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自己紹介④一番輝いていた頃の上海で様々な仕事を経験!奇跡的に上海万博の仕事が決まるまで

こんにちは!香港仕込みのほっこり系陰陽五行マスター・ゆみたんです。

サラッと書くはずが、どんどん長くなっている自己紹介シリーズもこれで4回目。「活気あふれる2003年の上海へ30代半ばではばたくゆみたん」です。時はまさに中国進出ブーム!世界中から勝機を求めて集まった人々の熱気でギラギラ&キラキラの上海。変化と刺激に満ちてました!

↓過去の自己紹介記事はこちらです。まだの方はぜひご覧くださいね。

①演劇オタク少女が大学で中国語を学びゲーム開発者になるまで

②初めての海外生活はアメリカ!アメリカンドリームなゲーム会社で共同開発

③ゲームと映画の融合は異次元レベルの挑戦!深作監督と『クロックタワー3』を振り返る


今度は上海駐在!現地法人立ち上げに奔走する

過酷な『クロックタワー3』の開発が無事終わり、穏やかな日常が戻ったサンソフトでは、中国進出の話が持ち上がっていました。経済緩和と市場開放が進む中国に、大企業のみならず地方の中小企業が大挙して押し寄せる時代だったのです。

「そう言えば私、大学で中国語を専攻したんだった!」

次なる冒険を求めていたゆみたん。本当はまたアメリカに行きたかったけれど、この際中国でもいいかも?とピンときました。幸い上海出身の同僚も一緒です。例によって中国語ほんとは全然しゃべれない!でも、彼女がいてくれたらなんとかなるだろうと二人で手を挙げたのでした。

現地法人の立ち上げで上海へ赴任。二人でゼロから手探りで会社登記、オフィス契約、従業員の採用まで、なんとかやり遂げた時にはすでに半年ほど経っていました。

ちょうどドコモの iモードが人気で、携帯でゲームをするようになっていた頃です。中国人のプログラマーやデザイナーを雇い携帯用のゲームを開発しようと計画していました。

ところが、ようやく開発が軌道に乗り始めるかという頃、突然の帰任命令が?!駐在員の身では本社の決定には逆らえません。

「これからおもしろくなるところなのに、帰国なんてありえない!!!」

ということで、10年近く勤めた会社を辞め上海に残ることにしたのです。

自由で気ままな上海ライフの始まり

ここからがゆみたんの行き当たりばったり人生の本番スタートです。またしても次の当てのないまま辞めたわけですが、「仕事ならいくらでもある」と超ポジティブでした。

一緒に辞めた上海人の同僚が起業したので、携帯ゲームの開発、磁器スタジオの宣伝、茶器とお茶のお店の運営など、彼女の仕事を手伝う内にあっという間に何年か過ぎました。

その頃の上海は毎年目覚ましい発展を遂げていて、その時代のいぶきの中にいるだけでエネルギーが沸いてくるような圧倒的な魅力がありました。

思えば初めての大都会暮らしです。友達と最先端のおしゃれなレストランやバーに繰り出したり、中国人だけでなくフランス人やインドネシア人などいろんな国の人たちと仲良くなったり、毎日がエキサイティングで刺激的でした。

ひょんなきっかけで日本語教師になる

そんなこんなで40歳を迎え、「さすがにこのまま友達に甘えていてはいけない、本気で仕事を探そう」と思っていた頃…

友達のお店があった田子坊で、近くのお店の1周年記念パーティーにひょっこり顔を出すことに。すると、語学学校で日本語教師をされているという方に出会いました。

「日本語教師?おもしろそう。私もやってみたい!」

と無邪気に言ってみると、

「えっ!本当ですか?実は僕もうすぐ北京に行くから、後任を探しているんです。」

という流れで、あれよあれよと話が進み採用されました。資格なしの未経験者でも採用して日本語の教え方を研修してくれる、とても良い学校だったのです。

生徒さんは日系企業に就職していたり、これから就職したいと思っている若い中国人たち。日本のアニメや漫画が好きな子が多く、ゲーム開発の仕事をしていたというと目をキラキラさせて話を聴いてくれました。

この時に身に付けた日本語を教えるスキルはその後もずっと役に立っているし、人前で話す訓練にもなって本当に良い勉強になりました。

パーティーでの一瞬の出会いに感謝!これぞ一期一会ですね。

アメリカ系のゲーム会社でローカライズを担当

それから1年ぐらい経ったある日、ゲーム業界の友人が連絡をくれました。

「ゆみたんにピッタリの仕事があるよ。応募してみたら?」

アメリカ系のゲーム会社が上海オフィスで日本人の翻訳者を募集していたのです。ゲーム業界から離れて久しいけれど、デザイナーやプロジェクトマネージャーではなく、翻訳やローカライズの仕事ならできるかも?

開発経験者で英語もできる日本人というと、上海広しといえどもそんなにいなかったのでしょう。この時も即採用でした。

久しぶりのゲーム会社で、社長は私よりも若いアメリカ人。チームビルドで映画を一緒に観に行ったり、ハロウィンには社内コスプレ大会があったり、明るく開放的な雰囲気でした。

仕事内容はアメリカで作られたゲームを日本語に翻訳すること。日本人は私一人だけだし、20代がメインの若い職場。浮いてしまうんじゃないかとちょっと心配でしたが、日本語が堪能な中国人の同僚が暖かく迎えてくれて、韓国人やアメリカ人の友達もでき、とっても居心地良かったです。

ある日突然社長に呼び出され…

たくさんのゲームの翻訳をし、仕事にも慣れたある日、社長に呼び出されました。

「なんだろう?正社員にしてくれるって前にちらっと話があったから、その件かな?」

軽い気持ちでノックして社長室に入ると、神妙な面持ちの社長がそこに。

「今日は悪い知らせがあるんだ。実は翻訳の仕事は東京オフィスで担当することになったから、君のポジションがなくなるんだよ。」

にわかには信じられない突然のリストラ宣言です!ウソでしょ?!

「今すぐじゃないから安心して。ゆっくり2~3か月ぐらいかけて次の仕事探してくれたらいいから。」

はぁーー。ショックのあまりハトが豆鉄砲くらった状態でよろよろと席に戻るゆみたん。

ぼおっとしたままメールをチェックすると、『猫の里親探してます』というメールが届いていました。仲の良い友達からです。

「私今リストラ宣言されちゃったよーーー!!!」

泣きのメールを即送信。すると次の日になってこんな返事が来たのです。

「実は、その猫の里親探してる人ね、上海万博の日本館で一緒に働いてくれる人も探してるんだよ。上海在住で英語が喋れる人がいいんだって。ゆみたんいけるんじゃない?」

「えー?!そんなおもしろそうな仕事があるの?」

落ち込んでいる暇もなく、例によってチャレンジャーゆみたんの血がザワザワと騒ぎ出します。次の瞬間には速攻で履歴書を書いていました

まさかの急展開で上海万博日本館の仕事が転がり込む

2010年3月も後半のこと。5月の開幕を控え、JETROが管轄する日本館事務局では予想以上の業務の多さにVIP接遇担当者を1名急募することになっていたのです。

万博で働くためには、アテンダントさんとして狭き門を勝ち抜いた選ばれし優秀な人たちが1年以上も前からトレーニングを重ねて入念に準備するのが通常コースです。

私なんかとても無理だと、はなからあきらめていたのに…こんなチャンスが巡ってくるなんて!?

今回の募集要件は本当に「英語が話せること」だけだというのです。確かに上海には中国語を話せる日本人はいっぱいいるけど、英語ができる人は意外と少ないという事実。

慌ててスーツを買いに行き、ダメ元で面接に挑みました。

JETROの直接雇用ではなく、人材派遣会社を通しての現地採用となるということで、一次面接は派遣会社の女性が担当でした。

「安定感のある方ね」

なぜか一目で気に入ってくださり、「とても良い方がみつかりました」とすぐに推薦していただけることに。

二次面接には日本館事務局で直接の上司となる副館長の花田さんが登場。小柄で細身なのに颯爽として、いかにも仕事のできそうなかっこいい女性です。

とにかく時間がないと通勤途中に立ち寄ったコーヒーショップで、超スピーディーな面接でした。聞かれたのは英語ができるかと職歴に関する簡単な質問だけ。

「いつから来れますか?」

なんとか開幕に間に合わせようと、よっぽど急いでいたのでしょう。「いつでも今の仕事は辞められる」と答えると、その場で採用が決まったのでした。

そして、リストラ宣告から1週間後には辞職して、開幕直前の上海万博に飛び込むことになったのです。

いや~、今思い返してもこの時の展開は奇跡としかいいようがなく!「ゲームの翻訳の仕事もいいけど、もっと他に私を必要としてくれている場所があるから、そっちに行きなさい」と天が導いてくれたとしか思えないのです。

それに友人や、たまたま出会った人が節々で良い情報を運んできてくれて。ありがたいことに、いつも助けられています。

人生って、最悪な事態が最大のチャンスにつながることもあるのですね。

★★★

【副業を始めたい方への一言アドバイス】

「好きなこと」と「できること」、どちらが大事かというと、私はやっぱり「好きなこと」の方です。めんどくさくて、結局好きなことしか続けられないからです。興味のあることなら試しにやってみて、何らかのスキルを身に付けておけば、後の副業のタネになるでしょう。

★★★

さて次回は、すべてが超ド級の鬼気迫る上海万博で奮闘するゆみたんです!「自己紹介⑤夢中で駆け抜けた半年間!史上最大の上海万博で世界のVIPをお迎えした日々」をどうぞお楽しみに~★

今回も最後まで読んでくさってありがとうございます。スキしていただけると嬉しいです。コメントもお待ちしています!

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