2021/10/07 13匹いた

1匹だと思っていた青虫は13匹いた。数えても数えても葉っぱの裏から出てくる。二往復数えたけど、数えもれはあるかもしれない。どの青虫も元気にうごいている。そして葉っぱはそろそろ尽きてきた。食べ盛りのこの子らを、葉っぱのたくさんある場所へ連れて行かないと。

青虫のついた葉っぱを茎のところで切って、葉っぱごと虫かごへ。先月までこの虫かごにはカブトムシが住んでいたけど夏が終わりカブトムシも終わった。ブロッコリーの鉢を少しずつ回し、青虫を見つけたらまた茎の部分をチョキン。葉っぱと一緒に虫かごへ。一つの葉っぱに三匹くっついているものもある。チョキン。やっぱり13人いた。

きみたちは私が大切に育てたブロッコリーを全部たべたのだから、望むと望まざるとにかかわらず私の志を受け継ぐものたちだ。なんのチョウチョになるのか知らんけど、チョウチョになるのかどうかも知らんけど、できるだけ生き延びて立派ななにかになってくれ。

次男の幼稚園送りのとき、虫かごも持って出た。自転車の前かごに入れて走り衝撃でフタが飛んで青虫が飛び散ってはいけないので、虫かごは後ろに乗っている次男に持ってもらうことにした。次男はちょっとイヤそうだったけど、細く小さな青虫があまりよく見えなかったのだろう、「どこにかくれているのかなあ」と虫かごを横から覗き込みながら、幼稚園までの数分間、持ってくれた。どこにかくれているもなにも、目の前の葉っぱにびっしりついているではないか。きみどりonきみどり。青虫たちの擬態がうまくて次男には見えないらしい。

青虫は幼稚園近くの草むらに放した。次男の希望で何パターンか青虫との記念撮影もした。虫かごには大量のフンだけが残った。次男はまあまあ元気に登園した。フンだらけの虫かごを持ってひとりで家に戻り、切り株状態になったベランダの鉢を見ると一匹残っていて「はあ?!」と声が出た。

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