ひとりで15人定員の素泊まり宿を経営するのは可能なのか
2010年に、ひとりで開業した1166バックパッカーズ。そのときは定員が12名だった。それ以降、雑魚寝スタイルだった客室に2段ベッドを入れたり、スタッフルームを個室作り替えたりして、今は最大で16名が泊まれるようになった(*コロナ禍以降は引き続きベッドを間引き、12名で満室扱いにしていることが多いが)。
これから開業したい人たちとの会話のなかで、ひとり営業で素泊まり宿を回してゆくにはやはり定員12名がひとつの目安になっているように思う。
200名規模の旅館で働いていた過去
私は開業前の4年ほどは旅館で勤務していた。全室55部屋の和室があり、満員になれば200名ほどが泊まれる。そこで主に予約コントロールやフロント係として勤務した。
当時脳科学の本を読むのが楽しかったのだが、そこに「記憶力は鍛えられる」というような一節があり、フロントでその時に200名に及ぶ客人たちの顔と名前、部屋番号を一致させる訓練を密かに行なっていた。
努力の甲斐あり少しは鍛えられたとは思うが、それでも限界があり、自分できちんと把握できるのは12名程度なのではないか、そう思って自分が開業する際は12名を目処にした。
バックオフィス業務を考える
わかりやすくするため、毎日稼働率が100%、つまり毎日旅人12名を迎えることができるかを考えてみる。
ゲストハウスに泊まりにくる客人はコミュニケーションを取りたくてくる人が多く、我々もそれが面白くて宿をやっている。なので12名の旅人が泊まるとなると、たいてい誰か在宿しているので、消灯するまではほぼ接客業に集中することになる。
レストランでいう仕入れや仕込みがあるように、宿屋にも目に見えていない(=バックオフィス)業務が多々ある。そこにどの程度時間を割くか。
1166bpのバックオフィス業務
これはあくまでもゲストの流れという意味でバックオフィス業務を書いてみる(これ以外にも人事、経理、企画など、バックオフィス業務は多々ある)。
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