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yu_to_kimi_to
季節はずれの詩「秘めよ秋」
秋へ行く
今は 夏盛りだけど
哀愁を感じて白昼夢 憂鬱からの逃避行
誰かに 委ねてしまわぬよう
今年 流行の爽秋を着てあの街へ
紅葉はえる街路樹の
過ぎ行く日を 想いながら
新緑を抜けて たどり着く
茜色のブーツは高らかに鳴る啄木鳥-キツツキ-
コツコツ枯れ葉の道 鳴らし
気分は田舎のパリジェンヌ 芋姉さん
道行く人は どこへ…?
皆 時を纏うのか
何となく“今”を 背負うのか
私は 知らない 誰も知らない
誰も 私の秋へは入れない
そう、アナタの秋へも
世間は秋を ほおっておいて
世を去るのか
……いいえ 実は
秋を ひっそり作っている
黄金色に 輝く今と
過去と未来の 振り子へ漂いながら
過ぎ去りし時の 刹那を見つめる
想えば いつも心に