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2023.07.01【ジャニー喜多川氏を尋問した喜田村洋一弁護士インタビュー By 望月衣塑子】藤島社長「知らないわけない」/週刊朝日の利益のため報じなかった朝日新聞<ジャニーズ事務所問題を追う series >
【メディアへの期待と落胆】
今は、週刊文春の独擅場になってしまっていたが、この頃(文春裁判当時)は違って、もうちょっと新聞メディアが報道してくれてもいいんじゃないと思った。
新聞メディアは明らかに他人事感があった。「週刊雑誌だし」、「エンタメだし」、「被害者が男性だしね」とさらにプラスして「不利益を被る」でしょ。
(週刊朝日にジャニーズが掲載されることでの効果=数千部増である)数千部のことなのに、そんなことやってるから週刊朝日は潰れるんだよ。
【文春裁判後のジャニーズ事務所について】
会社は原告として訴えたのに、どうして逆の認定(セクハラ部分)になったのか、取締役会でジャニーズ事務所側の弁護士を呼んで確認して、こういうことが繰り返さないように、会社として判断しなくちゃいけない。まして知らないなんて信じられないな。
白波瀬氏は裁判当時広報担当、彼は知っていたんだから「根の葉もないことだから訴えもしませんでした」と言っていたが、根もあり葉もあると裁判で明らかになった。
レピュテーションリスク(企業に関するネガティブな評価が広まった結果、企業の信用やブランド価値が低下し損失を被るリスクのこと)もある。認定された後に何を改善したのかを言わないといけないし、メディアもそれを問い正さないといけない。
喜田村弁護士の意見としては、「合宿所と自宅を離す」これだけで相当違うはずだ。しかし、判決後も同じ合宿所に連れていっていた。
新聞休刊日の前に、藤島ジュリー社長が動画とQ&Aを出したが、「知らないはずはない」
【再発防止特別チームについて】
ミッションが分からない、何をやらなきゃいけないのか、誰がやるのか…。認定はできても、事実を(網羅的に)集めることはできない。
再発防止特別チームの前に、会社としてやらなきゃいけないことがあるでしょ。それが20年何もしていない。ジャニーズ事務所が「再発防止特別チームの結論をお待ちしております」は馬鹿げている。
カウアンさんと橋田さん以外は直接謝罪等なし。
「時効」を事務所側が「援用(ある事実を自己の利益のために主張すること)」している。請求されてももう時効だからと言って、援用できる立場にいますか?そんなことはおかしいでしょ。自分達で解決しなきゃいけないでしょ。会社としてできるだけのことをしないといけない。
【報道に後ろ向きなメディア】
(望月記者)現場の若手に出会うと「やらなければならない」と使命感を持っているが…。
(文春裁判からは)20数年経ってしまっている、遅れている。
テレビ局の社長定例記者会見を見ても、テレビ局の社長は中途半端なコメントを出している。「タレントに罪はない」は分かっている、その上でどうジャニーズ事務所と付き合うかを言及しないといけない。
【ジャニーズ事務所の今後について】
会社としてダメだよね、レピュテーションリスクを分かっていない。
ジャニーズ事務所がいつまでもこのまま続くわけはない。
ジャニーズ事務所はもっと早い段階から世界へ出たかったけれども、ジャニー喜多川問題があるから、世界に飛躍できなかったという話は聞いたことがある。ジャニー喜多川はアメリカのことをよく分かっていたので、性犯罪(の疑惑)に対して、厳しい目を向けられることを理解していたのではないか。
そして、それはエンターテインメントの発展を妨げていた可能性がある。
【メディアについて】
全部潰れていくよ、なあなあで今まで通りにやっていくと。(ジミー・サヴィル事件やエプスタイン、ワインスタイン事件と比べて)現在の流れと逆行している、おかしいんじゃない。
(子ども、男性への性被害がクローズアップされたのは最近の流れであるが)、ひたすら突き上げるしかない。会社として見たって損ですよと知らしめないといけない。悪いけど、世界では物笑いになっちゃうよ。
【文春裁判にて】
少年2名、彼らはなぜ踏み込んでくれたのか?
黙殺されてきたという「憤り」はあったと思うが、話すことできちんと「ケジメ」をつけたいという思いもあったのではないか。ジャニー喜多川を好きではないが、嫌いとも言い切れないアンビバレントな気持ちを抱えていたように感じる。(グルーミングの中にいつつも戦いたいという少年2名)
【告発者・二本樹さんの証言と想い(望月記者から)】
二本樹さんは、半年で10回以上の性被害を受けた。
ジャニーズ退所後に、ギターの演者としてコンサートを終わった後もフラッシュバックで落ち込んだり、自殺未遂を何度もした。30代を過ぎてやっと40㎏を超えた。170㎝弱なのに、ずっと40㎏ない体重であった。フラッシュバックやトラウマに苦しんでいる。
現在は、キリスト教の洗礼を受けたり、お子さんが生まれたりと前向きに生きていこうとしているが、それでも苦しんでいる。
色んなメディアに発信しているが、ジャニーズ事務所からは連絡が来ない。時効であるが、ジャニーズ事務所にはきっちり向き合ってほしい。