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離れてから良さに気付くことは結構ある。「さよならアイデンティティー」/yonige

夜ってのはどこか神秘的な感じがあってそこが好きで、自分なんかは部屋にいても夜は豆電球くらいしかつけないんっていう生活を送っているところです。(それが夜が好きなことの証明になるかはわかりませんが)
真っ暗で何が起きてるかわからない感じ、朝起きてたら世界が全部変わっていてしまいそうな感じが大好きで、何か大事なことは夜にやりたくなる性分なのです。

そんな周りの見えない闇に紛れる行為の一つに、夜の間に引っ越してしまう「夜逃げ」がありますが、そんなyonigeが最低な夜の過ごし方を歌った曲がこちら

さよならアイデンティティー/yonige

yonigeといえば、「アボカド」の楽曲がインパクト強めで有名ですが、自分はこのさよならアイデンティティーが一番好きです。基本的に別れた後の切ない感じが好きなんでしょうね。成功は偶然で幸せの形は多様だと思うので、失敗とか不幸だとかそういった負の感情に共感しやすいんだと思います。

歌詞を見ていきましょうか

「嫌いなその癖今じゃなんだか愛しくて」ー1番の歌詞と解釈

やっと今繋げたこの糸も
きっといつかは切れるんだね
3度目の春が来ようとしているけど
すり抜けてった

何度目かのコールでやっととった電話
電話を始めてこの時間が永遠ならと思うのに
きっといつかは切れてしまうんだろう。
君と別れて3回目の春がこようとしてるけど
君と過ごす春はすり抜けていった。
全く来ないわけではなくて
久しぶりに電話もつながって
掴みかけた気がしていたけれど
手のひらからすり抜けていった。


たとえば君が描くような
明日さえ怖いななんて言えないな
こんなにも苦しいのに繋ぐなんて
バカみたいだ

電話越しで君が思う明日には
私の姿が描かれてなくて
それが怖いと思うけど言えなくて
こんなにも苦しいのに
電話をしてるの自分が
馬鹿みたいだ。


イライラってして泣いて
こんな最低な夜は
キラキラって星空に
祈りを捧げよう

ダラダラってしてるだけ
期待なんてしてバカみたい
ケラケラって笑うだけ
何も言えないな

イライラして泣いてしまう夜は
涙がこぼれないように星空を見上げ
自分じゃどうしようもできないから
神様に祈ろう

相手にばかり期待して
自分は何もしない
ダラダラしてるだけだよって
君は笑ってばかりだから何も言えないし
君の言葉に何も言えず
笑ってごまかすしかない。

さよならアイデンティティーよ
もう少し早く気づけたら
綺麗な昨日を思い出すこともなかった
呆れるほどに痛かった
もう少し君といたかった
嫌いなその癖今じゃなんだか愛しくて

愛していた
恋していた
無理していた

さよなら僕らしさ
今がこんなに寂しいことに
もう少し早く気づけていたら
昨日を思い出すこともなかったのに。
もう少し一緒に居たかったと
思うたびに心が痛くて
嫌いなのにそのくせして
君のその癖が愛しく感じる。

君に恋して君を愛していた
今この気持ちを抑えるために
電話越しで僕は無理をしていた。

「嫌いなその癖今じゃ全部愛せるから」ー2番の歌詞と解釈

たった今途切れた電話から
もっと確かな不安は動いた
いつまでもこんなに変われない僕は
ダメになっていった

今、途切れた電話
途切れる前に聞いたのは
「新しい恋人ができたんだ」
なんとなく感じてはいたけれど
不安が確信となって動き出す。
前に進む君とは違って
僕はずっと君が好きで
この想いは変わらないまま
重い体が動けないまま
使い道のない想いは
どの道も歩んでいくことができない

イライラってして泣いて
こんな最低な夜は
キラキラって神様に
祈りを捧げよう

ダラダラってしてるだけ
期待なんてしてバカみたい
ケラケラって笑うだけ
何もできやしない

イライラして泣いてしまう夜は
涙がこぼれないように天の神様を見上げ
自分じゃどうしようもできないから
この想いを供養しよう

不安が動いた今も
自分は何もしない できない
他の感情を隠すように笑って
今の僕には君のために
何もできることがないと知る

さっきからチラつく君は
なんかいつも悲しそうで
さっき離した左手を
ずっと忘れないでいてね

電話が終わったあとも
僕の思い出の中に現れる君は
いつも悲しそうで
僕にとってはついさっきのように感じる
別れ際離した左手をずっと忘れないでいてほしい
僕のことをずっと忘れないでいてほしい

さよならアイデンティティーよ
もう少し早く気づけたら
綺麗な君の目傷つけるこ ともなかった
呆れるほどに痛かった
もう少し夢を見たかった
嫌いなその癖今じゃ全部愛せるから

さよなら君らしさ
それが君らしだと気づいていたら
君の綺麗な目を涙で溢れさせることもなかった
綺麗な昨日はまるで夢のようで
目覚めることのないまま夢をみたかったけれど
心の痛みで目をさます
嫌いなのにそのくせして
君も君のその癖も
今じゃ全部愛することができるのに

さよならアイデンティティーよ
思い出したくもなかった
呆れるほどに痛かった
もう少し君といたかった
嫌いなその癖今じゃなんだか愛しくて

愛していた
恋していた
許していた

さよなら僕らしさ
こんなに辛い想いをするとわかっているなら
君からの電話なんて取らなかったのに。
もう少し一緒に居たかったと
思うたびに心が痛くて
嫌いなのにそのくせして
君のその癖が愛しく感じる

君に恋して君を愛していた
無理をして抑えていた
こんなにも君を思うことを
今はもう許していた


最後に

さよならアイデンティティーの「嫌いなその癖今じゃなんだか愛しくて」というのは、別れてから君のことがもっと好きになって当時は嫌いだったと思っていたところまで愛せてしまう。というのと、嫌いだった君のその癖が、離れ離れになった今となっては君のことを思い出す時真っ先に浮かんでくる。という2つの愛し方があると思います。

離れてからその良さや大切さに気付ことは結構ありますが、気づいた後にもう一度手に入るかっていうのはあんまりないので、離れる前に気づきたいですね。

P.S

自分らしさって何でしょうか。きっとみんなが思う「私らしさ」と自分が思う「私らしさ」は違うのに。


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