春の景色のために冬にやる作業(つる薔薇編)②
前回の記事で、つる薔薇の冬にやる3つの作業のうち、枝を切る作業と、鉢の土を替える作業の二つを紹介しました。
今回はその続きです。
わたしはこれまで毎年1回、鉢の土を新しいものに入れ替えてきました。一度鉢から株をとりだし、古い土をできるだけ取り除くのですが、立派に大きく成長してる薔薇は、根っこがビッチリガッツリ張っています(^^;
この根っこをほぐして、伸びすぎた根っこを少し切ることで、また次の年、新しい根っこがしっかり張っていきます。
根っこをほぐす時は、多少細い根っこが切れても問題ないので、けっこう手荒にほぐしていきます。ぶっとい根っこがあるので、それさえ大事にすれば、枯れることはありません。
そして、鉢に新しい土を入れるのですが、この時に、肥料と、病気・害虫対策の薬剤を一緒に入れます。そして、株をまた鉢に戻します。
そして最後に、長い枝をフェンスやオベリスクに止めつけていきます。この作業を「誘引」といいます。
薔薇は朝顔などと違って、放っておいても自分で何かにつかまって伸びていく、ということはありません。
邪魔にならない程度ならそのまま放っておいてもいいのですが、台風などの強風にあおられるとせっかく伸びた枝が折れてしまうことがあります。
ですので、春の花が終わった後、ぐんぐん伸びてくる枝は、とりあえずフェンスなどにとめつけておきます。
冬に作業をするときは、このとりあえずとめつけた枝を、一度全部はずして、不要な枝を切って、また止めなおすわけです。
その、とめつけるときのポイントですが、枝をできるだけ横にたおしてとめつけます。これには理由があります。
「頂芽優勢」というのをご存じですか?
植物の茎の先端を「頂芽」と言い、葉っぱの付け根などにある芽を「側芽」あるいは「わき芽」と言います。
「頂芽優勢」とは、要するに、わき芽より先端の成長が優先されるということ。
薔薇はこの「頂芽優勢」によって、枝が真っすぐ上を向いていると、枝の先っぽにしか花が咲きません。
それで、枝をできるだけ横に倒してやると、「我こそは先端!」と枝が勘違いして、花をたくさんつけてくれるらしいです(笑)面白いですね。要するに、太陽に近いところに花が咲く、ということみたいです。
そうゆうわけで、写真のように、枝をできるだけ横に倒しながら止めつけていきます。
ポールのような、オベリスクに巻き付けるときも、できるだけ横にしながら巻き付けていきます。そうすることで、花が下から上までまんべんなく咲くというわけです。
冬場の薔薇が休眠している期間であれば、枝を少々強引に曲げても言うことをきいてくれやすいです。
でもそうはいっても、品種によって、枝が強直で、なかなか思うように曲がらない場合も多々あります。枝の勢いが強すぎて、バシッと鞭のように腕や顔をひっかかれることもあります(^^;
わたしはもともと性格が雑なので、強引にやりすぎて、立派な枝をボッキリ折ってしまったことも何度かあります(T_T)
そんな時はホントにショックで泣きたくなりますが、でも、折れたことで新しい枝の成長がうながされて、春の花が咲くころには、どこが折れたんだっけ?というくらいわからなくなります(*^^)v
2024年の冬、我が家のつる薔薇は16鉢ありますが、12月7日の葉っぱむしりを皮切りに、「剪定」「表土替え」「誘引」の作業を、10日間かけて、1月の4日で作業を終わりました。
次は、木立ちの薔薇たちの作業を紹介します。