上司からのフィードバックは無視してもいい。
職場で、上司や先輩など、色んな方からフィードバックされると思います。
・全く納得いかん!
・なんでそんなこと言われないといけないの!?
・納得感がある
・そんなことを言ってくれて嬉しい
など、プラスもあればマイナスもあり、飲めるところもあれば飲めないところもあります。そして、言われるたびに気持ちも揺れて一喜一憂する。
僕がお笑い芸人から27歳で転職した会社は、会社全体にフィードバック文化があり、手当たり次第に、率直にオブラートなしでフィードバックすることが当たり前でした。
元お笑い芸人という特殊な経歴もあいまってか、フィードバック文化が荒々しく僕に襲いかかりました。四方八方からフィードバックが濁流のように押し寄せました。誰かと顔を合わせるたびに何か言って去って行く。僕は陰でそのフィードバック手法を「ひき逃げフィードバック」と呼んでいました。
名刺の仕方、資料作成、言葉遣い、挨拶、メール文、電話応対、数字、営業の仕方など、おおよそ1年ほどで新入社員が受けるべきフィードバックを2ヶ月の間で浴び続けた僕は、何が正しいのかわけが分からなくなってしまいました。
そして、自分がやることなすことを「間違っている」と思うようになりました。
そんな落ち込んでいる僕は、あることに気づきました。
Aさんに言われたら納得感があるけれど、Bさんに言われたら何か納得ができなかったりする。Cさんに言われたら、素直に受け入れるどころか腹がたってしまう。
これって何でだろう……?
僕なりに考えた結果、その理由はフィードバックの構造にありました。
そもそもフィードバックがどんな構造かというと図1をご覧ください。
上司には「社会人はこうあるべきだ!」という理想があり、その理想に対して中北の行動がずれた場合、フィードバックが発生します。そして、とっても重要な気づきは「社会人はこうあるべきだ!」は、Aさん、Bさん、Cさんに統一感なく人それぞれであることがわかりました。
Aさんに言われて納得感があったのは、Aさんの「あるべき姿」もしくは、Aさん自身に多少なりとも憧れがあり納得感があると気づきました。
そして、残念なことにBさんやCさんのような社会人になりたくないと思っていることに気づきました。万が一、BさんやCさんのフィードバックを受け入れると、不幸なことになりたくない人間に近づいてしまうということに気づきました。
さっそく僕は、BさんやCさんには、何を言われても無視することにしました。
フィードバックをされて無視すると相手も嫌な気持ちになると思うので、笑顔で「はい!ありがとうございます!」と伝えることだけに徹底しました。
すると、自分が迷うことが少なくなり徐々に成果を出すことができるようになってきました。成果がで始めた理由はBさんとCさんを無視したことにあります。
直属の上司を無視することはなかなか難しいかもしれません。
僕は、組織変更のタイミングで自分の上司になる人を指定して経営に打診していました。「〇〇さん以外が上司になるのは、お互いに不幸です。なぜなら、無視していうこと聞くつもりがないからです。」と言っていました。
ただなんとなく上司をするのではなく「憧れられる存在」「選ばれる存在」になることが必要ということです。
上司は常に正しいわけではありません。時代が変わっているからこそ、間違っていることが多い可能性すらあります。そして、上司のいうことを聞くことで未来が保証されることは絶対にありません。
自分の意思で選択することが重要です。
今のあなたには「従うではなく、無視すること」も必要かもしれません。
株式会社俺 代表取締役 中北朋宏