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カナダで過ごすラテンスタイルのニューイヤー

渡航してから1ヶ月で迎える新年。
日本とは17時間の時差なのでこうした日付を意識する日は特にその大きさに驚いてしまう。日本の友達がお祝いしている瞬間、私はまだ大晦日にやっと入ったというような時間帯。

ところで、これまで私はこの時期に海外に出たことはなく、毎年家族や親戚と集うのが我が家のお決まりコースだった。そもそも海外で過ごす以前に友達と過ごす年越しというのも初めてである。

幸いにもぼっちは回避。クリスマスパーティーでお世話になったラテン系のお宅に招いて頂き、充実した大晦日と元日を過ごすことができた。その経験をラテン系、主にコロンビアのお祝いの仕方についても触れつつ紹介できたらというのが本稿の趣旨である。

こんな過ごし方や文化があるのだなと日本とは異なる文化を楽しんでくれたら幸いである。


大晦日

18時前に友人とダウンタウンで待ち合わせをし、夜ご飯用の最後の買い出し等の用事を済ませる。
友人が銀行に行きたいというのでついていったらまさかの私のお年玉用という。以前日本のお正月について聞かれた折に、私が冗談でお年玉が恋しいと言っていたのを覚えてくれていたらしい。海外で、しかもこの歳になってお年玉が貰えるというのは嬉しい驚きだった。まあまだ年は明けてなかったんだけどもね。コレクション用に色んな国のコインも入れてくれていて素敵すぎるプレゼントだった。折角もらったけどこのお金は使えないなと思う。

買い出しを終えてからは友人宅へスカイトレインというバンクーバーを走る電車に乗って向かった。なんと大晦日と1日の限定的な時間において乗車賃無料。スカトレと略されるこの電車、それなりに運賃が高いので定期券を保持していない私にとってこのサービスはありがたい。

19頃に友人宅へ到着。友人宅といってもシェアハウスで更に色んな人の出入りがあり、そもそも私を招待してくれた子もこの家の住人ではないというカオスな状況。住人含め来訪者は殆どラテン系。スペイン、メキシコ、コロンビアの方々の中に日本、というかアジア人オンリーという状況だった。基本的に皆んな英語も話せるので私との会話は英語で行ってくれるのだが、スペイン語が分かればいいのにと思わずにはいられなかった。

私は部屋の装飾を終えてから友人の料理補佐を務めた。料理好きのメンバーがそれぞれに料理を作るスタイルのようで、初めて見るラテン系の伝統と思しき大量の食べ物達に好奇心が掻き立てられる。私も僭越ながら年越しそばを作らせてもらった。因みにバンクーバーはアジア系のスーパーも多く、蕎麦やうどんの乾麺や日本の調味料は簡単に手に入る。しかし、調味料は日本に比べて値が張るので麺つゆは持参していたホンダシと現地購入の醤油、味醂と水で作成。私自身初めての試みだったのだが、このレシピはホンダシのパッケージにも書いてある様な公式のもの。ちゃんと麺つゆの味で個人的に感動してしまった。具材は鶏肉とネギとしめじ。舞茸が見つけられずしめじで代用したのだが、いずれにしても美味しくできてよかったと思う。そばの麺に関しては皆んなの集まる時間も定かではなかっなのもあり、時間が経ってしまっていたので本来の美味しさではない点においては悔しい。しかし、皆んな美味しいと言って食べてくれたので嬉しかった。コロンビアでは料理ができるとお嫁に行けると言われているらしく、また新たな褒められ方をされて嬉しくもあった。

そばのことはさておき、私の今日のメインはコロンビア料理のバンデハ パイサ。コロンビア出身の友人が振る舞ってくれると張り切っていたワンプレートのご飯である。
中心にお酢で酸っぱめの味付けを加えた白米を盛り付け、その周りにおかずが置かれているこの料理。目玉焼き、焼きバナナ、ソーセージ、アボカド、恐らくチチャロンという料理名の豚肉のフライ、ひき肉と玉ねぎの炒め物、そしてフリホーレスというお豆のシチューが加えられ、一品として完成。アボカドの代わりにサラダが置かれるなど絶対にこの構成というわけではない様なのだが、日本人の私にも口馴染み良く、どの料理もとても美味しかった。
本当は他の方の持ち寄ってくださったご飯も食べたかったのだが、満腹過ぎて断念。料理中に勧められてつまみ食いしたお魚のフリットも美味しかったので他のも食べたかったなと思うのだった。

食べ終わる頃には11時を回っていて2024年も残すところあと1時間弱。急いで支度を済ませ、再びダウンタウンへと繰り出した。
ラテン系の友人は本当に陽気。小型スピーカー持参で音楽を流しながら道ゆく人に「ハッピーニューイヤー」の挨拶をして手を振って。とにかくやりたい放題。スカトレの中でも踊り出す始末。日本だったらとんだ迷惑行為なのだろうが、ここでは引く人もいるものの、一緒になって踊り出す人も出てくる陽気さ。カナダはいろんな国の人が入り混じっている国ということもあり、その中でもラテンの人々は本当に陽気なんだなと実感せざる終えない状況だった。

ダウンタウンに到着するとそこには沢山の人が。ただ、驚いたのがこの年越しの瞬間に盛大に戦争に関してと思われるデモ行進が行われていた事である。地下から出てきた際はそのデモが発する銃声のようなものに驚いたのだが、エルサレムの旗を掲げて年越しの瞬間も構わずデモを続ける人の多さにも驚かされる。
その他にも円陣のような形で輪になって躍るインド式のダンスをしている人もいたり、バンクーバーの大晦日、夜更けの街には人種も年齢も様々な人で行き交っていた。

私たちは美術館の前の広場でカウントダウンに参加する事にしていたので流れに沿って歩いていく。正直思っていたよりも人は少なめだったが、未だに堂々と聳え立つ巨大なクリスマスツリーを見て興奮を覚える。しかし、なぜかそのツリーではなく広場の端の方にある街路樹の周りがやけに賑わっていた。樹木を囲う様にせ設置されたベンチを囲う様にして人が集い、コールに合わせてベンチを上り下りしているような動き。あまり近くまでいかなかったのでどのようなノリなのかは定かでは無いのだが、とにかく盛り上がっていることだけは感じられた。

私たちはここで葡萄を準備。コロンビアの風習として、葡萄を12粒食べるのが慣わしなのだとか。1年12ヶ月。それぞれの月を思って願いを込めながら一粒ずつ食べていく。
葡萄を12粒って結構多いんだよなと思いながらもなんとか食べ切った。正直途中から何粒食べたのか見失ってしまったのでまあ多かったかもしれないが叶えられるなら願いは多い方がいいのでいいでしょう。

私含め4人、私以外はコロンビア出身のメンバーで構成された新年を迎える会。私はまだ知り合って数日なのだが、彼らはこの一年、彼らにとっても異国の地であるカナダで出会った同胞に年を迎える直前に今年一年の感謝を伝え合う。そんな瞬間に立ち会えたことが個人的には結構な感動ものである。ラテン系のいつでもどこでも踊ってふざけ合っている陽気な姿がある一方で友人を思いやる気持ちやお互いへの感謝を言葉にして伝える姿を見て本当に仲がいいのだなとその関係性がとにかく素敵だなと感じたのだった。数日とはいえ、毎日の様に遊びと街探索に付き合ってくれた友人からは私にも言葉をくれる。そんな優しさがありがたかった。

そしてさすがラテン民。15秒前からコールを始め、カウントダウンのファーストペンギンになっていた。次第に周りもコールを始め、広場にいた全員が一体となっていく。昨年は明治神宮で迎えたこの瞬間。人の多さは正直東京の方が密度的に多いと思う。けれどもこの盛り上がり方は日本では体験できないのでは無いかな。
実際問題、個人的には日本の年越しの方が馴染みがあって歳越した感がするので好きなんだけどもね。こちらではパーティーっけが強くていつも通りな感じがしなかったのが正直な感想です。楽しくはあるんだけどね!

"5.4.3.2.1, HAPPY NEW YEAR!"

シュポンッと音が聞こえたと思ったらコロンビアの友人がノンアルコールシャンパンを新年の幕開けと共に開封。
ドロラマで購入した小さめのシャンパンカップで乾杯する。その後今年もよろしくねのメッセージと抱擁。
私とはまだ数日しか会っていない友人もまだ知らないけどこれからよろしくねと歓迎のハグをしてくれた。

そしてそしての花火タイム。カナダの百均のようなお店、DOLLARAMAで購入した手持ち花火に着火。どうやらこれもコロンビアの新年の風習らしい。もっと盛大な花火でお祝いするんだとか。

また、私たちの近くでは巨大スピーカー持ち込みで踊る黒人系の集団、先述の樹木の周りで盛り上がっていた人々、そして中には小学生くらいの子供達まで。周りも盛大に盛り上がっていた。

フェイクシャンパンと葡萄と光景の堪能を終えたらしっかり後片付け。ここはちゃんと日本精神大事ですよね。

画質悪いけど乾杯の様子
動画メインで撮ってなかった写真。
グラスはこんな感じです。

新年を迎え紅葉した気分のまま場所を少し移動しまた別の友人らと待ち合わせ。流石ダウンタウンというだけあって、数十分立っているだけで色んな友人とすれ違う。私は大半が初めましてだったのだが、友達の友達繋がり民も多かったので浮くとかではなく互いに初めましての挨拶を交わした。

また、私からすると知人だけでなく街にいる人皆んなが友達、というようなマインドのコロンビア人。彼らは時前のスピーカーから流れる音楽に合わせて音に乗り、その音楽に色んな人が集ってくる。
人種も色々。インド系、白人系、アジア系。言葉を交わさずとも生まれる絆というか、繋がり。流石に私はこの踊りに参加する勇気とダンス能力ないしはコミュ力を兼ね備えていなかったので輪の中にいつつも遠巻きに眺めていた勢なのだが、充分に楽しかった。

最後は集合写真を撮ってから数人と解散して元々一緒に来ていた3人に加え、4人の友人を道連れに元いた友人宅に向かう。
再び無料のスカトレに乗って踊りながら友人宅に帰宅した。

家で年越しを過ごしていたそれぞれメキシコとスペイン出身の友人カップルズとも新年の挨拶を交わす。コロンビアの友人から教わっていた "¡Feliz Año Nuevo!" で挨拶をすると喜んでくれた。

そこからはニューイヤーの身内パーティー。カップルズはそれぞれ20代後半から30代前半の年代。その他のメンバーは20代前半のコロンビアンが3人、韓国の子が4人、そして私含め日本が2人というラテンandアジアの融合会。
若年層組の男女比率が丁度半々だったので4人1チームに分かれてピンポン球くらいの大きさの球をカップに入れるゲームをした。ワンバウンドで相手陣のカップに入れられたら敵チームの誰かを指名してアルコールを飲ませる所謂飲みゲーである。ただし、めちゃくちゃクリーンなので弱い又は飲めるけど飲みたくない人はソフドリで免除ルール。友人がバーテンダーの資格を持っているというので、その時は珍しく多少のアルコールを飲んでいたのだが、基本的に下戸の私にはありがたいルールだった。

友人お手製のカクテル

ゲームの後はもちろんお喋りとそしてケーキタイム。夜更けも夜更け。しかし、その日12時まで働いていたという友人がバイト先のカフェから頂いてきたホールケーキをみんなで食す時間が最高に幸せだった。そして、スペイン出身の彼女さんが作ってくれたチーズケーキがこれまた最高。めちゃくちゃに美味しくてつい手が出てしまう。

そんなこんなでその後は皆んなと談笑しつつ世を明かしましたとさ。
既に4時を回った頃皆がぼちぼち帰宅を始めていた。私は友人宅で一晩寝かせてもらう事にして朝帰り。これが大晦日から元旦の朝までの話。

しかしここで終わりじゃないのがカナダのニューイヤー。
一度帰宅してから今度は寒中水泳に出かけます。

イングリッシュベイにて寒中水泳

再びコロンビアの友人と14時頃にイングリッシュベイで現地集合。
カナダには何と、元旦に海に入る習慣があるんです。1920年に世界で最も古い水泳クラブの1つ、"Polar Bear Swim Club"の10人ほどのメンバーがイングリッシュベイに飛び込んだのが始まりのこの慣習。2025年の今年は何と第105回目の開催だったのだそう。昨年はオンラインでの登録者だけで9,000人弱の参加者数。私のように登録していない人も含めると、今年も相当な数の人々が真冬の海へとダイブしたと思われる。実は事前オンライン登録を済ませておくとバッチが貰えたらしいのだが、中には何十個とバッチを首にかけた猛者がいた。
私はその情報を知らず、勝手に参加。まあ普通に解放された海なので特に登録がマストということでもないようだったのでいいでしょう。

私は友人にとにかくあったかい服を持ってくるように言われていたので、防寒対策ばっちりの着替えを用意。身体と勇気さえ持ち合わせていれば他には何も要らないこの寒中水泳に挑む用意をして家を出た。ダウンタウンの中心に位置する自宅からはバスでイングリッシュベイまでバスで向かう。初めは友人にピックアップして貰う予定だったのだが、交通渋滞が凄く、現地集合に変更。しかし、中々来ないバス。待ち合わせ時間が気になってしまう。

やっと来たバスはガラガラだったので席に着く。イングリッシュベイに近づくにつれて沢山の人が乗車してきた。しかし、イングリッシュベイから徒歩10分程度の場所で歩いた方が早いと車内アナウンスが入る。そう、皆んな目指しているのはイングリッシュベイなのである。
迷うはずもないイングリッシュベイに直結した一本道。元旦とは思えないほど、沢山の人が行き交っていた。
友人とはアジア系のおじさんの像が立っているところで待ち合わせ。彼らも駐車場を見つけるのに苦労していたようで、待ち時間は過ぎていたものの幸いにも私の方が先に着くことができた。 

浜辺からは少し離れたこの場所にもタオルを被った水着姿の人々が歩いている。中には濡れたままの姿から既に海に入ったのだなと分かる方々もいた。

友人と落ち合ったのが15時前。浜辺に着くとそこには沢山の人が。入る人よりも観覧車の方が多いと聞いていたのだが、大半が水着姿だった印象。ただ、数名の猛者を除いては基本皆んなダッシュで入り一瞬で来た道を引き返すスタイル。浜辺には沢山の人がいるものの、海自体にはそれ程多くはない。イベント運営陣がカヌーで待機しているところに2、3組のグループがダイブして戻ってを繰り返す光景は中々の見応え。また、逆に最前線で一眼レフを構えてその光景を撮りまくる自主カメラマンもいた。

私も人の間を縫って浜辺に荷物を置いて入水の準備を始めた。バックパッカー時代からの必需品であるビキニの下だけ水着として着用し、下はこれまた愛用のゴールドウィンのレギンスにパタゴニアの水陸両用メロンパンツ。上は普通の下着にヒートテックの上に私の旅ではお馴染みのヨレヨレビートルズロングTシャツで挑んだ。私の友人も普通の服で飛び込んでいたものの、浜辺の人々を見渡すと圧倒的水着派が多かった。
そんなことはさておき、私たちも準備を整えていざ出陣。浜辺にいた方に動画の撮影をお願いすると快く受け入れてくれた。入りそうな人々を見ると激励してくれる周りの人々。日本語にすると「頑張れ!」というような激励の言葉をかけてくれる雰囲気がカナダだなと思う。

早速ダッシュして入水。まあ割と普通に水風呂に入る感覚に近いのだが、水風呂よりも思い切って入水出来るというのが個人的感想。髪は濡らしたくなかったので頭だけは除いて全身入水を果たしてから直ぐに引き返す。とてもではないけれどそんなに長期間の入水が出来る様な温度ではなかった。
上がってからは最初は寒いと思ったものの、段々と体が熱くなっていく。寒いけれど熱い。身体の内側が暖炉にでもなったかの様に燃えていた。
そしてそして、やってやりました第二ラウンド。
今度はそれぞれでゴー。真冬の海は意外と浸かれるもんなのかと体感しつつもやはりまたまた蜻蛉返り。上がってから少しは再びぽかぽかタイムで幸せなのだが、それが収まってくるともう地獄。急いで服に着替えるも濡れたレギンスや下着の上から暖かい服を着込むスタイルなので状況は最悪。もう少しでやらなきゃ良かったと思う程にはしんどかった。

一応仮設トイレや仮設テントが設置されていたのだが、既に濡れてしまった服の上に羽織った服も濡れてしまっていたのともう一度着脱をする面倒臭さが優ってこの日はそのまま過ごすことに。
因みに、仮設テントはWarm placeの表記もあったのだが、中に入ってみると風が無いだけましかなという程度。また、男女関係なく更衣室と化していたのとそれなりに混んでいたので匂いがきつく、即撤退。
テントの近くでたまたま友人を発見。昨日のそれぞれスペインとメキシコ出身のカップルズだ。例の手作りチーズケーキを頂いた。めちゃくちゃ美味しくて最高でしたね。

どれだけ寒くても家が近く無いので着替えも不可。寒さに負けずとにかく楽しもうとこれまた浜辺に設置されてあるライブステージに向かってみた。人混みの中には沢山の寒中水泳をしてきたと思しき人が。中にはユニークなコスチュームで参加している人も見受けられた。また、逆に海パンいっちょの出立の人も。流石に寒過ぎないかと思いつつ、私は濡れつつもしっかり上から暖かいジャケットを羽織ってライブ参戦。中々の盛り上がりに新年早々気分も爽快。寒過ぎる状況を忘れる迄には至らなかったものの、凍えながらも楽しむことが出来た。

友人らの陣地に一時合流。どうやらまた別の友人とも合流予定との事で浜辺で3時間くらいは過ごしたんではないかと。その間にメキシコ出身組のカップルの彼氏さんを誘導して彼の寒中水泳見学をしたり、合流した友人の勇姿をビデオ撮影したりと最後まで満喫。

一応公式は午後12時から4時の開催で寒中水泳タイムは2時半以降だったらしいので5時過ぎ迄粘ってた我々はかなり少数派。ステージパフォーマンスはもちろん仮設テントやボートに乗ったレスキュー隊も4時頃には撤退してたのかな。

後半はやっぱり寒いことしか考えられなかったけど徐々に夜の景色へと移り変わる浜辺の景色にまた惚れ直す。

しんどいはしんどいけどやっぱり行って良かったなと思いながら締めは友人が働いているカフェでのホットチョコレート。
帰宅ラッシュを避けるのと身体を温めるべくイングリッシュベイから程近いカフェへ向かった。
これがまた最高。そして室内は暖かいカナダの環境に感謝。20分程度の滞在だったけどここで暖まれたのは幸でした。

帰りは友人の車で送ってもらうことに。再び来た道を引き返してイングリッシュベイの景色拝みつつ、海岸沿いを歩いて車へ向かう。道を間違えたのか最後は藪というか森というか、そんな道を通ってなんとか到着。

巨大スピーカーで音楽を流しつつ夜の街を疾走するドライブは中々にチルでした。

以上、この日以降もどたばたにバンクーバーライフを楽しみ過ぎていて執筆が遅れていた今年のニューイヤーの過ごし方エッセイもどきは完結。
私の友人はコロンビアンなのでカナダ風という訳ではないのだが、こんなニューイヤーを過ごし方もあるのかと楽しんで頂けていたら幸いである。


おまけ:コロンビアのお正月の慣習

本文中でもちょくちょく出てきたコロンビアのお正月の慣習をざっくりとご紹介しようのコーナー。実際に私たちが行わなかった慣習も友人から教えてもらったのでせっかくの機会ということでご興味があれば〜。

1. 黄色の下着を身につける

コロンビアでは、新年を迎えるときに黄色い下着を履くと幸運を引き寄せると信じられているのだとか。黄色は幸運や富を象徴しており、特に新しい下着を身につけることが重要とされているそう。また、黄色に限らず、他の色の下着にもまた別の意味があるんだとか。自分の願いに合わせて下着のカラーをチョイスするみたい。

2. 12粒のブドウを食べる

新年が始まる際、時計が12時を打つタイミングで12粒のブドウを食べるこの慣習。本文でも触れたように、それぞれのブドウには1つずつ願いを込めるとされており、1ヶ月ごとの願いだから12粒なのだとか。また、この習慣はスペイン由来らしい。

3. スーツケースを持って外を歩く

旅行を願う人々が、新年を迎えた直後に空のスーツケースを持って家の外を歩く。これにより、新しい年に旅行や冒険が増えると信じられているのだそう。
私は流石にスーツケースは持ち運ばなかったのだが、代わりにダウンタウンのカウントダウン時にリュックサックを背負って街を闊歩いたしました。その甲斐あってか実は既に新年一発目の旅行を遂行。移動手段は飛行機だったのだが費用を抑えるべく持ち物はバックパックに詰め込んで向かった初旅行。リュックサックを背負った恩恵だったのかな。

4. 家の掃除や水を流す

新しい年を迎える前に家を掃除し、過去の年の悪いエネルギーを取り除く風習があるそう。また、バケツの水を外に投げることで、ネガティブなものを洗い流すという意味があるらしい。

5. 金貨や小銭を持つ

金運を象徴するために、新年の瞬間に手に金貨や小銭を握りしめる人も。これにより、新年に富が訪れると信じられているそう。

6. レンズ豆をポケットに入れる

豊かさを象徴するレンズ豆をポケットに入れて新年を迎えることで、食べ物や経済的な安定が訪れるんだとか。

7. 家族と乾杯

シャンパンやスパークリングワインで家族や友人と乾杯をし、新しい年の幸運を祝う。場合によってはカップに金のアクセサリーを入れて飲むことで、金運を祈ることもあるそう。
私たちはノンアルでしたが新年が明けた瞬間にシャンパンを開けてミニカップで乾杯致しましたね。最高に楽しかった瞬間でした。

8. 音楽と花火

コロンビアの年末から新年にかけては音楽とダンスが欠かせない。花火も盛大に行われ、明るく華やかなムードで新年を迎えるそう。
こちらも私たちは小規模ではあるものの、DOLLARAMAで購入した手持ち花火でお祝い。お祭り感と綺麗な炎で素敵な新年の幕開けを彩ってくれました。

9. 伝統料理

年末には「ブエノス・アグエロス(Buena Suerte)」と呼ばれる幸運をもたらす食事が振る舞われることがあります。典型的な料理には、チチャロン、アレパ、肉料理、ライスプディングなどが含まれるそう。
あと、ジャガイモのスープ、アヒアコを川沿いで作ってキャンプ形式で食べるのだとか。このスープ、後日友人が振舞ってくれたのだが、めちゃくちゃ美味しかったのでおすすめの一品。

10. 人形を燃やす(Año Viejo)

古い年を象徴する人形(「アニョ・ビエホ」)を作り、大晦日に燃やす伝統があるそう。この人形には古い年の失敗や悪い思い出を象徴させ、燃やすことで新しい年を新しい気持ちで迎えるという意味があるんだとか。

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