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月曜日の上靴袋

マクドナルド柄の上靴袋を作って長男に見せたら「大丈夫」と言われて、それ以来、一度も使われることなく引き出しの底に眠っています。大丈夫はノーサンキューの方です。

マクドナルドを食べながらマクドナルドへの愛を語っていた息子たちを見て、それならばと作ったのですが、そういうことではなかったようです。

食べるのは好きだけどね、と長男は申し訳なさそうに苦笑いしました。兄ちゃんが持たないなら自分も持たない、と3歳次男も足並みをそろえます。俺も入れたいものは特に無いなあ、夫も先手を打ちました。私だって使いません。昨年の話です。

日曜の夜に洗濯をしたせいで、今朝、上靴袋をさわるとまだ湿っていました。12月のこの時期、何も手を打たずして、ひと晩で乾くはずがありません。いつも子供たちが使っている上靴袋を今日は使えません。

来ましたマクドナルドの出番です。

でも門前払いをくらった過去があります。どうアピールすればこのマクドナルドで勘弁してくれるのでしょう。それとも何食わぬ顔でランドセルの隣に置いておけば、気づかずに持って行ってくれるのでしょうか。

短い間考えましたが他の案も袋もないので、上靴はマクドナルドの上靴袋につめました。そして、ランドセルの陰に隠れるよう置きました。ごまかせそうなアングルになるよう、位置を細かく調整しました。存在感は消えました。

「うおマクドナルド作ってくれたの?!ありがとう行ってきます!」

長男は上靴袋をひっつかんで飛び出し、元気いっぱいエレベーターに飛び乗りました。降りていくエレベーターの中から、アニメの決めゼリフを叫ぶ声がかすかに聞こえて、私はホッとしました。

次男からも特に文句は出ず。出ずというより多分気付いていません。

夫は「それいいね、俺のレンズも入るかな?」七五調で言いました。

子どもたちを送り出して、家のことをする前にコーヒーを淹れました。

淹れ終わった一杯立てのコーヒー豆を捨てずにその上から新しい豆をもう一杯分入れ、言うなれば新旧二層構造で二杯目のコーヒーを淹れると、二杯目は一杯目よりも濃くなるのか、おいしくなるのか、それとも不味くなるのか疑問が湧きます。

薄くなることはないはずです。一杯目を飲み終わってすぐ二杯目が飲みたくなったので、試すには絶好のタイミングでした。こんな事をわざわざいちからはしません。一杯目を淹れ終わった直後あまり間を置かずという条件の下です。

味の違いはよく分かりませんでした。コーヒーの味の違いに明るくないので当然です。明らかに不味くはなっていませんでした。出来上がりは少しぬるくなります。

三杯目の検証はやめておきました。カフェインを摂りすぎると胸がドキドキすることがあるからです。豆が三層構造になると、一層ぬるいコーヒーになることだけはやってみなくとも分かります。

コーヒーを二杯飲み終わったので、仕方なく立ち上がりました。ベランダに出て、干しておいた上靴袋をさわるとカラカラに乾いていました。今日は風が強いです。

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