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GuitaLele 4✕6〜ギターコンサート
大好きな木村大さんのギターコンサートに行ってきました!
ゲストをお招きしてのこのコラボシリーズは、もう9回目になるそうです。凄っ。
今回はウクレレ奏者の名渡山遼さんとのコラボ。
タイトルは『GuitaLele 4✕6』
ん、何のこと?? となります。
GuitaLeleはもちろんギターとウクレレの造語だろうけど、この掛け算何?
その答えはMCにて解説ありました。
ギターは弦が6本、ウクレレは4本だそうで、足して10ではなくて、もっといけると✕(かける)にしたそうです。読み方は英語でフォーバイシックス。
説明の途中、4✕6=24の九九が少し怪しくて会場爆笑でした。
で以下、泣いたり笑ったりのコンサートの曲紹介と感想です。
今回、席が前列端のスピーカーの真ん前。もしかしたら、他の席だと聞こえ方が違うかも。そこはご容赦下さい。
そして、ギターを弾く姿は、前の人の頭でほぼ見えず…泣
まずは木村さんソロ。
『ealth』
最初の曲は、いつもながら緊張に包まれます。さあ聴くぞ、という観客と、さあ弾くぞ、という奏者の、場を作るための意識合わせと言うのでしょうか。曲が終わって拍手をした時に、お互い歩み寄るというか何というか。私だけかな。
曲はギターをパーカッション的にも使ったオリジナル曲です。曲の雰囲気よりも、このタイトルの曲を選んだことが、木村さんなりの「優しい空間にしたい」という今回のテーマなのかなと。
2曲目も木村さんのオリジナル曲、ソロです。
『モチモチの木』の絵本などで有名な、切り絵作家の滝平二郎さんの『花さき山』をモチーフにした作品。
アヤという女の子が山でオニババに出会い「辛抱をした数だけこの山に花が咲く」と告げられる。そして、自分が辛抱している時に、あの山に花が咲いたんだと思う。そんなお話です。
オニババ、と聞いてちょっと激しめな曲を想像しましたが、とても優しい曲でした。プラグインだとイメージと違うかな、と言うことでアンプラグドでの演奏。マイクは使ってるのでスピーカーから音は流れてきますが、プラグインよりギター内部で響く残響が抑えされてる感じがします。どちらかと言うと生音が好きなので、ちょっと嬉しい。
曲の動画は見つかりませんでしたが、こんなイメージかなっていう、美しい切り絵を見つけましたので、リンク貼っておきます。花さき山50周年記念のサイトです。
https://www.iwasakishoten.co.jp/special/hanasaki/
3曲目も木村さんギターソロ。
言わずと知れたレッド•ツェッペリンのギターの名曲。
『天国への階段』
ギターというのは、1本で本当に色々な楽器や歌、パーカッションまで奏でることが出来るんだけれど、今回はシャウト強めの演奏と仰ってました。確かにギター掻き鳴らすところがシャウトっぽいのかな。パーカッションのようにボディを叩くと、先ほどのアンプラグドと違い、ギターの中で響いてる音まで聴こえてきます。そして、スピーカーの側だから気づいたのが、それとは違ったトントンと刻む音。何だろう? と思ったら足でリズムをとる音でした。足まで楽器、ギターごと抱えて体揺らしたり、すべてが音楽表現なんだと感心。
満を持して4曲目。
ウクレレソロ。名渡山遼さん登場です。木村さんがずっと話してたら、褒めてないで早く呼んでくれ、と照れてました。
曲は『Nothing's Gonna Change My Love For You』
第一音から、ウクレレってこんな可憐な音が出るんだ! という新鮮な驚きです。席が良くなく、見えない見えないってなってたので、立っての演奏も嬉しいポイント。曲は1度は聴いたことのある、滑らかで艶のある音楽。名渡山さんがインスタに会場での演奏(リハかな?)をあげてくださってたのでリンク貼りました。春に向け心がウキウキしてくるような曲と演奏です。
因みにパンフには、名渡山さんはウクレレも自作すると書いてありました。ネックに美しい螺鈿が貼ってありますが、そこまで自作したのでしょうか。兎に角、名渡山さんのウクレレは、音が可憐です。
5曲目、コラボです。
なんと、かの古典名作映画サウンド・オブ・ミュージックから
『マイ•フェイヴァリット•シングス』
可愛らしいくリズミカルな曲調が、ギタレレにピッタリ。耳慣れた曲というのも心が弾みます。ギターとウクレレの音がとても合っていて、まるで1本の楽器のようです。
ここで15分の休憩。
今回、息子がお伴だったのですが、耳馴染みのある曲だったり、トークが面白かったりと、コンサートなど無縁な彼も「楽しい」って言ってました。連れてきて良かった。
このシリーズ、木村さんの憧れの人を招くことが多いので、いつもはトークも遠慮気味。ですが、今回は、大くん遼くんと呼び合う仲の良さ。前後半含め、居酒屋トーク聞いてるみたいで、このまま喋り倒してしまうんじゃないかと。冗談もバンバン飛び出て、とても楽しかったです。何だかアットホーム。
さて、後半です。
『戦場のメーリークリスマス』
木村さんソロ。
前々回、もう一度聴きたい! と願うぐらい感動した曲の再来。それだけで心震えるのに、曲の美しさや込められた想い、途中に入るギターのボディを叩く音とその残響。色んなものが相まって、やっぱり涙。
今回の席は、スピーカーからの音がダイレクトに届くせいか、低音がとても響きます。木村さんのギターって技術やアレンジだけでなく、低音がとても良いんだ、とこの時初めて思いました。その良さが、響きなのか伸びなのか曲とあっているからかなのか良く分かりませんが、新たな発見。
曲が終わった時、スピーカーが木村さんのため息を拾っていて、見れば木村さんも泣いてる? 音楽への想いがそこまであるから、こちらにも何かが伝わってくるんでしょうね。
後半2曲目。再びウクレレとのコラボです。SMAPの名曲
『夜空ノムコウ』
今の涙返して! と言うぐらいの爆笑トーク。これ演奏して良いのかとか、夜空のあっちとかそっちとか。相変わらずの居酒屋トークぶりです。
お二人の本番前への臨み方の違いも話していて、木村さんは楽屋入り瞬間に基礎練ガンガン始めるタイプ、名渡山さんは全く楽器に触らないタイプなのだとか。どちらも本番を成功させるためのルーチンだけれど、その過程の違いを面白がってました。
曲は、耳馴染みのあるメロディーを軽やかに2人で奏でていきます。今まで木村さんのコラボシリーズ何回か聴きましたが、何だかこの二人の演奏、凄くしっくりくる。相性が良いと言うのでしょうか。他のコラボと違った一体感があると言うか。
一曲前に木村さんの奏でる低音に痺れていたのですが、それがウクレレの高音と絶妙にマッチしているのかもしれません。
後半3曲目。ウクレレソロです。
名渡山さんオリジナル。
『Smile in the Morning』
朝、こんな曲で目覚めたら素敵な気分で1日が迎えられそうです。そんな爽やかさについ体が反応していたら、途中であれっ? となりました。指が、流れている音と別の動きをしています。あらかじめ録音してあったものに重ねたにしては、あまりにも流れが自然で不思議さ満載です。
解説では、その場で録音した音を重ねるという技術を使っているそうで、違和感なく溶け込んだのもその為か、と痛く納得。たまに単独ライブでバックの音の物足りなさを感じることがありますが、そんな思いを払拭。演奏に重層感が出て最新技術も悪くない、と思わせてくれました。
同じ演奏しているリンクを見つけたので貼っておきます。
後半4曲目はコラボ。木村さんのオリジナル曲です。
『ネモフィラの丘であなたを待つ』
ゆったりした美しい曲です。これが泣く人多数出現。
木村さんが悪いのです。
「ネモフィラの花言葉に『成功』とか『あなたを許す』とか、あるんですけど、皆さん自分の成功だったり、自分を許してあげたり、そんなことを思いながら聴いてみてください」
そんなしんみりしたMCから始めたら、みんな泣きますって。
かく言う私も、泣く。なぜって隣に座る息子に、許されない仕打ちをしたから。こうして今隣に座っているからといって、私の罪が無くなるわけではない。けど、もし私を許してくれるなら…。
そんなことを思ったうえに、これでもかって言うぐらいの、二人の美しい演奏。これが泣かずにいられるか。
木村さんもちょっと感慨深かったみたいで、新たなる境地が開けた(だったかな)、と仰ってましたが、まさしく2人のコラボはこの曲の新境地を開いた感じです。是非是非、もう一度名渡山さんとのコラボを聴かせて欲しい!
もしくはこの演奏をどこかに閉じ込めておいて下さい。
さて、5曲目。最後の曲です。
あっという間でした。もうお終いなのかと。(アンコールありますよ、って言ってましたけどね)
2人のコラボで『地中海の舞踏』。
ここでもまた今の涙返せ、と言うぐらいの爆笑トーク。地中海の青空のあっちとかこっちとか。
曲は、指大丈夫なの? と言うぐらいの超絶技巧。曲調はフラメンコ風で、もう「踊らせてくれ」としかいいようがありません。体勝手に動くし。
ジャン! と弾き終われば大拍手。
二人が舞台袖に引っ込んだ瞬間に、手拍子でアンコールの催促。少し指休めないと、となったのか、少し間を置いての再登場でした。
アンコールは、まずは木村さんのソロから。
曲は『HOME』
木村さんのオリジナルです。
演奏前に感謝の言葉を述べてらしたのですが、途中ぐっときたのか言葉に詰まる場面も。
曲一杯書いてるけど、凄く考えてとても大変で、でもそんなものを全く無くして曲を作るのも良いんじゃないか、そうここで思いました。ここ東陽町のホールも自分のHOMEのひとつになりそうです。色んなホームがあるけれど、あなたのホームを思いながら聴いてください。と。
そうして、優しいメロディーの曲が始まります。と同時に、舞台背面のアコーディオンカーテンが開き、目の前に現れる水面と空。
誰かを乗せたバスや車が川にかかる高速道路を走っていく。ビルに赤色灯が灯り曇り空には、空港へ向かう飛行機。そして、オレンジの街灯が川沿いの道を照らし、そこを行く自転車や人々。みんなどこかのHOMEに帰ってゆく。
曲が流れる間、ずっとそんなものを見ていました。隣に座る息子は、我が家を帰るべきHOMEと思ってくれてるのだろうか。そう思ったけど、息子の顔は見ることが出来ませんでした。
このHOMEという曲の他に「Returning Home」という曲があるのですが、それはアンドリュー・ヨーク氏が、二重奏用にアレンジしたものだそうです。
アンコール2曲目。本当に最後。
2人のコラボです。
『チャルダッシュ』
案内のYoutubeで冒頭が少しだけお披露目されてましたので、リンク貼りました。この曲も恐ろしいほどの指遣い。よく指が動くなあ。
演奏前、木村さんの楽譜が足りないとのトラブル。木村さんが「後は繋いどいて」と楽譜探しに裾に行ってしまうと、名渡山さん「ホストがいないって前代未聞のトラブル」と。ここで皆爆笑。名渡山さんが必死に会話を繋ぎます。木村さんすぐに戻ったのですが「一曲弾くことも覚悟したのに」と名渡山さんが言ったところでまた爆笑。もう少し遅くても良かったのに、となってました。
この曲は、浅田真央ちゃんがスケートで使ったこともある馴染みのある曲。元々踊れる曲なのでしょう。もう体全部が動きだしたくてたまらない。仕方ないので、座ったまま足だけ爪先立ちしてリズム取ってました。
最後は大拍手!! そして皆で記念撮影。木村さん名残惜しいのか、撮影後もギターを爪弾いてました。
今回のコラボは尼ヶ崎とここ2箇所だけ。こんな素晴らしいものを、たった2箇所でしか聴けないなんて勿体ない。
でも、嬉しいお知らせもあって、来年もこのシリーズをここでやるそうです! お相手は沖仁さん。これはチケット争奪戦になりそうです。
2025.2.23
木村大✕名渡山遼
GuitaLele 4✕6
豊洲シビックセンターホール
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