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チェコ共和国の全てはビール。

2023/11/05  チェコ共和国 チェスケー・ブジェヨヴィツェ 🇨🇿

昨夜到着したチェスケー・ブジェヨヴィツェ。朝ご飯だけ食べて少し街を散策したらまた電車に乗って次の土地を目指す予定となっていた。

13世紀半ばに王立都市として誕生したチェスケー・ブジェヨヴィツェ。オーストリアのリンツとチェコ共和国のプラハを結ぶ塩の交易路として栄え、戦火を潜り抜けた貴重な建物が現存するチェコの都市の一つだ。また、街の中心には丁度1ヘクタールの大きさを誇るプシェミスル・オタカル2世の四角い広場があった。
また、独自の製法で作られる伝統的なブドヴァルビールはこの街の誇るべき名物のひとつとなっている。

プシェミスル・オタカル2世の四角い広場

昨日私はなぜここに来ることにしたのか不思議だと言ったが、それはこの旅で謎だったというだけでもちろん街時代の見どころはたくさんあった。滞在時間ももう少し長ければビール工場見学を楽しめただろうし、綺麗な市庁舎も見学出来ただろう。また、11月初め、広場はクリスマスマーケットの準備に追われてあくせくしていた。交通規制もあるので広場中央の噴水にも近づけずという。いつかこの都市もまた訪れなくてはなと思っている。

話を戻すと、私は朝食を食べに広場に面したカフェに入店。テラス席で頂くことにした。
戻すと言いつつまた回想に戻るのだが、このテラスではそう言えば3月のタイ旅行でソンテウに相乗りした夫婦はチェコ共和国の出身だったなと思い返していた。彼らはチェコリパブリックと言っていたのだが、最初はいまいちピンとこない。チェコスロヴァキアという国名に馴染みがあったからだ。そう言えば分裂したんだなと思った。また、確か野球だったか、3月の折は丁度チェコの選手がいい人達だったと日本で話題になっていた様な記憶がある。正直な所、プラハという地名には馴染みがあったり、それにちなんだ有名な童話があったなくらいしかチェコ共和国についての知識を持ち合わせていなかった。またこんな遠くまで来てしまったな、現代のロマンだよなとしみじみと思いに耽って朝の時間を楽しんだ。

因みに、料理は間違えたかも。
かぶ?がシャキシャキ過ぎて辛かったのかあまり美味しいと思えず残念である。まあそれも仕方ない。
そして結局欲望に負け、ケーキを注文してしまった。ケーキのヴィジュアルが可愛過ぎるのと、ピスタチオ味と聞くとつい食べたくなってしまうのだ。

かぶのやつ。
ケーキ
頼んだケーキ

なんだかんだ街を観光し、なんの意図が込められているのか分からないサラリーマンらしき団体の像やら、そう言えばザルツブルクでも似た様なものを見たなという心臓の像、何故そこをへし折られているのか気になる道路標識などを鑑賞しながら11時半には駅に着いた。

有名な噴水
これも有名な塔
サラリーマン?
可愛い建物
心臓のオブジェ
倒れた標識
これは、何?

プラットフォームへは階段オンリー。中々にきつく、登りきった時はそれなりの達成感があった。

電光掲示板
登りきった!
プラットフォーム
乗る電車

電車に乗り込んで次なる目的地、プラハを目指した。
電車ではお馴染みの観光地調べをする。
そう言えば、車両の端側に自転車を乗せる専用の場所があり、ヨーロッパの自転車への寛容さが印象的だった。

これ面白い。

2023/11/05  チェコ共和国 プラハ 🇨🇿

13時45分頃に到着し、30分程度歩いてまずはホステルに向かった。昨夜の石畳の方が大変だったので比べるとそこまでなのだが、やはりキャリーケースを運ぶのは楽ではない。

プラハ駅
手前の重機?おもろい
本日の宿

また、本日の宿は備え付けのエレベーターがなく、また助けてくれる人もいなかったので自分で階段を登った。当たり前のことではあるのだが、これまで色んな人に助けてもらっていたので重い思いをしたのは久々だったなと助けてくれた皆んなに感謝しなくてはと改めて感じた。

本日も安定のドミトリー。部屋に入ると四隅のうち3隅に2段ベットが置かれていた。もう一つの角にはなんと木製のグランドピアノが鎮座している。ドミトリーの部屋にまさかこんなものがあるとは、驚くと共に建物の歴史を感じさせられた。

グランドピアノ

荷物を整理してから直ぐに宿を出る。既に14時を過ぎていたが、お昼も食べていないので目をつけていたレストランに向かうことにした。プラハの街は、今回の街ブラもなかなかに面白くなりそうだなと感じさせてくれる様な建物やモニュメントが点在していた。

誰かの像
キリスト崇拝

チェコ料理と聞いても正直何があるか分からない。電車で調べた伝統的なチェコ料理のレストランで体験してみることにした。
牛肉のシチュー、グラーシュというものが有名らしく、それを注文してみようと思ったのだが、文字だけのメニューでは分からず、おすすめマークのものを注文した。シチューは美味しいのだが、付け合わせのパン?の様なものはおふの様な、それともまた違う様なと食べなれない食感に戸惑う。全体として美味しいのだが、アクセントのジャムが載っているなど日本とは異なる食文化に面白さを感じた。

レストラン
頼んだもの

レストランを出てから腹ごなしに少しお散歩をした。

大通り
多分何か。
トラムが走ってます。
あれも多分何か
上のモニュメントが印象的
ポストコレクション
これも何か。
プラハの街並み

再び街ブラをしつつ、本日目指すはチェコのオペラハウス。昨日予約したオペラの鑑賞をしにやって来たのだ。オペラハウスの荘厳さたるや。向かって右手にある博物館も佇まいが美しかった。オペラと聞くとウィーンやパリのガルニエ宮が想起されるが、実はチェコもオペラが人気な国の一つであり、劇場もいくつか存在するらしい。

オペラハウス
博物館
オペラハウス

今回は『ラ・ボヘーム』という作品を鑑賞することにした。あらすじを読んでミュージカルの『RENT』に似ていると思ったからだ。
時刻になり入場する。パリのオペラ座よりも建物自体の大きさは小さいが、劇場自体は負けず劣らずの豪華絢爛さに興奮せずにはいられない。地元の方はドレスアップされている方も多く、入館しただけで中世の貴族の様な気分を味わうことが出来た。一方で開演も午後5時からと早いのもあってか、劇場内では子連れの客も多数見かけた。いかにオペラが現地の方々にとって国民的文化となっているかというのを感じることができた。

チケット

オペラはチェコ語で行われる。英語字幕は舞台上部のスクリーンに表示されるのだが、そちらを見ていては舞台が見られないなと思い、途中から話を追うことよりも演者を見ることに専念しようと切り替えた。また、各席の前方に個別のスクリーンが設置されており、劇場の説明や演目の説明が見られるのでありがたかった。まあ日本語はないのだが。
ただ、チェコ語でなくても、英語でも、また日本語でもオペラのセリフを聞き取る自信ははなからない。それでも言語を超え、更に芸術の壁を超えて彼らの歌声がいかに素晴らしいものなのかは素人目にも明らかだった。
もちろんオペラへのリテラシーが高いには越したことがないだろうが、シナリオが追えなくてもその場のパフォーマンスで圧倒させて来る現地のオペラに感動したことを覚えている。

舞台
劇場ホール
タブレット
音楽隊
最後の挨拶
座席内装
座席内装
正面奥の席
天井装飾
外観
地下通路を通る
正面からパシャリ

開演が早かったので、終演も午後7時過ぎとまだ時間がある。劇場を出て夜の街を散策することにした。

中世の雰囲気を漂わせる様な建物が街の至る所で目に留まる。一方でモダンな建築やユニークなアート作品が見受けられたりと、ここ数日の観光地同様の魅力が感じられた。

ホリデー雰囲気
教会
お菓子
グミのお店
時計塔
光る風船
夜の街並み
時計アップ

先日は独自製法のビールが有名なチェスケー・ブジェヨヴィツェにいたのだが、ビールを飲まない選択をした。実はチェコ共和国自体もビールは有名な土地である。プラハにも老舗のビール専門の飲み屋が無数にあった。事前に調べていた酒場の前に取り敢えず行ってみる。店の前の通りで入るか否かを10分ほど悩む。辞めようか、と一度帰ろうとするもやはりここは一皮脱ごうと入店を決意した。

お店外観

店内に入ると満席。私が入ったことの無いような酒場、わかりやすく言うならばラプンツェルの夢を歌うシーンのあの酒場の様な雰囲気のお店だった。もちろん皆んな悪者では無いのだが。相席でもいいかと聞かれて大丈夫だと答えると一つのテーブルに通される。そこでは男性4人と女性1人の5人グループがビール片手に談笑していた。私が相席しても良いかと伝えると、快諾してくれたので一安心。一応メニューを渡されたので拝見していると、注文していないのにビールが運ばれて来た。どうやらメニューはおつまみとかそう言った類のもので、飲み物はビールオンリー。また、席に着いたらビールが自動で運ばれて来るシステムのようだ。よく見るとカウンターにはグラスが溢れ、サーバーから絶え間なくビールが注がれていた。

色が綺麗
皆んなは何杯も
注がれるビール

私が日本人だと知ると5人が皆んなで「乾杯」と音頭をとってくれた。うち1人は日本に来たことがあるという。皆んな日本への好感度が高く、嬉しくなる。

私のこれまでの旅の話やこれからのこと、彼らの話、日本の話、チェコの話色んな会話をした。しかし結論として、彼らが言っていたのは「チェコのことで忘れちゃいけないのはビール。ビールさえ覚えていれば他は忘れても良い。」とのこと。なかなかの暴論である。しかし私の記憶力もそこまで良くは無い。ビールだけ覚えていればそれが全てというのならそれをありがたく信じさせてもらおう。

ところで私は下戸は下戸。一杯も飲み切らずに真っ赤になってしまった。しかし、いつもは一口目しかその美味しさが分からないビールを美味しいと思いながら殆ど一杯飲むことが出来たのはやはりチェコのビールが美味しかったからなのだろう。

また面白いことに、グラスが空になると注文しなくても店員さんが新しいビールを持って来てしまうシステムで、追加される度に棒線でビールの杯数を記録し最後にお会計がなされる。もし要らない場合はコースターをグラスの上に置いておくと追加分は要らないというメッセージになるらしかった。
私が普段酒場とは縁遠い生活なので日本で完全に無いとは言えないが、普通の私が知っている居酒屋とは全く違う。躊躇していたが、勇気を出して入店して良かったと思う体験だった。また、優しい彼らと相席できた事にも感謝したい。

私の紙白い。
これでリタイア

彼らのうちの1人がキックボードの様なものでプラハの街を回る観光事業をしているらしく、明日の観光にどうかと誘われた。しかし、まだ徒歩で回れても居ないので、スケートボードはそれ自体へのアクティビティ要素が強まってしまう懸念のもと遠慮することにした。楽しそうではあるのだが仕方がない。

真っ赤になってしまったしこれ以上飲めない。午後10時を回った所でお暇することにした。

なかなかに真っ赤

しかしここで問題が発生。クレジットかまたはユーロでいけると思っていたのだが、現金オンリーの支払いでチェコはユーロとは別の通貨。まさかの払えない事態となってしまった。困っていた私を見かねてグループの女性が払ってくれるという。彼女はチェコ出身だが、スペイン在住のシングルマザー。今日はチェコに戻って来ている折に友人と飲んでいたということだった。因みにレズビアンであるとカミングアウトしてくれていたのだが、「男ってほんとに幼稚!」と半ば冗談のような口調で話していた。幼稚だよねの瞬間がこの飲みの席でもあったのだが、その詳細がどんなものだったか忘れてしまったのでまあ詳細はくだらない話だったのだろう。
私は申し訳ないのでユーロで返そうと思って現金を出したのだが大丈夫と断られた。ここはお言葉に甘んじてというやつだ。ビールだけでなく、スペインに来た時はぜひ泊まってねと言ってくれた優しさに感謝し、お礼を言ってハグをして店を出る。

酒場の看板
銀杏が綺麗
夜の街並み

酔った身体に夜風が気持ちよく当たる。15分ほどで宿に到着したのだが、流石にお腹が空いていた。宿の前でピザを購入。こちらはクレジット対応で助かった。

購入したピザ

宿の共有スペースでピザを頂き、アルコールで眠気も誘発されていたのでこの日はそのまま寝ることにした。

そう言えば、宿のトイレの看板が可愛かったのでおまけで載せておく。これは完全に行き場のない写真公開の場。

もじもじトイレ

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