演劇と日本画と糸繰りと
山下公園沿いのイチョウが輝く週末
神奈川県民ホールテラスにて
美術保存修復センター横浜主催の
【未来に繋ごう、皆んなの‼︎横浜の‼︎歴史•文化•芸術‼︎】のイベントが行われました。
美術保存修復センターはその名の通り
個人のものから歴史的なものまで、和洋問わず美術品の修復•保存を主な活動としています。
去年はたけのまでも親子向けに日本画体験のイベントもしていただきました。
顔料を膠(にかわ)でといて絵の具を作ることからはじまる体験はとても楽しく、自然にあるものでどうにか色を作ろうとした先人の執念に近い愛を感じました。
今回はその日本画体験となんと演劇のコラボレーション、そしてその演目が港ヨコハマが開港した明治初期を舞台にしたもの、開港した頃の目玉となった品物といえば『シルク』。
そう、シルクといえば蚕!
という半ば強引のような引き合わせでお話をいただき、会場で糸繰りをするということになったわけです。
物語は明治の初め
江戸からはるばる横浜港まで歩いて旅をしてきた絵師が、港でポーターと出会います
ポーターは絵師の絵を見て、ひとりのアメリカ人を紹介します
モーリーというその人も、絵描きでした
見慣れない異国人に戸惑い、絵を描くところを見せてほしいというモーリーの申し出をすぐには受け入れられない絵師
しかしポーターが間を取り持ち
アートに対する情熱に国境はないと理解しあった2人は固い握手を交わすのでした
劇が終わると観客は日本画体験に移動をし、
私も糸繰りのスタートです。
演劇の中でポーターがシルクの説明をする場面があり、その流れで糸繰りの紹介もしていただけたことでとてもスムーズにみなさんに興味を持っていただけたように思います。
外での糸繰りは初めてだったのですが
座繰り機のカラカラカラカラという音が響くことで足を止めてくださる方もいたり
なにより自然光で糸を見られるのが
魅力的でした。
たくさんの方に蚕の話をして、糸繰りをして、みんなできれいですねぇ!と感嘆して
私にとって至福の時間でした
来ていただいた方々本当にありがとうございます。
私のメインは糸繰りでしたが、何より楽しみだったのが観劇です。
2日間、午前と午後公演なので計4回。
台詞や設定が変わることはないにしろ一度として同じ回はなく、全て違う味わい。
野外だからこそのアクシデントもしっかり劇に落とし込むところなど、プロはすごい!
小さい子も飽きないようにと短い劇でしたが
こどももおとなも、室内で見るよりも気楽に楽しめたのではないかと思います。
とにかく私はものすごーく楽しかった!
その気持ちが少しでも参加した方々に伝わっていたら嬉しいです。
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