つる薔薇の冬にやる作業(番外編)
我が家の鉢の大きさは現在、10号サイズと12号サイズを使っています。
10号サイズというのは、直径が約32cmで、土の容量としては14Lくらい。重さにすると、約10kgくらいでしょうか。12号サイズは、直径が約36cmで、土の容量は20Lくらい。重さはもはや持てないくらい重いです。
植物の根っこと、地上部分は比例すると言われています。つまり、鉢が大きくて根っこがたくさん張れば、地上部分がそれに見合った大きさに成長するということです。
薔薇の木を植木鉢で育てるならば、10号以上くらいはあった方が安定感があっていいと私は思います。
これは余談ですが、株がまだ大きく成長していない小さな苗を、いきなり大きな植木鉢で育てるのは危険です。小さな株に対して、水の量が多くなりすぎて、枯らしてしまう原因になります。
株が小さいうちは6号鉢くらいからはじめて、株の成長とともに徐々に大きな鉢に植え替えていくのが、立派な株を育てるポイントのひとつだと思います。
我が家の薔薇も、今でこそほぼ10号鉢ですが、最初は6号、そして8号、10号と、徐々に大きくしてきました。
つる薔薇に関しても、17鉢あるうちの、15鉢は10号サイズ、2株を12号サイズで育てています。
じつは2023年の冬は、つる薔薇の剪定・誘引・表土替えのついでに、誘引する場所を変えようと思って、枝が3mくらいに伸びているつる薔薇を、枝をビヨ~ンビヨ~ンとしならせながら、約10kgもの鉢を抱えて、右往左往しました。
これはアラフィフの女性にとっては、かなりの重労働でした。もし、これからつる薔薇を育てたいと思われる方は、どの場所で育てるかを、ある程度イメージしてから始めた方がいいかもしれません。株が大きく成長してからつる薔薇を動かすのはかなり大変です。
また、我が家の鉢は、すべてプラスチックです。
素焼きや陶器の鉢は、デザインがおシャレで素敵ですが、株が成長して、いざ植え替えようとしたときには、とても大変だと思います。
なぜなら、株が成長すると、根っこがビッシリ張って、鉢の中から株がなかなか抜けなくなるからです。
わたしが使っている鉢は、薔薇用の鉢として売られているもので、植え替えをするときは、鉢を横からたたいたり、横に倒した鉢を上からグッと押したりすることで、株がスルっと抜けてくれます。
素焼きや陶器の鉢はそういうことができないですし、なにより重いですよね。株が大きくなってくると、移動はとにかく大変です。
それに、鉢で育てる場合は、水はけがよいことも重要です。薔薇におススメなのは、鉢底にスリットが入っているような、水はけのよい鉢です。これから植木鉢で薔薇を育ててみたいと思われる方は、ぜひ、水はけのよい、プラスチックの鉢を選んでください。
ところで、今回、つる薔薇の冬にやる作業の番外編として、なぜ植木鉢の話をしたかというと、
2024年冬のつる薔薇の表土替えは、これまでと違うやり方で行ったからです。
なぜなら、今年はもう、鉢から株をまるっと取り出すことはできなかったから。
理由はふたつ。
ひとつ目は、枝が3m以上にも伸びていて、その状態の株を横に倒して鉢から株を取り出すという作業のための広い場所がないということ。
そしてふたつ目は、ぐんぐん成長した根っこが鉢の底から飛び出し、地面にまで伸びて根っこを張ってしまったために、鉢植えでありながら、半分地植えになってしまって、鉢が動かないということ。
というわけで、2024年に、わたしが行ったつる薔薇の表土替えの方法を紹介します。
鉢を動かせないので、そのままの状態で、まずは、表面の土をできるかぎり、取り除きました。そして、植木鉢の淵、株から10cmくらい離れたところを、できるだけ深く掘って、古い土を取り除きました。
株の直下は太い根っこが張っていて固いですが、鉢の淵のあたりの根っこは、比較的細い根っこが多いので、スコップでも大丈夫です。根っこが切れても問題ありません。100均なんかでも、便利な園芸グッズがあるので、探してみるとよいかと思います。
株の周りをドーナツのように丸くくりぬいて、そこに、肥料と薬剤を入れて、その上から新しい土を入れます。
この方法だと、全部の土を入れ替えることはできませんが、新しく根っこを張るスペースができますし、薔薇の専門家さんも、この方法を紹介されていましたので、問題ないと思います。
じつは、2年前の2023年の冬、わたしの宝物の大物ピエールさんだけは、12号鉢と、鉢のサイズを大きくしたせいで、ピエールさんが大きく成長し、重くて鉢を動かすことができなかったので、この方法で株の周りだけ土を入れ替えました。
このやり方をしたのは初めてだったので、じつはちょっとチャレンジ的な気持ちでやったのですが、結果として、2024年の春は、たくさん花をつけてくれたので、このやり方で問題なかったと判断しています。
正直、50歳を過ぎて、体力の衰えをひしひしと感じます。無理のない範囲で、頑張りすぎない薔薇栽培を続けていきたいと思っています。