失恋後に聞きたくない曲(勝手に)第1位!デイドリーム/reGretGirl
昨今はいろんなバンドがありますが、昔に比べて最近多いなと感じるのは、元カノへの未練を歌った曲じゃないでしょうか
有名なところでいうとback numberとかMy hair is badとか
そんな未練タラタラバンドの中で好きなものの一つにreGretGirlがあります
どう?このバンド名?未練タラタラ感が最高じゃないですか?
やっぱり曲に一定の熱量を込めて歌う以上、ある程度の大きくてやり場のない感情は詩に乗せやすいだろうし、それが自分の実体験ともなればなおさら
こういうバンドのYouTubeページのコメント欄を見ると、中高生が自分の経験と重ねて書いたコメントで埋め尽くされてて、「若いな〜」と思いつつも眺めていると面白いものがあって。甘々すぎてこれ以上見ていたら糖尿病になるんじゃないかって思う
さらにその中にメンヘラ婚活女子みたいな人の重く苦いコメントも混ざっていてこれがまたいいアクセント
この甘酸っぱさと苦さのバランス、グレープフルーツかよ
そんな彼らの曲の一つ「デイドリーム」がもうエモエモで、でもわかりすぎて、失恋のあとには聞きたくない曲です
デイドリーム/reGretGirl
(*さっきはイキリましたが、筆者は基本的にはフられる側です。同じ穴のムジナなのです)
ではどこらへんがエモエモで、失恋のあとに聞きたくないのか、その魅力を説明(的な感想)していきます!
①歌詞全文
君のもので溢れてる部屋で今朝も目覚めて
黄色い歯ブラシ みつめながら歯を磨く
あぁ そうか
もう全部夢じゃなかったんだ
今日はもう休んでしまおう
ってまた布団に入る
枕にはまだ君の髪の匂いが優しかった
夢ならいいのに
と唱えても眠れず昼が過ぎてた
ひとりの時間も君のことばかりで
ふたりみたいだって苦笑い
明日が怖い
こういう弱気な所も不安にさせたんだね
ふたりを繋ぐ赤い糸が
ちぎれてしまう音がきこえた
新しい誰かに出会うための
ものに変わってゆく気がした
ふたりの時間は色褪せていく
それでもサヨナラ
何度も開いたホーム画面に通知はなくて
何を期待してんだ
受け止めきれない現実と昼ごはんの
味はしない 喉を通らない
最後の君の言葉をずっと噛み締めているから
深い夜と滲む月明かり
繋いだ手を忘れてしまったのかい
欠けてゆく月とともに君の
気持ちも欠けていってしまったのかい
「嫌いになったわけじゃないんだよ」
「どうしてサヨナラ?」
悪い夢なら早く覚めて
僕の元からいなくならないで
明けそうにない夜だから
もうずっとそばにいて
僕の知らない誰かと同じ右手を繋ぐとか
僕の知らない誰かと同じキスをするとか
僕の知らない誰かと迎える初めての夜とか
僕の知らない誰かと下の名前で呼び合うとか
僕の知らない誰かとくだらないケンカするとか
僕の知らない誰かのつまらない冗談で笑うとか
僕の知らない誰かのどうでもいい愚痴を聞くとか
僕の知らない誰かのために日々を過ごすとか
僕の知らない誰かにもらった物を身に付けるとか
僕の知らない誰かと僕といった場所に行くとか
僕の知らない誰かに君の弱さをみせるとか
僕の知らない誰かに僕より大切にされるとか
僕の知らない誰かに
僕の知らない君をみせないで
②「悪い夢なら早く覚めて」ーデイドリームに込められた意味
デイドリームとは、白昼夢や空想という意味だそうです。
いやデイドリームが白昼夢ってのはわかったけど
白昼夢ってなに?という感じ
白昼夢は、目覚めている時に見る夢みたいなことで
転じて、現実から離れて何かを感がている様子らしくて
wikipediaには、願望を空想する場合が多いなんて書かれてる
彼女と別れたという「現実」が受け止め切れなくて
彼女と別れたことが「夢」ならいいのにと思いつつ
そんな「悪い夢」なら早く覚めてほしい
でもそんなことを考えている今この瞬間こそが「現実」なんだと、
「受け止め切れない現実」だってわかってる
でももしこれが「悪い夢なら早く覚めて」
そんな行き場のない感情と、地に足のついていない思考こそが
この「デイドリーム」という言葉に込められているのではないでしょうか
③「もう全部夢じゃなかったんだ」ー五感と結びつく現実
夢か現実かを確かめる方法で最も有名なのは
ほっぺたをつねって痛くなかったら夢
逆に痛かったら現実
っていうのだ思うんですよ
つまりは、痛覚というか触覚によって確かめるというもの
触覚っていうのは五感の1つなんですが、歌詞を見ると
「 黄色い歯ブラシ みつめながら」=視覚
「枕にはまだ君の髪の匂いが優しかった」 =嗅覚
「ふたりを繋ぐ赤い糸が ちぎれてしまう音がきこえた」=聴覚
「昼ごはんの 味はしない」 =味覚
と、触覚以外の五感の描写がかなり明確にされているけど
一方で、触覚に関する描写がない。
触覚が機能していることが、現実であることを意味するならば
たとえ他の五感で何かを感じていたとしても
触覚で感じるものがない=夢うつつであること
を逆説的に表しているのではないかと思います
④「僕の知らない誰かにー」ー溢れる想い
ラストは決壊したダムのごとく別れた彼女への想いが濁流となって溢れて
みじめだけど、どうしようもないエゴを押さえつけられない
まさにクライマックスという感じです
ここは大きく3つに分かれていて
最初は手をつなぐ、キス、セックスといった
直接的でありきたりな体の交わり
わかりやすく、まだ忘れられない彼女が
他の誰かのものになってしまうことへの嫌悪感が
次は喧嘩や愚痴聞き、日々を過ごすなどさりげない日常
自分の生活の一部であったものが抜け落ちてしまう
心にぽっかりと穴が開いたような虚無感に近いような
自身のアイデンティティの喪失について
その次は、デート、プレゼント、弱さを見せたり「僕」に大切にされること
二人の関係性の中で生まれた、二人しか知らないこと
より精神的というか、直接的なものではなく
本当に好きだったんだと、改めて気づくような
一般的に男女が仲を深めていく工程を逆走して描写することで
本当に本当に好きだったんだと、もう遅いけれど
それでも言い訳出来ないくらいに、情けないくらいに
どうしようもなく好きだったんだと
わからされてしまう
そして、ラスト
「僕の僕の知らない誰かに
僕の知らない君をみせないで」
君を傷つけたくないけれど
どうしようもなく好きだから
別れる時は君が幸せになれるように
笑顔で見送りたいけど
お願いどうか、どうか、
こんなに君を想うのに
どうしてこんなに一方通行なのかと
お願いだから、お願いだから
どこにも行かないで
僕だけの君でいてと
受け入れらない「現実」が
「夢」であればいいのにと
でも「悪い夢なら早く覚めて」と思っていたのに
「全部 夢じゃなかったんだ」と
気づいた、理解した、受け入れてしまった瞬間に
とめどなく溢れでる僕のエゴが
この一言に詰まっています
⑤最後にただの感想
いかがだったでしょうか、デイドリーム
初めて聞いた時はあれ自分て鳥だった?と
思うくらい鳥肌が止まらんかったのを覚えています
この歌は別れた直後一週間くらいの心の変化みたいなものが
めちゃくちゃ詰まってて
自分がふられた時には逆に聞きたくなかったくらいでした
共感できるポイントっていうのは人それぞれだと思うので、
自分の感想に当てはまらない人も多いとは思いますが、
魅力の1/100でも伝われば幸いです
reGretGirさんの楽曲は他にもやべえ曲ばっかので
ぜひ聞いてみてください
P.S
自分は鳥じゃなかったです。