10年後の遺品整理【短刀その2】


再び警察へ

前回は半年寝かせたが、今回の私は違う。
「近いうちにまた警察に行こうと思う」と書いて、翌週には警察署に行ったのだ。えらい。

遺失物届

警察の受付で、遺失物届を出したいと聞いたら、会計課の場所を教えてくれた。お財布落としただとか、鍵を落としただとか、そういうのはここに来るんじゃないかと思う。
事情を話したら、「いつどこでなくしたかわかりますか?」と聞かれたが、曾祖父の短刀の登録証がいつどこでなくなったかなんてどうやってもわかるはずがない。
おそらく引っ越しか、祖父が曾祖父の遺品整理をした時にうっかり捨てたか、もしくは我々が祖父の遺品整理をした時に気付かず捨てたかのどれかだ。
ちなみに、祖父がなくなった時は90歳で、世間の例に漏れず家の中は物で溢れていて、どこにこれだけ物があったのだと疑問に思うほどだったので、めんどくさくなった母と私は、いりそうな物だけよけて「この家にあるもの全部処分してください」と業者に頼んだ。100万くらいかかった記憶がある。

それはそうと、遺失物届は「いつ」「どこで」なくしたかがわからないと提出することすらできないそうだ。なんなら、家でなくしたものは遺失をしてすらいないらしい。
そんなこと言われても、教育委員会の方は遺失物届を出して受理番号をもらってきたら話が先に進むとおっしゃっていたので、私には遺失物届を出すことしかできない。
警察の方には、教育委員会からこう言われたと話したところ、そう言われても受理できないものはできないので、いまここでで構わないので、もう一度電話して「受理されなかった場合はどうするか」を聞いてみてください。と言われた。

結局いらない遺失物届

その場で電話して、警察で受理できないと言われたのだがどうするべきかを問い合わせた。
すると、「その場合は不受理で構わないので、どこの警察にいつ行って相談したかを書いてください」との返答だった。
それは先に教えておいて欲しい情報だよね(笑)。

まあ、ここまで何もわからなくて、相続の時の書き換えを忘れたどころか、一代すっ飛ばしたケースは稀なのかもしれないが、それでも知らぬ間になくなっていることはそれなりによくあることなんじゃないかと思うので、同じようなケースの人がここにたどり着くことがあったら、警察で遺失物届を受理してもらえなくても、焦る必要がないことを覚えて帰って欲しい。

遺失物届はなくても話が進むが、警察に行かないと話は進まないので、結局手間はあまり変わらないが、それでも受理してもらえなくてもなんとかなるらしいことは知っておいて損はないかな。

これからやること

さて、ここまで来たので、あとは再交付申請書と亡失届出書を提出すれば、最初の仕事は終わる。
東京都のケースだが、この手続きだ。

ちなみに、ここにも「遺失物届の受理番号は必ず記入してください。」と書いてある。
受理されなくても進むなんて夢にも思わない。

その前に、念のため生活相談課に相談しに行く

祖父が亡くなってからの10年どころか、曾祖父がなくなってからの何十年もの間問題が起きていないので、これから何か不穏なできごとがあるとは思えないが、警察には私が登録はされているが登録証のない短刀を持っていることが伝わっているし、物騒な世の中なので何か起きてから家に短刀があったなどと判明するのは怖いなんてものではないし、簡単に言うと悪いことをする気はないから、前もって警察に相談しておいたという実績が欲しい。

なので、こういう経緯でいま話が進んでいるが、登録証がきちんと再交付されるまで、どうすればいいかを相談したいと言ったら、生活相談課に行ってくださいと言われた。

生活相談課では親切な警察官さんが対応してくれた。
今までで一番やさしい。
経緯を説明したら、家の施錠をきちんとして、鍵のかかる押し入れなどにしまっておくのが一番だと言われた。幸いうちにはなぜか鍵のかかる押し入れがあるので、帰宅後はそこにしまうことにする。

そして、実績もちゃんと解除された。
どこどこのだれだれからこういう相談があったときちんと記録してくれるらしい。ありがたいことだ。

難しい申請書類

で、一体何を書けば?という項目が多かったうえに、記入例などがどこにもないので、通るか否かはわからないが何を書いたかの備忘メモとしてここに書き記しておく。

再交付申請書

登録番号は先日教えてもらったので、問題なく記載できるが、交付年月日はわからないし、備考欄にいたっては「種別」「長さ」「銘文」まではいいが、

備考の欄には、登録証を亡失し、盗み取られ、又は減失した事情を記載するものとする。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/lifelong/cultural_property/firearms_and_swords/files/registration_04/33saikohu.pdf

というとんでもなく難しい条件が記載されている。
記入例がないので、とりあえず

登録者[曾祖父の名前]の子[祖父の名前]が引越もしくは遺品整理時に亡失したと推測される。[祖父の名前]も故人のため、相続人である養女の[私の名前]が申請します。

と書いてみた。通るかどうかはわからない。
念のため、隣にメジャーを置いた状態の短刀の写真を添付しておいたが、備考の一部として処理されるのかどうかもわからない。

亡失届出書

これも、亡失の場所と状況を書かなくてはならない。
だから、わかんないんだわwwwとなった。

なので、わからないなりに書いた。

亡失の場所
[以前祖父が住んでいた住所]もしくは[祖父が亡くなった時に住んでいた住所]

亡失の状況
引越もしくは遺品整理の際に亡失

もう本当にこれくらいしか書きようがない。
あとは、はっきりわかっている登録番号欄を埋めて、場所と日時が特定できないため警察署に受理してもらえなかった旨を記載して、これ以上はお手上げだった。

さてどうなるか

明日投函してくるので、書類不備で戻ってくるかもしれないし、うまくことが運ぶかもしれない。
どうなったかはまた後日続報を書くことにする。

おうちに刀剣がある人は、今すぐに登録証の確認をしてね……
そして、相続があったらすぐに書き換えてね……


いいなと思ったら応援しよう!