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ゲストハウスとキャリアブレイク

 少し前のことになるが、キャリアブレイクについて語られていたオンラインのトークセッションを拝聴し、とても興味深かった。というのも、ゲストハウスに来る旅人のなかには、求職中、失業保険中、転職活動中、仕事を辞めてワーホリ準備中、休学中など長い人生のなかでちょっとした休息をとっている人がとても多い。
 「仕事を辞める」という決断は、収入が途絶える不安はもちろんのこと、社会との接点が減ったり、親や周りに心配されたり…とネガティブに考えられることも多い。とは言え、ゲストハウスでは治外法権なのか結界が張られているのか、「仕事をしていない状態」は特段珍しいものではない(ように思う)。「おめでとう!」というわけでもなく、「え、大丈夫なの!?」というわけでもなく、ただただ「ふーん、そうなんだね」と言われる程度のことかもしれない。
 さて、そんな人生の夏休み中の人にとってのゲストハウスの良き使い方を3点紹介してみる。


①国内旅行の拠点に

 せっかくまとまった期間があるのであれば、いろんなところに旅行にでてみるのも悪くない。というか、めちゃくちゃ良い。ただ、これまでゲストハウスに泊まったことがないひとにとっては、初泊の宿選びは重要(初泊が残念な滞在になると、なかなか次への腰が重くなる)。なので理想的なゲストハウスのゲストハウスについて、個人的に思うところを書いてみる。

  • 大きなホステルではなく、最大でも15名くらいの小規模の宿

  • 無人チェックインではなく、滞在を通じてスタッフが常駐しているの宿

  • ラウンジが入りやすい雰囲気の宿

 はい。これは全て1166バックパッカーズに当てはまる、もしくは心掛けている項目。
 ちなみに、少し慣れてきたら大きめのホステルも体験してみたら面白いかもしれない。あっちはあっちでたくさんのひとが泊まっているので、それだけ自分と気が合う人、逆にこれまでの人生で出会うことがなかったような人とも接点ができる可能性は高い。また話す人がいなくとも、ひとりで本を読んだり、物思いに耽って過ごすという別の楽しさも味わえるようになっていると思う。そうして国内、いろんなゲストハウスをホッピングしながら旅をしてみてはどうか。

②同じ宿に連泊してみる

同じ宿に1週間くらい泊まってみるのも悪くない。おすすめは、毎朝同じカフェにお茶を飲みにゆくこと。初日は一見さんに対するどこかよそよそしい感じの店員さんが、二日目にはちょっと(あ、昨日も来てくれてた?)という目線を送ってくれ、三日目には「近くに住んでるんです?」なんて話しかけてくれるかもしれない。旅先に雑談ができる人が増えてゆくと、旅と暮らしの間を歩いているようで、見える景色も変わってくる。

これはご近所のサンデーライフコーヒー。カウンターの喫茶店は店主としゃべれて良いよね。

③住み込みで働いてみる

ゲストハウス特有の働き方に「ヘルパー(フリーアコモデーション)」というものがある。宿によって異なるが、1166バックパッカーズの場合は、2週間〜無料で寮に住み込み、その代わりに1日2.5時間、朝の掃除を手伝う(週休2日)。午後は完全に自由になるので、気の合う旅人がいれば一緒に飲みに行ってもいいし、アルバイトに出かけたり、資格の勉強をしたり、それぞれに旅のような、暮らしのような生活を楽しんでいる。

キャリアブレイク中のひとにゲストハウスをお勧めしたい理由

 ゲストハウスには日々、いろんな価値観を持った人が現れる。そしてそれは自分の意思や選択とは全く違うところに存在する。誰かとの出会いがその後の自分の人生を左右するかもしれないし、自分の存在こそが誰かの人生にきっかけを産むかもしれない。ということで、誰もが安心して泊まれる宿であろうと思いますので、ぜひ寄ってくださいね。

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