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木灰モルタルの実験 その2

日が空いたが以前コンクリートブロックに流し込んだ木灰を確認する。

乾燥収縮によりコンクリートブロックとの間に空隙ができ、きれいに取り出すことができた。

右が木灰のみ、左は木灰と消石灰混合だ。当然だが触ると木灰のみのものは脆く、すぐ崩れる。木灰と消石灰を混合したものは力を入れても表層が多少崩れるだけで全体が崩壊するということはない。

その1にも記したが、これを焼成する必要がある。
通常のポルトランドセメントの焼成過程においては、500℃から脱水分解反応が、700℃から脱炭酸反応がはじまりCaOが生成される。このCaOが900℃から1200℃にかけてC12S、C2AS、C3Sが生成されていく。さらに冷却過程でC3A、C4AFが生成されるといった具合だ。原料の違いはあれど、必要な成分はあるように思うのでセメントが生成されると期待したい。

今回は燃料となる薪を準備するのに時間を要したので、焼成はまた次回。いよいよどうやって火の温度を上げるか具体的に考えなくてはならない。

参考文献:深谷泰文・露木尚光「セメント・コンクリート材料科学」技術書院,H15

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