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Grey’s Anatomy season 19

このアメリカのメディカルドラマ、ものすごいロングランで、今回ネットフリックスに上がったのはシーズン19。
風邪をひいたのをきっかけに見始め、すっかりハマって、見終わるまではノーライフでした。丁度風邪も長びいたので、安静にできてよかったかな。

このドラマ、見ている人はもう義務のように辞められないし、見ていなくても知っている人は多いはず。医療現場で働いていると結構医療ドラマって見られないこともあるんだけど、これは本当に面白い。たまに、こんなことできたらいいなあ、みたいな次元の話もあるけど、ありそうでワクワクします。

今シーズンでは、新しいインターンが入り、主役のメレディスはちょっと脇にそれて出番が少なく、それでもとても見応えありです。
インターンにアジア人の採用。一人は日系のアメリカ人、Dr Yasuda。なんか日本人が出ると嬉しいのは私だけではないはず。シーズン1から比べると、出演者のダイバシティーがすごく変わっているのが世情を反映していて面白い。黒人、白人、ユダヤ人、アジア人、ゲイ、レズビアン、もうありとあらゆるエレメンツを入れてます。

そして今回はmedical abortion(人工中絶)の禁止の法律についてとても深く取り上げていました。
アメリカでは現在15の州でmedical abortionが法律で禁止されています。それは殺人になるから、という理由で。

なんとか女性の権利のために、人口中絶を行い続けるドクターたちが反対者に嫌がらせをされたり、傷害にあったりするエピソードや、子宮外妊娠でも中絶ができずに州をまたいで禁止されてない州まで行く間に出血で亡くなってしまう、というケースもあったり、ちょっと信じられない、これはドラマの中だけであって欲しい、と願う内容もありました。

ドクターたちが襲われたり嫌がらせをされるシーンでは、コロナ中に、アジア人というだけで、怖い目にあった、または常にビクビクしていた日々のあの気持ちを思い出して、共感。

また、アメリカはタリバンが女性の権利を認めない、という点についてとても責めているのに、これはいいんですか?と、その矛盾に驚きます。

そんな社会の問題提起を与えてくれる上に、そして、これは、このドラマは、泣ける!

私達医療者は、病院で泣きたくても泣けない時もあり、常に泣けるタイミングを探しているようなところがあると思う(私だけじゃない。同僚もそう言ってた)
こういう医療ドラマは、それに最適で。

おんなじような気持ちになったシーンでしっかりと共感して、そして泣いて、そして、現実の気持ちもすっきりと浄化する。


医療者にとって、いい医療ドラマは、本当に大切なストレス解消のツールなのです。

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