りに出したりして、中古ショップの在庫数が増えるタイミングでもあります。旧機種の価格が下がるまでは少し時間差がありますが、新機種リリース後の値下げに注目してみましょう。
まとめ:ポイントを押さえればこわくない
「iPhoneの中古はやめたほうがいい」という声があるのは確かですが、正しくリスクを理解し、ポイントを押さえれば安心・安全に購入できます。
いくつかのポイントがありますが、基本的に「保証付きの中古ショップ」で買えばOK。それだけでほとんどのリスクを回避できます。
できればフリマやオークションなどで個人間取引は避けてください。自己責任で納得できる方は別にして、安心・安全に購入したい人には向いていません。
中古iPhoneは、適切に選べばコスパのいい賢い選択肢です。本記事が中古iPhone購入の参考になればと思います。