マナイズム・レクイエム制作秘話~キャラクター制作の裏 マナ編~
どうも皆様こんばんは、織坂一です。
前回リアム君のキャラクター制作秘話を語らせていただきましたが、今回は前作ヒロインのマナに焦点を当てさせていただきます。
前回のリアム君のキャラクター制作秘話はこちらになります↓
では、続いてマナ編をどうぞ。
マナの人物像
マナは一言でいうなら、あらゆる苦しみを抱擁してくれる人です。
リアム君と偶然に出会って助けたマナですが、リアム君を助けたのはリアム君が可哀そうだと思ったからです。
まぁ村の中ではリアム君とリアム君のお父さんのことが噂になっていましたし、マナももちろん2人のことを知っていました。
マナは結構裕福な家庭に生まれましたが、両親と髪と目の色が似ていなかったことから、母親から疎まれ、父からも冷たくされていました。
唯一お姉さんとは仲が良かったのですが、彼女も複雑な家庭環境で育っています。
そのせいもあって、自分と同じく差別や疎外感を受けている人間に対しては助けてあげたいと思える心根の優しい子です。
ソフィアも例外ではなく、マナはソフィアに対しても優しく接していました。おかげで全ての元凶(仮)を作ってしまったのですが……。
後は猫っぽいというか、どこか気紛れに見える一面もありますが、これはリアム君のみ限定ですね。
周囲から見れば善人。しかしその裏ではリアム君と同じく依存しやすく、実際リアム君へ依存していました。それは10話にて明かされていましたね。
本編開始前はマナはリアム君の他にも、ペットのルルとも一緒にいましたが、正直ルルは家族には含めていないというか、「リアムだけがいてくれればよかった」という彼女の本音は心優しい彼女の裏が現れた意外なシーンだったと思います。
マナのしたことは罪といえるのか?
マナは兵役に従ったリアム君に帰ってきて欲しいがゆえに、村にある結界を悪用しました。
これについては彼女の愛情がありますが、その裏で彼女はリアム君を恨んでいました。まぁ、これは当然でしょう。
なにせ戦場になんて行ってしまえば、生きて帰ること自体ほぼ不可能ですからね。
それにマナはリアム君とは長い付き合いなので、彼の承認欲求や卑屈さも分かっています。
そのため、リアム君が英雄に固執することや村の人間を見返してやりたいことも見抜いていたのです。
結果、マナはリアム君を恨むことにも直結します。
ただだからといって、マナがあんなことをしなければ、マナは『ゴースト』に喰われることもありませんでしたし、あんな悲劇は起きませんでした。
はたしてこれはリアム君が悪いのか、マナが悪いのかは見方によって違ってくると思います。
なので、彼女のしたことは罪なのか、その判断は非常に難しいですね。
ちなみに、あの結界がしっかり作用したかについてですが、作用していません。
色々弄ってみたものの、結局結界がおかしくなっただけで、リアム君を守るという目的に働くことはありませんでした。
実はこれ以上はキャラ設定として練っていない
はい。今まで色々キャラクター設定の裏を語ってきましたが、実はこれ以上のことを考えておりません。
まぁマナは悲劇を一心に背負った少女であり、マナの人徳のある様子や心優しい光景は外伝である『ゲヘナ・ハーモナイズ』にて追加したものです。
なので、割とマナに関してもガバ設定だったりするんですよね。駄目だ、こりゃ。
ただこの純粋さに意図はなく、自分と同じ境遇の人は救ってあげたい、それだけはしっかりと守っています。けどリアム君に依存的なのがもったいない。
リアム君との関係
結構これを不思議に思った方もいるかもしれませんので、解説しておきます。
マナとリアム君は共依存関係であり、言葉にこそしていませんが両想いな関係です。
「え? じゃあなんで言えなかったん?」と思うかもしれませんが、リアム君はめちゃくちゃ臆病です。
後、マナも結構恥ずかしがり屋ですし、こういったもの(告白の類)は男性からするものという夢見る乙女なので、自分から切り出せずにいました。
だというのに、彼らは同居しており、さらに混乱は深まるばかり……。
ただ、これについては2人が家族や周囲と折り合いが悪いことが関係しています。
リアム君の両親はいませんが、マナは両親とは仲が悪く、さらに一部の村の人間とも仲が悪いです。
人徳があるのはあくまで同級生に限り、よくある問題児に見えるけど付き合ってみたらいい人だった現象ですね。
なので、周囲の大人からは疎まれていました。
こうした経緯もあり、2人が身を寄せ合うのに時間はかかりませんでした。
ただ、マナは料理や掃除が苦手なため、この2つはリアム君のお仕事です。
なによりマナとリアム君は共働きですが、リアム君の立場上、村で仕事をするのは非常に難しいので、マナが生活費の大半を稼いでいました。少々時代に沿っていませんね。
と、このように2人でギブアンドテイクが成り立っている上、一緒にいて気楽なため、どんどん沼へと嵌っていった訳ですね。あちゃー。
マナの能力について
一応これについても語っておきましょうか。
マナの能力は『ゴースト』を産む能力です。
というのも、彼女が『ゴースト』という存在を生んだのが原因ですね。
しかし、『原初の災厄』と融合したことで“再誕”の“法”を会得。ここで、彼女は『ゴースト』という存在を続々と代償なしに産めたのです。
『ゴースト』は怨念の塊なので、産んでも喰われる末路しかありません。しかし代償を払わなくていいのは、『原初の災厄』と融合したがゆえのこと。
なので、これは『原初の災厄』の能力ではなくマナの能力であり、より『ゴースト』を産むのに安定補正がかかっているだけです。
無論、だからといって何百体を1度に産むのは体に負担がかかります。現に霊碑街に送った『ゴースト』を産んだときは体に負担がかかってしばらくは動けませんでしたし……。
ただ、このマナの能力は本当にこれだけに尽きるので、特筆すべき点はどこにもありません。
むしろ、マナレクAMに入ってからこの異能が色々と鍵になっているのですがね……。
超どうでもいい小話
リアム君のときには書き損ねましたが、マナの超どうでもいい話をしておきましょう。
マナは結構な大喰らいでして、平均そうにみえるそのスタイルからはありえない程胃のキャパシティがあります。
ちなみにこれは、リアム君のせいですね。
訳あってリアム君は働くことに向いていないので、せめて家事だけは頑張ろうと料理の腕を磨いた結果、マナの胃袋を掴んでしまいました。
後はもうお約束ですが、マナはここで大食いとなってしまい、最初リアム君はドン引き。
しかし、「マナが幸せならいいか」と幸せボケをかましてマナの食欲についてはノータッチだったのです。食費ヤバそう。
もう1つどうでもいい話なのですが、マナは結構耐久性があり、ワンチャン毒とか大して効かないんじゃないかな説が浮上しています。
公開していませんが、過去書いたリアム君とマナの小話でも、毒キノコを食べてしまった2人のうち、マナだけがケロリとしていました。ヤバいな。
恐らくこれらのことから鑑みると、「マナレク世界において耐久力(肉体的な意味で)があるのはリアム君ではなくマナでは……?」とか密かに思っていますね。
最後に
と、マナは結構重要な立ち位置にいながらも実はそこまで肉付けされたキャラではないことがよく分かったと思います。(あくまでマナレクを執筆していた当時の話ですが)
そもそも、彼女は本編開始時には故人でしたし、まともに出演したのは『ゲヘナ・ハーモナイズ』のみです。
ただまぁ、結構彼女の気紛れなところは個人的に好きなので、いつかそれを全面的に出せるなにかがあればなーと思っていますが、まぁそこはあまり期待はしないでおいてください。
では、今回はこの辺りで失礼します。
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