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ザルツブルクパスは最強、古き良き中にモダンアートな街。

2023/11/04  オーストリア ザルツブルク 🇦🇹

今日も変なシンクロ。寝台ではないにしても一年後の今日も4時半起きで観光に繰り出す。そう、あの時も目を覚ますと電車が停まっていた。時刻は午前5時。

初め自分のコンパートメントからはプラットフォームの駅名看板が確認出来ず、まだ予定時刻よりも早かった為にここで合っているのか分からず戸惑っていた。そんな時、同室の男性が起こしてくれた。彼らはまだこの先のウィーンまで行く様だ。
キャリーケースを降ろしてもらい、私だけ降車する。

降り立った先はオーストリアのザルツブルクだ。

ザルツブルクプラットフォーム

流石に早朝過ぎるので駅で時間を潰す。待合室が完備され、暖房も入っていた様な気がする。また、確か駅のWi-Fiも強くて助かったのではなかったか。
しかし、そこには浮浪者らしき人の姿が見受けられる。そんな方々は寝っ転がってしまうと見回りの警官に注意されてしまう。可哀想だと思うものの、こういった活動により街の治安が守られているのだと思うとこんな早朝から勤務にあたっている警官には感謝であると思った。加えて、待合室は意外と混んでおり、色んな人の匂いがした。

午前7時、駅前のスターバックスが開店する。既にホリデーシーズン全開のスターバックスは日本と同様だなとその赤いTシャツを懐かしく感じた。

モッツァレラとトマトのホットサンドとカフェモカの様な期間限定のドリンクを注文した。
やはり落ち着くし安定だなと感じる。

注文したもの
ホリデー!リユーザブルカップ

Wi-Fiもしっかり機能しており、観光の時間まで今後の旅程を立てる時間にした。毎日旅程を立て、その日の観光場所を調べてと言うのは旅の醍醐味だし楽しい点でもあるのだが、流石にこれだけ長く、また一つの箇所の滞在が短い旅だと段々大変さが増してくる。最後は揺らがないだろうと思ってこの時に決めてしまおうと思ったのだ。
この時はまだ全日程3週間の予定だった為、帰国便の出発地であるローマへ、その前に訪れる予定のヴェネチアからの電車の切符を購入した。これまたユーレイルパスのみでは乗ることの出来ない電車だったのだ。

午前9時前。今日は狙っていたものがあった。それはザルツブルクカードである。このカードは、駅などで購入出来るらしいのだが、公共交通機関乗り放題で対象の観光地への入場も可能となる観光者向けの1日パスだ。
ザルツブルクはこのカードのお陰で観光がし易かった。確か10€くらいだったと思う。

駅のロッカーに荷物を預けて観光に繰り出した。
最初に向かうは、ザルツブルクと言えば!のあの場所。ロバート・ワイズの『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地の1つ、ミラベル庭園だ。ドレミの歌のシーンも一部はここで撮影されている。スクリーンの中で見たあの景色が目の前にあると言うのは中々に感動するものだと実感する。他にも、観光客らしい人がサウンドオブミュージックのマリア達を真似たポージングをして記念撮影をしていた。サウンドオブミュージックのロケ地を巡るツアーも開催されている様で、改めてこの作品の人気っぷりを感じられた。

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ツアー内容

ミラベル庭園は、ロケ地としても確かに興奮するのだが、庭園としても見応えのあるものだったと思う。映画にも出て来ていたが、ペガサスやユニコーンの像、これは何だかよく分からないなと言う様なユニークな像が多数置かれていて面白い。庭園に咲き誇る花々も綺麗に整えられて模様を描いていた。
また、庭園越しにホーエンザルツブルク城が見える景色は必見だ。

奥に見えるのがホーエンザルツブルク城
説明看板
ユニコーン
ここ、見覚えありますよねのとこ。
ユニコーン対面!
ペガサス
佇むライオン
変なポーズの像
おばあさん
こんな感じで円型に沿って並んでる
屋敷
2対のライオン
この噴水良いよね
この人は何?
お花が素敵

一度庭園を抜けて街へ出ると、教会で花嫁衣装に身を包んだ女性が見えた。結婚式の最中の様だ。とても美しい後ろ姿だった。

素敵

もう正直名前が分からないのだが、私も近くの別の教会に入ってみた。これまでの教会同様カトリック教会らしく、装飾等が施されているのだが、他のものとは異なり、結構モダンなタッチである印象を受けた。祭壇に置かれている金の十字架に描かれたイエスと十二使徒のカラフルさたるや。他の装飾品もこれまでのキリスト教会とはまた違う雰囲気を持っていた。
教会は現地の教徒にとっては、日常の一部。旅する中で訪れた教会は大小問わず荘厳な雰囲気でプロテスタントであっても立派なオルガンとその広々とした空間に圧倒させられる。これが日常として享受できると言うのは贅沢だなと思った。もちろんそれは陽の面だけしか見ていないから言える事なのであるだろうが。

多分この教会
教会全体
ユニークな十字架
これ初めて生で見た、懺悔室
これまた個性的な。

再びミラベル庭園に戻り最後まで歩く。こちらも映画の中で映される2人の人が手を取り合う様に拳を両側から掲げているこれまたユニークな像が庭園の終わり。その先の市街地へと歩を進めた。

再びミラベル庭園
特徴的な像

ヨーロッパのメルヘンな建物を鑑賞しながら歩いていると、公園の中にこれまた変わったモニュメントを見つけた。その近くにドーム型の教会がある。また入ってみることにした。
こちらはこれまでの国の教会同様の豪華絢爛さ。祭壇の豪華な装いも去ることながら、ドーム型アーチの天井画が魅力的であった。
こちらの教会には公衆電話の様な見た目の電話機が設置されている。受話器を取って言語を選択するとガイドの音声が流れる仕組みになっていた。

街歩き
ユニークなオブジェ
気になった建物
ドーム天井画
中はこんな感じ
中央までは入れない
祭壇も豪華
受話器を取るとガイドが流れる
違う角度から。

次に目指していたのはモーツァルト生誕の地。
途中で鍵がたくさん付いた橋を渡る。何でみんな観光地にこのタイプの鍵をつけたがるのか。この世の不思議である。

鍵の橋
その前のオブジェ
橋全体
橋からの景色

スーパーを見つけたので入ってみることにした。買うつもりがあったわけではなく少し見学と軽い気持ちで入ってしまった。入り口にはゲートが設置されており、入店は難なくクリア。一通り見てからやはり特に欲しいものはないなと買うものがなかったので入り口の方から出ようとした。まさかの逆向き不可?ただしお会計するものがないのにレジに並ぶのも不安だったので今回は入り口から出させて頂いた。ちょっと軽くブザーが鳴ったような鳴ってないような。間違えていたらごめんなさい、とこの場を借りてあのスーパーに謝っておこう。

スーパー
スーパー
可愛いビール
日本食コーナー

ザルツブルクはモーツァルトの出生地でもあるらしい。どうやらウィーンにも同じ様な施設があるらしいのだが、ザルツブルクにはモーツァルトの生家があるとされ、現在では博物館となっている。こちらもザルツブルクパス対象施設。カラフルな街並みの中にある黄色い外壁の建物がそれである。
建物に入ると階段を上がった先に受付があった。パスを見せて入場する。入場時にどこ出身かと聞かれて日本と答えると、フロントの方が嬉しそうな反応を見せてくれた。日本出身は得であるなと先祖に感謝。

隣との境がない
振り返るとある看板
こちら。
入り口

モーツァルト博物館の館内は確かWi-Fiが完備されていた。QRコードコードを読み取ると音声ガイドのページが開かれた。無料で音声ガイドが得られるのはありがたい。

館内は写真撮影は可能だが、動画撮影禁止。知らずにGoProを回そうとしてしまい怒られてしまった。申し訳ない。

部屋に合わせてモーツァルト生誕時からの歴史を辿る。モーツァルトだけでなくその一家にまつわる話を学ぶことが出来た。ヴァイオリンの展示などもあり中々の見応えがあった。

モーツァルト演奏の様子
説明
ヴァイオリン
モーツァルト一家
これが先程の建物ですね
貴重な資料
笛吹き
展示が面白い
当時の衣装
同じく
こんな展示もある

観覧を終えて街に出ると建物の間の場所で蚤の市が開催されていた。広場には馬車も走っている。またひらけた場所にはモダンなモニュメントが点在していた。こちらも古今折衷の都市なのだなと思う。途中三俣の鉾を持った像を発見。こちらは絶対にポセイドンだなと興奮して写真に収めた。

蚤の市
棒パンみたい
蚤の市と裏から見たモーツァルト一家の家
花屋
蚤の市
オーストリアっぽい。
モダンなアート
これは保護してるのか。
これは中世っぽい?
これはアートではないけど、。

お城というものはやはり小高い山の上に築かれるもの。これまたザルツブルクパスを利用してケーブルカーで向かうことにした。
ホーエンザルツブルク城は中が博物館となっており、お城の歴史が学べる施設に加えてモダンなアート作品も展示されていた。また、個人的には絵画作品に描かれた人々を現代風に例えてヴィジュアル的に解説する映像展示が興味深かった。

ケーブルカーの駅
ザルツブルクパス
ケーブルカー

お城はそれなりに複雑な構造らしく、どこをどう行けば何処に辿り着くのか。あの出口から出てくる人は何処から入って何を見て来たのか。割と迷子になっていた気がする。
何とかして展望台に辿り着いた。スイス同様青々とした荘厳な山をバックにザルツブルクの街が一望できた。また、反対側には半日とは言え、先ほどまで歩いて来た街が見える。先程歩いた橋、入った教会。こうして自分が歩いて来た道を上から一望出来るのは面白い体験だと思った。

お城からの景色
山が綺麗
ザルツブルガーノッケルンがあった
市街地の模型
先程の橋が見える
望遠鏡が個性的
通信機?
モダンなアート

市街地に戻って来てから再び教会巡り。お墓のデザインが可愛らしい墓地にもお邪魔させてもらった。

先程のモダンなモニュメントが集まる広場近くの教会にも足を運んでみる。こちらはザルツブルクパスの対象外だったのだが何だか凄そうだということで入場券を購入した。

これまた豪華絢爛。まあヨーロッパの教会であれば言わずもがななのだが。

墓地
可愛いデザイン
教会
教会の時計
聖母マリア像
街中の壁画
祭壇
天井面白い
教会内部
天井
天井
シャーロックホームズみたい
天井
懺悔室
教会の絵画
天井
教会全体

宮殿も観光してみることにした。こちらも無料音声ガイド付き。1時間半くらい内部見学を堪能した。量が多過ぎると疲れてしまうのでガイドなしに楽しむというのもいいのだが、こちらの宮殿くらいの広さであれば音声ありでじっくり聞くというのもより理解が深まる良い体験となった。
上からの景色も良い。先程の広場が一望できた。

宮殿入り口
案内
上からの景色
馬車
噴水

外に出るとホリデーシーズンを感じられるクリスマスマーケットが目に入る。クリスチャンでなくてもやはりこの時期のこの雰囲気。幸せを感じる。

クリスマスマーケット
ホリデーだー!

また、今日は絶対に食べようと思っていたザッハトルテを購入した。1ピースで700円くらいだったか。なかなかのお値段にびっくりするもやっぱり目指して来てたので購入しますよね。電車の時間が迫っていたのでテイクアウトにした。準備してもらう間テーブルに通された。少しでもこの雰囲気に浸ることが出来て光栄である。そんな滞在時間だった。まあ格好が不相応であったので次回はジャケットにチノパンとかで来店したいななんて思ったり。

カフェの外観
ショーケース
待ち時間
個包装
購入!

急いでザルツブルクの駅に戻ると意外と時間があったのでケーキのお供にラテを購入。ロッカーで荷物をピックアップしてから電車に乗り込んだ。

ザルツブルク駅
ロッカー回収
時刻表
時刻表

電車内でザッハトルテとラテを頂く。
なかなかにチョコ。チョコレートケーキをチョコでコーティングしてるのでそうですよねという甘さ。ただ、お酒の風味も感じられて大人な味わいに仕上がっていた。

リンツで電車を乗り換える。リンツのリンドールは1粒100円のカラフルな包装紙でお馴染みだが、リンツってオーストリアの地名なんだなんて思いながら。調べてないのでここの相関性があるか定かではないけれど。

乗り換え
リンツ

次の電車はコンパートメント型。今回は6人用のその部屋を私1人で優雅に使う。この時もWi-Fiが繋がっていたようで、プラハのオペラを予約した。オペラと言えばフランスのガルニエ宮だと思っていたのだが、他の国々、チェコでも国民から親しまれているらしい。
ガルニエ宮ではバレエ鑑賞だった為、オペラリベンジである。

オペラの予約

そうこうしているうちに今日の目的地に到着した。
ここは、後から考えるとなぜ旅程に組み込んだのか正直分からない。チェスケー・ブジェヨビツェだ。

チェスケー・ブジェヨビツェ駅

宿へは石畳をキャリーケースを引きながら歩いた。割と長かったように感じる。宿は結構な飲み屋。飲み屋が併設されていて、その上に宿があるらしい。入り口も同じところで入るのに少し躊躇してしまった。ただ、この入り口の外観が王家衛の『ブエノスアイレス』で出てくるバーの雰囲気に似ていて少しだけ興奮を覚えた。似てると言っても建物の角のところに扉があるってだけなのだが。

ホテル入り口

バーに入るとキャリーケースを見て察してくれた常連さんがオーナーに声をかけてくれる。飲み屋の風貌とは逆に宿の人は親切だった。キャリーケースは常連さんの1人が運んでくれることに。みんな優しい。

ドミトリーの部屋は縦長で2段ベットと普通のベットが置かれていた。普通のベットの方にはどうやら先客があるらしい。部屋はその先客により荒れており、白いブーツが床に散乱していたことを覚えている。私は部屋に着くと2段ベットの下の段を選び洗濯に取り掛かった。階下のバーの話に混ざりたくもあったのだが、常連さんオンリーの様な雰囲気に加え、私は基本的にお酒が飲めないので、調べ物をして就寝することにした。

寝ていると先客の彼女が夜中に帰って来た音がしたのだが、今回は特に何か関わりが持てたわけではなかった。

そのまま目を閉じて明日に備えた。

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