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大学新入生のPC選び

大学に入ると推奨されるのがノートPCの購入である。今後PCと長いお付き合いをするなら、せっかくなので4年はガンガン使えるものを購入されることを勧めたい。PCの購入は検討しているが、どれを選べばよいのか分からない、という方の参考になれば幸いです。

大学生のPC事情

大学生はどんなふうにPCを使っているのか?どんな観点でPCを選んでいるのか?使っているPCのスペックはどうか?こうした点についてとてもよくまとまっているのが、東京工業大学の生協サイトだ。

思いついた大学の生協サイトをあれこれ訪ねてみたが、私が見た限り東工大生協が最も充実している。CPU、メモリ、ストレージ等の用語についても説明されているので、よく分からなければ見てみてほしい。特に資料的価値が高いのが、898人の東工大生に聞いたという「パソコンスペック大調査!」である。

東工大生協「受験生・新入生応援サイト2022」より

Intel Core i7で、RAM16GB、ストレージ512GBがあれば上々のスペックだが、さすが東工大生はいいPCを使っているなあと感心せざるを得ない。このスペックであれば、パソコンがしばしばフリーズするとか、やけに動作が重かったり、すぐにストレージがいっぱいになったりしないで済むだろう。とくに講義がオンラインになるといろんなアプリを併用することになるので、メモリは16GB以上確保することをおススメしておきたい。

オンライン講義はどうやって受けるのか?

コロナ禍以後、一気に普及したのがオンライン講義である。この場合、講義資料も基本的に電子データとなるが、その際の現実的な講義の受け方として次の3通りが考えられる。

  1. 資料を紙に印刷して、ノートPCは講義画面を映す。

  2. 液晶ディスプレイを別に用意してノートPCと接続し、2画面で授業資料と講義資料を分ける。

  3. ノートPCでは講義画面を映し、資料は別に用意したタブレット端末で確認する。

この講義の受け方の3形態は、ノートの取り方2形態(アナログ/デジタル)とも関係している。配布資料に書き込みをデジタルで行いたいなら、ノートPCをタッチパネルにするか、別にタブレットを用意する必要があるだろう。

また、ディスプレイを用いて2画面に拡張するなら、PC側にHDMI出力端子がついていた方がよい。(ディスプレイによっては、USB Type-Cでも可能な場合がある。)自宅で長時間作業するなら液晶ディスプレイで画面を拡張するのが断然おススメだ。プロジェクターと接続する場合もHDMIが用いられるのがメジャーなので、HDMI出力端子はある方がよいと思う。

結局、どのPCがいいのか?

PCのスペックは前述のとおり、ハイスペックをおススメしたいが、他にも考えるべきことは多々ある。カメラ・マイク・イヤホンジャックがついていないのは論外だし、インターフェースもUSBのType-Aが複数と、HDMI、SDスロットくらいは欲しいものである。

持ち運んで使う機会が多いなら、本体の質量とバッテリーの持続時間も重要だ。個人的には1.5 kgにもなると持ち運びが億劫になる。バッテリーは徐々に消耗し、「2年後にカタログ値の70%程度まで低下」とも言われているので、10時間以上は持続するのが望ましいと思う。

また、OS は Windows または Mac が主流だが、特に理工系・医学系では Windows が指定されている場合があるので注意が必要だ。ソフトウェアも Windows のみに対応している場合がよくあるので、よほどの Macファンでもなければ Windows が無難だと思う。

なお、ワード、エクセル、パワーポイントをはじめとしたOfficeソフトは必要だが、大学によっては無償で提供されていたり、有償でも割引で提供されているので、確認が必要だ。

以下では、大学生協の取り扱い状況なども勘案して次の3つの PC を紹介しようと思う。

Let’s note CF-FV1|Panasonic

個人の意見だが、予算が許すならLet's noteシリーズのハイスペックモデルを選んでおけば何ら問題ない。画面の大きいFVシリーズ、それより小型のSVシリーズ、タッチパネルのQVシリーズがあるが、大学生協でよく扱われているのはFVシリーズのようだ。

スペックが十分なのは当然だが、画面の縦横比で縦が長めなことと、インターフェースの充実ぶりにおいて他社製品よりも明らかにアドバンテージがある。A4の縦長の資料の閲覧・作成や、エクセルのデータの一覧性を考えると、画面が縦に長い方が作業効率の面で有利なのは間違いない。また、USB3.1 Type-C x 2、 USB3.0 Type-A x 3、HDMI、有線LAN、SDスロット、アナログRGBという圧倒的なインターフェースを誇っていて、これだけあれば困らないだろう。

LIFEBOOK UH シリーズ|FUJITSU

タッチ機能なし:

タッチ機能あり:

このシリーズはカスタムメイドでスペックを選べるようになっているので、Core i7、メモリ16GB、ストレージ512GB以上を選んでおけば問題ないだろう。インターフェースもレッツノートほどではないにせよ、比較的充実している。モデルによっては634 gと大変軽量で、とにかく軽さを求める人には魅力的な選択肢だ。

dynabook GCXシリーズ|Dynabook

いくつかの大学生協で提供されているモデル。スペック・インターフェースともに十分だと思う。強いて目についた難点を言えば、矢印キーが小さくて押しにくそうなことだろうか。

おわりに

いずれにせよ、高価なノートPCを所有して、平和な国で大学生活を送れるのはすばらしいことです。せっかく買ったPCを眠らせず、存分に活用してください!

蛇足ながら、大学生協によってはハイスペックPC(Windows)を提供していない場合があるのは残念です。(例えば、東京大学の生協ですら「駒場モデル」のWindows PCのメモリは8GB!信じがたい。)どこの大学でも新入生が生協でハイスペックPCが買えるようにしてほしいですし、そのためには大学ごとに別々にやっていないで、生協がもっと連携すればいいのにと思った次第です。

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