命を描くって? 舞台俳優としての田中圭さんを観た
「もしも命が描けたら」
作・演出:鈴木おさむ
アートディレクション:清川あさみ
テーマ曲:YOASOBI
出演:田中圭、黒羽麻璃央、小島聖
2021.9.4.
兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール
13:00開演、17:00開演
人生初、生田中圭を舞台で観た私の感じた事を取り止めもなく…
(若干ネタバレ含む…かな?内容にはほぼ触れてません)
明解でキャッチーな台詞が多く、一見わかりやすい話の様で実はかなり深いかも?
このお話をどこまで深い所まで感じ取れるか
演じ手の理解度の高さで印象が変わるし、田中圭でなければ成立しなかった話だと思いました
そしてこの舞台、どうしても月人という人物に田中圭という人物を重ね合わせて観ずにはいられない
ストーリーと距離を置いて観る事がどうしても出来ない
それは自分の圭くんへの思い入れの強さのせいではなく、そう観ざるをえない作りなんだと思う
「田中圭が演じる事を想定した当て書き」を、書いた鈴木おさむさんも月人を生きた圭くんも超えてしまっている、そんな不思議な感覚に始終囚われていました
黒羽麻璃央さんのしなやかな身のこなしと声
シリアスからマリオタイムまで流れる様で、冴え渡る月の光の様で素敵でした
陽介さん、かなり好みです!
小島聖さんのちょっと硬派な感じ?清潔感というか…
女性特有のベタベタ感がない分、愛情の純粋さがより伝わってくる
2人の女性の演じ分けが見事
違う人だけど、月人が惹かれる要素を共通して持っているというのがよくわかります
そして笑いをこらえる素の姿もチャーミングでした
圭くんの生のお芝居をずっと見たいと願っていました
一瞬一瞬を役に生き、その場で消えてしまう舞台
「だからこその芝居」があるはず
それは役者にとってかけがえのないものであるはず
月人を生きる
命を描き命を削る という行為が
役者田中圭と重なってしまい胸が苦しくなったけど、痛みだけでは決してない
それでも伝えたい事がある
伝える事がある
伝えられる力がある
そんな素晴らしさも同時に感じて
とにかくそこに涙してしまったのかもしれません
やはり今目の前で生まれるエネルギーに勝るものはない
回数を重ね、共演者通しの反応、観客の反応、演じ手の想いの微妙な変化でどんどん変わっていく生の舞台の素晴らしさを、この話は最大限に味わえる
ライブであるからこその"伝えたい、現したい"そんな作り手皆さんのエネルギーが、さらに物語を純粋な世界へ押し上げている
そんな気がしました
お話の内容について思った事はちょっとまとまらなくて…
何せ深いな、正解がある訳ではないから、逆にあまり考え過ぎずに感じたままに心にしまっとこうかなぁ、なんて思ったりもして…
もし円盤化されたら、何度も何度も観て、そのたびに新しく気付く事があるでしょう
観る時の自分の精神状態で受け止め方も変わると思う
幸せと思うか、不幸と思うか
好きか、嫌いかも
でも観るたびに涙腺崩壊するでしょう
実は何でこの話に涙するのか、いまいちわからない
いや、わかってるんだけどわからないというべきか
芸人交換日記もそうなんだよね
おさむさんは謎です
芸人交換日記のあの台詞がまた登場したのには驚いたな…よほど好きなんだろうか?
個人的には"お説教臭くないけど前向き"な言葉の方がすんなり納得して泣ける事も出来て好きなんだろうな、私
だからあまり人に見せたくない部分をわざわざ拾ってくる様なおさむさんの書く台詞って、基本マイナスを無理矢理プラスにねじ曲げてる感があって、納得するのに時間がかかっちゃうんです
それでもまず何らかがドーンと伝わって来ちゃうのは「それが田中圭だから」なんだな、と思いました
(ここまで書いてからやっとパンフ読んだら、おさむさんのインタで結構腑に落ちた!「田中圭の熱量」最大限に伝わりました!ドーンときました!おさむさん、好きになれそうだよw)
感想というほどのものではない、なんだかよくわからないとりとめのない覚え書きはここまで
とりあえず今回観劇強行して、諸々の自分の想い&妬ましさも昇華出来て良かったの!(ここは劇とは関係ないかw)
愛知まで、全公演が無事終わり、みんなの圭愛がいっぱいになる事を、心から心から祈ります
圭くん、素敵な月人さん届けてくれてありがとう♡