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400文字物語 「あ、オレ。」

 ある夜、部屋に違和感を覚えた俺。薬の大量服用が原因か。以来、空気人間と話すようになる。記憶が曖昧なので防犯カメラを設置。俺がそこにいる。不思議なことに、寝酒の独り言はピエロのように滑稽に見えた。


 (おや、心がざわついているぞ。)っ!!昼夜、聞こえる謎の声。弱気になるな俺は俺だ。「お前の正体は知っているんだぞ。」……返事はない。「統合失調症です。」医師は、憔悴しきった俺にそう告げた。

 解雇された、ことよりも洗脳が怖い。悪夢は続くのか。3日後、鬱気味な俺を確認。オレは本体。生きるのを諦めた俺を支配してやる。そうさ。オレの正体に気づけぬ大間抜けのクズ野郎すぎて死……させるかぁ!!!

 そう、失恋から俺はオレを求めた。奴は俺の現実逃避を知る。ごめん、オレ。辛い記憶を置いたままで。受け止めるよ。もう声は聞こえないが、今でも不安になると叫ぶ本心はオレのご愛嬌さ……。

END




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