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編集後記なるもの。いや、やっぱり執筆後記。

執筆後記

ぴったり50日間の周遊だったのに最後は機内泊なので内容も薄く昨日分にまとめて記載してしまった。
しかし、50日の周遊紀行文を蓄積したマガジンが49本からなるというのもなんか納得がいかない。
という事で、今日分の代わりと言ってはなんだが、編集後記的な意味合いも兼ねて50本目はこれまでの執筆について振り返りを行ってみようと思う。というか、今回の場合執筆後記かな。

正直、50日連続投稿というのは自分の日常生活もある中でだったのでとてつもなくしんどい時もあった。というか、殆ど結構しんどかった思いの方が強かった。道半ばで、ああ今やめてしまっても良いのではないかと何度思ったことか。事実、実は伊勢神宮への旅行中に移動時間で書いていたことも、登山しに行った時は前泊の車中で書いたこともあった。友達との旅行の前には数日分をストックさせておかなければならなかったり、ただそういう予定があってとかではなく心情的に早く進めたいと思うだけでは筆は進まず1日に1日分の文章しか書けなかったり。パソコンに向かい、縛られる日々が結構苦痛だった。この紀行文執筆に当てた時間があればきっと他にたくさんのことが出来たと思う。
実際そんな気持ちが文章に出てきてしまっている日もあっただろう。初見の方は分からないかもしれないが、読んでくださるのが何度目かの人はこの日はいつもより面白くなくて読んでいてつまらないと思う日もあったのではないだろうか。それに文体も何もない独自構文。読みにくい所も多かったかもしれない。また、その観光情報を得る為にだったり歴史的な部分を学ぶ為に読むには全く不向きな書物となってしまったのも特大の反省ポイントである。

私としても執筆者である自分自身がそこまで自信を持つことのできない文章をこの様に公の場に晒すことに対して抵抗はある。本当は自分の名前でこの文章を出していることに嫌悪と恥ずかしさを感じてもいる。自分の名前で出したくなかった。
本当は執筆してから1週間おいて、再度自分で校閲して、歴史的内容等も事実と照合していって、など拘り出したらきりがない。

しかしそれでも、私は50日間分を書き切ったのである。それはこのやり切ったという事実を得たかったからやったのだ。カナダ移住により日本時間では一日ずれてしまっているが、体感では1日1投稿、それを49日は連続でやったのだからこの成果は自分でも認めてあげようと思う。あと、行き場のないというか、私が見返す為だけに撮られた写真達も文脈に沿わせつつ、時には無理やりねじ込んででも日の目を見る機会を得られたのも良かった。読者の皆さんにもあれらの写真で少しでも旅してる気分を味わって頂ければ幸いである。

当初はやるやる詐欺で何も成果物を残していなかったり、構想だけでアウトプットを出そうとしない自分に嫌気がさしていた。自分に期待し過ぎて求めていたクオリティが高過ぎたのだと思う。そもそも自分で文章を書くということから逃げていた。文章術の本を読破しても執筆しなければ文章術は身に付かない。紀行文も帰国してから自分が行ったルートを辿り、その場所の歴史を学び直そうと思っているだけで一年が経過してしまっていた。故に描き始めるのはもう一年越しのこのタイミングしかないと踏んだのである。そして書かないと始まらないし、私がすべきことは描き始めることだった。私構文くそ喰らえ!

自分勝手な理由ではあるが、そもそもこの紀行文の断りにもある通り、この紀行文は私が私の為に書いたもの。他の誰かに向けてとかではなく私がかつての旅に思いを馳せ、そんな素敵な時間があったこと、素敵な場所や素敵な人と出会えたことを忘れないように大切にすべく思い出すことに意味があった。確かに苦しくはあったが、そういえばこんな良い人がいたな、楽しいことがあったな、発見があったなと書いていて楽しい感情に触れることも多々あった。そして如何に私が周りから愛され、支えられ、大事にされていたかを思い出すことができた。

人生は生まれた時から不公平。これはタイでバックパッカーをしていた時に出会った中国ヘイトの中国人が言っていた言葉だ。彼は日本のパスポートが羨ましいと言っていたことも印象的だった。よく日本のパスポートは最強なのにその取得率が低いことを嘆いている日本人の旅人がいるが、私はその点に関してはあまりなんとも思わない。旅なんてしたければすればいいし、したくないならしなくても良いような他の娯楽となんら変わりのないものであると思っている。だからこそ、別段他人に強要したいとも旅の伝道師になりたいとも思わない。しかし、今回紀行文を通して振り返ってみたときに、やはり私は旅が好きで、私には旅が必要であることも実感できた。
ところで、1年後の今日、という視点が面白くもあった点に触れておこう。これは余談であるが、去年夜行バスに乗った日に今日も同じように夜行バスに乗っているなという日など行動がリンクする日があったのが興味深かった。ただの旅好きだからその可能性が高いだけかもしれないが、1年前のこの日はここにいてこんなことをしていたんだなと思い出しながらその日1日を過ごすというのも悪くない。

そして、この環境が当たり前ではないことも忘れてはいけないと思う。私がビザなしで行ける国でもその国の人々の多くはお金がなくて国家間を自由に行き来できない。日本には来られないんだというその事実に対峙し、自分がこの時代この日本という国に生まれてくることが出来て如何に幸運だったかを忘れては行けないことを肝に銘じる。
その上で、北海道で一緒にジビエ肉を食べ、私がオランダに行くきっかけになったあの人と約束した通りにいつまでもこのままでいようと思う。このまま、無邪気に自分が生きたい様に生きて、いつでも行きたいところにふらっと行っちゃって。そして、自分の知見をもっともっと広げて行きたいと思う。

あああ、北海道で思い切ってヨーロッパの切符買って良かったー!
去年は旅中に次の旅の予定が立ってた旅に運のある年だった。
往路は結局買い直したけど往復114,560円。この値段から始まったヨーロッパ旅行。もちろん現地でかかる費用もあるけれど、この値段で行けちゃうなんて。結構夢あるよね。
本当に振り返ってみて改めて思う、幼い頃からの念願が叶って本当に幸せな日々でした。

少なくともここ一年はカナダ在住予定なのであまり大規模な旅はできそうにないのだが、生涯を通して旅は続けて行きたい営みだと思っている。というかカナダ渡航自体が私にとっては結構大規模な旅でもあるんだけど。noteはたまに気が向いたらカナダでの生活の様子でも書いてみようかな。

最後に、この旅を可能にしてくれた伯母、伯父、母、姉に感謝を込めて締めくくろうと思う。読者の皆さんもここまでお付き合いくださりありがとうございました!

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