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織襲戦争#8 佐藤の悲劇。そして''Killer Joker、参戦''

数日後。
逆悪襲が襲撃にやってきた。
まずはタレットが激辛みそせを発射する。
だが、銃よりも遅く、一般人でも簡単によけることができる。
構成員の大半はよけて通り抜ける。
しかし、構成員のうち数名が落ちたみそせを見る。
「うわぁみそせだ!おいしそう!」
さっそくみそせにお湯を注ぐ。
科学技術で10秒でできるようになっている。

「いっただっきま~す!」
数名がみそせを口に運ぶ。
それが激辛味と知らずに。

「ぎゃあああああああああああああああああああ!」

数名は即死。

関係者たちが地下に侵入していく!!!
しかし、毒ガスの出番だ。
「ぎゃあああああ」
「ごええええ」
「ぶぉおお」

やけに即効性がある。構成員たちは見る見るうちに減っていく。

おりおり「やった~!!!」
佐藤「勝ったぞ~」
カンクン「あとはここにいるだけで俺らの勝利!」

と思った。

勝ちを喜ぶ雰囲気の中、別室でまじめに業務をこなすものが一名。
ゴリラにしては珍しく頭脳系の「管理人ドンキー」。
施設全体のバランスや設備、監視を行っている。
そんな彼が、扉をぶち壊して物凄く焦った様子で外に出てくる。

管理人ドンキー「大変です!毒ガスエリアが突破されました!」

一同「なんだって?!」
驚愕。

一同は管理人室に召集され、全員で指定されたモニターを恐る恐るのぞき込む。
それは、監視カメラの映像。

息を止めて走る通常構成員。それは問題なかった。
問題はそのあとだ。

???「ぞーうさん ぞーうさん おー鼻が長いのね♪」
そこには、童謡の「ぞうさん」を歌いながら毒ガスエリアをのんきに歩く一人の緑髪の男がいた。
その男は、一切苦しむことなく逆に狂気的な笑みを浮かべていた。
一同は背筋が凍る。

さらに問題はCLがいないことである。
暗殺依頼が次々と舞い込んでくるため、依頼をこなすために建設後すぐに帰ってしまった。
レッドの件でわかったが、逆悪襲の幹部はおりゼウでも手も足も出ないほど強い。

さらに情報屋ドンキーが
「あいつは組最強とも名高い怪人グリーンだ。」
「先日西アンダー地方の極道、鳴宮組の幹部と当たったらしいが、手も足も出ずに殺害されたらしい。星野やCLでも勝てるか怪しい。」

次の瞬間。

だあああああああん!

おり「何事?」
構成員「逆悪襲じゃああああ!お前らの命はもらったぞ!」
なんと逆悪襲の構成員が数名押し寄せてきた。

だが、その次の瞬間、空気が凍り付く。

怪人グリーン「ぞーうさん ぞーうさん おー鼻が長いのね」
なんと怪人グリーンまで部屋にやってきた。

怪人グリーン「ん?お前、邪魔だぁ~!」

ぐしゃ!
なんと、ただ邪魔だからという理由で道をふさいでいた逆悪襲構成員のうち一人の首を一瞬で折り殺害した。
しかも片手で。

怪人グリーン「お前らは今日が命日で~す!しんでもらいま~す!」
狂気的な笑みを一切崩さずにそういい放つ。

怪人グリーンは、そこに落ちていた石ころを拾い上げ、ぶん投げる

ずしゃ!ずしゃ!ずしゃ!

なんと、その石ころは複数人のゴリポリスやゴリラナイトの心臓を貫通してさらに壁にめり込む。
おり「え…え 嘘だろ…」
カンクン「なんて… なんて威力だ…!」
さらに怪人グリーンは、ゴリドウの目の前に移動する。
怪人グリーン「おっさんゴリラ、さっさと死ねぇい!」
笑ったまま、ゴリドウの首をつかみ、殺そうとする。
佐藤「させるか!」

そこに、生身の佐藤が飛び込む。
振動で、ゴリドウは離れる。
しかし今度は、佐藤が標的にされてしまった。
怪人グリーン「よっこら~せっと!!」
怪人グリーンがものすごい勢いで飛んでくる。
その勢いで佐藤に腹パンする。
怪人グリーン「ちょ~っと痛いよ~! えいっ!」

どがあああああん!

佐藤は、腹に穴をあけられてしまった。ものすごい出血だ。
だが幸い傷は脊髄まで届いていない。
佐藤は、まだ生きることができる可能性が少しある。
「ゴリラクリニック」の担当医のゴリドクターが飛び込んでくる。
佐藤は、隣の手術室まで運び込まれる。
怪人グリーン「まぁてっ!にがさないぞぉ~!」
まるで幼い子供のようなしゃべり方だ。
だがやっていることはそんなかわいいものとは程遠かった。

しかし、そこで出てきたのは「執刀医ドンキー」。
普段は手術を担当するが、戦闘もできるらしい。

ゴリドクターに向けて一言
執刀医ドンキー「メス。」
ゴリドクターから執刀医ドンキーへとメスが渡される。

そのうちに
おりおり達は退散の準備をする。
臨時作戦会議の結果はこうだった。
秘密基地を封鎖し、爆破。怪人グリーンだけを爆殺する。
これしか方法がなかった。
CLに連絡を取りたいが、隠密行動中の彼女に電話はできない。

佐藤の応急処置が済んだら、全員で外に出る。
ただ爆破は内部からしか起動できないので、1分の制限時間のうちに逃げるしかない。

そのころ、執刀医ドンキーはボロボロだった。
防戦一方だった。受け身を取ってなんとか生き延びているようだ。
だが、怪人グリーンの武術は一級。そろそろ執刀医ドンキーも命が危うい。

その時、佐藤の処置が終わる。
おり「逃げるぞ、みんな!」
その声を合図に、一斉に逃げ出す。
怪人グリーン「あぁ、まぁてっ!」
怪人グリーンも追いかける。
カウントダウンが始まった。

残り、59秒。

おりおり達は、なんとか外に逃げ出す。
おり「みんないるか~」
カンクン「僕はいるよ」

…。

佐藤が、いない。

内部で何が起こったのか。

怪人グリーンが逃げようとする。
そこに後ろから殴りかかるものがいた。
佐藤だ。

佐藤「おい。逃がさねぇよ。」
怪人グリーン「何を言っているのだ?そんなことしていたら死ぬぞぉ!」

佐藤「ああいい。どうせ俺は生きられない。だからせめてここでお前を道連れにする!」

残り40秒

怪人グリーン「うるさいなぁ、黙れぇ!」
またもや笑いながら顔を殴る。
しかし直前に腕を挟むことによって、腕二本を犠牲にしながら顔を守り切った。

だが、左腕はおれ、右腕はちぎれて飛んで行った。
だが佐藤はひるまない。
佐藤「怪人グリーンんん!!!かかってこおおおおおい!」

怪人グリーン「なぜだ?なぜおまえはそこまでの力が出せるんだ?」

佐藤「友達のためだろおおおおおがあああ!死ねえええええ!怪人グリーン!」
怪人グリーン「とも…だち…? ふぁははははおもしろいねぇこんな奴はあはじめてだぁ。」

そういいながら出口へと向かう。

残り20秒

佐藤「まてえええええええ!!」
残った左腕で怪人グリーンの足首をつかむ。
勢いあまって転んでしまった。

怪人グリーン「うるさいなぁ、さっさと死ね!」
転んで横になった佐藤の頭をつかまれてない方の足で踏みつける。

ガクン!

佐藤は、意識が消えそうになる。
だが、友のため、仲間のために最後の力を振り絞る。
残り10秒。9,8、7、6…

怪人グリーン「まずい!逃げろ!まだ間に合う距離だ!」

佐藤は、立った。仲間のため。
佐藤「マテやゴラァああああああ」

佐藤の渾身の体当たり。
その体当たりは、佐藤の魂がこもっている。
何か響くものがあった。
威力は大したことなかったが、怪人グリーンは前に倒れこむ。

残り1秒

起爆する。

佐藤が最後に見た景色は、暗くなった我が拠点の天井

佐藤の脳裏に、走馬灯が浮かぶ。

それは、おりおり達との楽しい人生だった。

(おりおり…俺の分まで…楽しく生きてくれよ…)

ばあああああああああああああああああああん!!!!!!

その時、おりおりは佐藤を探すために入口から少しだけ奥に進んだところにいた。
おりおりも爆風に巻き込まれる。

拠点は、跡形もなく吹き飛んでしまった。

爆破でできた大きなへこみ。

そこの遠くに、かつて生きていた、親友だったものの残骸が転がっていた。
おり「佐藤!佐藤!大丈夫か?!」

だが。

駆けつけた時には…

佐藤は…

息を引き取っていた…

こうして、佐藤電気自動車電気自動車の人生は、幕を閉じることとなった。

おり「え…嘘だろ…佐藤…おい…佐藤…」

返事をしてくれ…もう一度…いつもみたいに…

だが、佐藤から返事が返ってくることはなかった。いつまでも。

おりおりドンキーは、泣いた。
泣いて泣いて、泣き続けた。

数分後、カンクン達も様子を見に来た。

カンクン達も、その様子を見る。

カンクン「え…噓でしょ…?佐藤…?」
ゴリドウ「…おい…佐藤…?」

ゴリドクターが駆けつけ、佐藤の様子を見る。

ゴリドクター「心臓が動いていない…呼吸もしていない。瞳孔も…開いている…」
「佐藤電気自動車… 死亡確認。」

カンクン「ごあああああああああああああああああ!!!!!!!」
ゴリドウ「佐藤うううううううううううう!!!!!!」
ゴリブレイン「絶対許せねぇえええええええええええええ!!!!!!」
情報屋ドンキー「逆悪襲、くそったれええええええええ!!!」
採掘者ドンキー「逆悪襲、絶対殺す!皆殺しにするからなあああああああ!覚えてろよおおお!」

皆、口々に怒りを叫ぶ。

また、怪人グリーンも姿がなく、佐藤と同じ場所にいたので死亡したものと思われる。

数日後、佐藤と怪人グリーンの死の知らせ世界を駆け巡り、衝撃を与えた。

佐藤の葬式。

皆が悲しむ。
だれよりも悲しんでいたのは。おりおりだった。

棺の中にいる佐藤に、一人ひとり声をかけに行く。

ゴリドウ「お前は…将来有望な奴だった…なくすには惜しかった… せめて…あの世でゆっくりやすんでくれやぁ。おれもすぐそっちに行くだろう。」

次は、ゴリブレインの番。

ゴリブレイン「許さねぇ。絶対に。 佐藤…今までありがとな…お疲れ様…」

そんな中一人異質だったのは、おりおりドンキーだった。
「佐藤…」
能面のように表情変えることなく、ジッと棺の中の佐藤を見続けていた。

おりおりにとって佐藤は幼馴染であり、何度も命を救われてきた恩人だった。
また、この戦いや桐野江組戦、ロオコポ戦を一緒に生き抜いてきた戦友でもあった。
佐藤は、おりおりにとって唯一無二の友達だった。

「佐藤…ちょっと待ってろよ…必ず仇は取るから。」

そういったと同時だった。
「逆悪襲の奴らは全員殺す…」
「本部で高みの見物してるやつらもまとめてあの世に送る」

おりおりの顔に悪魔が宿った。仲間ですら戦慄するほどに…


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