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メイクマイトリップ(MMYT)

どうも、おらうです!
メイクマイトリップ(MMYT)について調べてみました。
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それではどうぞ!



概要

MakeMyTrip Limited (MMYT) は、インド最大のオンライン旅行代理店で、航空券、ホテル、パッケージ旅行、バスチケットなど幅広い旅行サービスを提供しています。
2000年に設立されたこの企業は、特にインド国内およびインドから海外への旅行ニーズに対応するサービスを展開し、レジャーとビジネス両方の顧客層に高い人気を誇ります。

ユーザーはアプリやウェブサイトを通じて、目的地に応じた宿泊施設、交通機関、ツアーオプションを選ぶことができ、インド市場でのシェアを確立しています。
インド国内市場のほかに東南アジアや中東でも存在感を強め、テクノロジーとデータを活用したパーソナライズされたサービス提供で差別化を図っています。

2024年度の年間予約総額は79億5000万ドルに達し、前年同期比で約25%の成長を遂げました。
インド市場における同社のシェア拡大の要因として、顧客エクスペリエンスの向上を重視したテクノロジーと、AIを活用したパーソナライズ機能が挙げられます​。

MakeMyTripのHP画面

企業概要

  • 会社名:
    MakeMyTrip Limited

  • 設立年:
    2000年

  • 本社所在地:
    グルガオン、インド

  • 業界:
    オンライン旅行サービス

  • CEO:
    Rajesh Magow

  • 従業員数:
    約4,500人

  • ミッション:
    顧客にとって最適な旅行体験を提供すること。

  • 目指すビジョン:
    インド国内外で最も信頼される旅行プラットフォームとなること​。


創業について

背景

MakeMyTripは、米国に拠点を置くインド系の非居住者向けにインド旅行を中心としたサービスを提供する目的で2000年に設立されました。インド国内の旅行市場へは2005年から参入しました。
当時、航空券やホテルの予約は電話や対面で行われ、時間や手間がかかるものでした。
インターネットの普及とともにオンライン予約サービスの需要が高まり、MakeMyTripはこうしたニーズに応える形で成長しました。
初期の段階では資金をインフラ整備やブランド認知度の向上に投じ、徐々にインド国内市場において地位を確立してきました​。


創業者

Deep Kalra(創業者 / 現会長)
MakeMyTripの創業者であり、オンライン旅行業界での豊富な経験を活かして、MakeMyTripをインド市場のリーダーへと成長させた人物です。
MBAを取得後、GEキャピタルやAMFボーリングなどでキャリアを積み、オンライン旅行の潜在的な成長を見越して2000年にMakeMyTripを設立しました
創業後、同社の成長を支えるための戦略的な施策を数多く導入し、特にオンラインプラットフォームを活用したサービス拡大に注力しました​。

Deep Kalra(創業者 / 現会長)


Rajesh Magow(共同創業者 / CEO)
Rajesh Magowは、MakeMyTripの現CEOで、オンライン旅行業界で豊富な経験を持つリーダーです。
彼は共同創業者の一人であり、2006年に同社に加わって以来、CFOやインド事業のCEOを歴任しました。
特にインド市場での事業拡大に貢献し、テクノロジーを活用した戦略的成長を推進しています。

Rajesh Magow(共同創業者 / CEO)

沿革

  • 2000年:
    MakeMyTrip設立、米国市場向けサービス開始

  • 2005年:
    インド市場向けサービスを開始

  • 2010年:
    NASDAQ上場

  • 2016年:
    競合のGoibiboおよびRedBusを買収し、インド国内での市場シェアを拡大。

  • 2020年:
    COVID-19の影響により旅行需要が急減したものの、デジタルサービスと顧客体験の向上に注力。

  • 2021年:
    旅行需要の回復とともに、国内および国際市場での予約が急増。
    さらに、AIとデータ分析を活用したパーソナライズドサービスを強化し、顧客満足度向上に注力。

  • 2022年:
    顧客エクスペリエンス向上のため、「ゼロキャンセル」オプションや「トリップ保証」などの新サービスを導入。

  • 2024年:
    旅行需要の旺盛な成長に合わせ、AIを活用したユーザーエクスペリエンスの向上を継続。
    モバイルアプリダウンロード数は4億件を超える。


インドについて

人口

インドの総人口は2024年時点で約14億5,000万人と推定されており、2030年までに約15億人に達すると見込まれています。
そして、世界で最も人口の多い国として、今後も世界人口の約17.8%を占める見通しです。
それに伴い中間層も成長しており、2024年時点で全人口の31%(約4億5000万人)を占め、これが2030年には47%(7億500万人)に達する見込みです。


経済成長

インドの経済成長は著しく、GDP成長7.2%と世界で最も速く成長しています。
2030年のGDPは7兆3000億ドルに到達する見込みで、2020年と比較して約2.6倍の成長となります。
また、2030年にはGDPが日本とドイツを上回る見込みです。

(左)各国のGDP成長率 / (右)インド、日本、ドイツのGDP成長見込み


旅行市場

2022年には、インドの旅行・観光産業は約200億ドルの経済貢献を記録しました。
この市場は年平均成長率(CAGR)7.1%で成長を続けており、2028年までに512億ドルに達すると予想されています​。
また、オンライン旅行市場は、2022年の120億ドルから2030年には600億ドルに成長すると見込まれており、5倍の成長が予測されています。


インフラ投資

旅行や観光の成長を後押しするインフラ投資は今後7年間で2倍以上に増える見込みです。

2024-2030年のインフラ投資成長率(対2017-2023年)

  • 合計:2.03倍

  • 道路:2.04倍

  • 鉄道:2.06倍

  • 都市インフラ:2.2倍

  • その他インフラ:1.35倍

  • 物流:8.75倍

2024-2030年のインフラ投資:比較2017-2023年


デジタル環境

  • インターネットユーザー数
    インドには約8億2100万人のインターネットユーザーが存在し、インターネット普及率は55%です。
    2025年までにはインターネットユーザー数が10億人に達する見込みです。

  • 電子商取引利用者
    インドには現在約3億3000万人の電子商取引利用者がおり、普及率は23%です。
    2030年までに利用者数は5億人に達すると予想されています。

  • 中高所得層の増加
    2030年までにインドでは1億4000万世帯が中所得層に、5000万世帯が高所得層に追加される見込みです。

  • ミレニアル世代の新世帯
    2030年までに、自由化後のインドで生まれ、オンラインでの買い物が習慣化しているミレニアル世代によって、新たに9000万世帯が形成されると予測されています。

  • オンライン旅行市場の成長予測
    インドのオンライン旅行市場は、2022年の120億ドルから2030年には600億ドルに成長すると見込まれており、5倍の成長が予測されています。

インドのデジタル環境と成長見込み

企業の独自性

インド最大のオンライン旅行プラットフォーム

インド国内で最大のオンライン旅行サービスを提供しており、幅広いユーザーベースを持っています。
豊富な商品ラインアップとユーザーエクスペリエンスを重視したサービスが強みで、特にインド市場において圧倒的なブランド力を誇ります。

プラットフォームの影響力:

  • 7500万人以上の累計トランザクション顧客数

  • 4億6200万以上のアプリダウンロード数

  • 4億8200万以上のショッピング訪問数

  • 国内線利用者の10人中3人がMakeMyTripグループのサービスを利用

  • 3100万以上のホテル宿泊数

  • 8600万以上のバスチケット販売数

  • 200万人以上のロイヤルティプログラム会員

MMYTプラットフォームの影響力


認知度:
他の競合と比較して、顧客基盤の広さやブランド認知度の高さが競争優位性となっています。
特に、makemytripとgoibiboの旅行事業と、redBusのバス事業のブランド認知度は、他社を大きく引き離しています。

それぞれブランド認知度:makemytrip、goibibo / redBus


多岐にわたる旅行サービスの提供

航空券、ホテル、バス、レンタカー、ツアーパッケージなど、顧客の多様な旅行ニーズに応える包括的なサービスを提供しています。
これにより、顧客は一つのプラットフォームで旅行に必要なすべてを手配できる利便性が高く、リピーターの増加にもつながっています。

B2Cプラットフォーム:

  • MakeMyTrip
    航空券、ホテル、ホリデーパッケージ、鉄道、バスなどの予約サービスを提供する総合旅行プラットフォームです。
    空港タクシー、ホームステイ、ビザ申請、旅行保険、外国為替など、多様な機能が統合されており、旅行に必要なすべてのサービスを一箇所で完結できる仕様となっています。

  • goibibo
    ホテル、フライト、鉄道、バスなどの予約ができ、特に「フレンドからの更新」機能により、旅行者間での情報共有が可能です。
    また、外貨取引や時間単位の滞在プランも提供しており、柔軟な旅行オプションが利用できます。

  • redBus
    バスチケットや鉄道チケットの予約専用プラットフォームで、特にインド国内のバス旅行者向けに特化しています。
    政府運営のバスも含めた幅広い選択肢が提供されています。


付随サービス:

  • TripMoney
    旅行保険やトラベルクレジットのサービスを提供しており、旅行中の万が一に備えた保険や、旅行費用を分割払いするためのクレジットオプションを提供しています。

  • BookMyForex
    外貨取引プラットフォームで、旅行者が渡航前に外貨を準備する際に利用できるサービスです。


非B2Cプラットフォーム:

  • Corporate向けサービス
    「MyBiz」と「Quest2Travel」など、企業向けの旅行管理プラットフォームが提供されており、出張手配や費用管理など、法人顧客に向けたソリューションを提供しています。

  • B2B2Cプラットフォーム
    「myPartner」を通じて、旅行会社や提携パートナー(Amazon Pay、Google Pay、HDFC SmartBUYなど)向けのB2B2Cサービスを展開しています。これにより、他の企業の顧客にもMakeMyTripのサービスを提供できる仕組みが整っています。

MMYTが提供する多様なプラットフォームとサービス


インド市場特有のニーズに特化したサービスを提供

  • ローカル交通手段の統合サービス
    MakeMyTripは、インド国内では、バスや鉄道などのローカル交通手段が重要な役割を果たしています。
    航空券やホテルだけでなく、バスや鉄道の予約も一括で行えるようにすることで、国内旅行者の利便性を高めています。
    特に、鉄道やバスはインド国内での移動手段として多くの人が利用するため、この統合サービスは競争力の一つとなっています​。

  • 多言語対応
    インドには複数の公用語が存在し、各地域ごとに異なる言語が話されています。
    ヒンディー語や他のインドの主要な言語に対応することで、幅広い地域の顧客が利用しやすいプラットフォームを提供しています。
    これにより、英語が母国語でない顧客層にもアプローチが可能です。

  • 柔軟な支払いオプション
    インドの消費者向けに、分割払い(EMI)やキャッシュオンデリバリーなど、多様な支払いオプションを提供しています。
    これにより、クレジットカードを持たない顧客や、現金払いを好む顧客にも対応でき、幅広い層にサービスを提供しています。

  • ゼロキャンセルやトリップ保証オプション
    旅行計画の変更が多いインド市場に特化し、「ゼロキャンセル」や「トリップ保証」といったオプションを提供しています。
    これにより、顧客はキャンセルや変更が必要になった場合でもリスクを抑えた予約が可能で、信頼性を高めています​。

  • 地元パートナーシップによるサービス展開
    インド国内のホテル、バス運営会社、地元の観光業者などとパートナーシップを結び、地域に根差したサービスを提供しています。
    これにより、地方の観光地やアクセスが難しい場所にもMakeMyTripを通じて訪れることができ、地元経済への貢献にもつながっています​。


ロイヤリティプログラム

MakeMyTripは、ロイヤルティプログラム「MMT Black」や「GoTribe」を通じて顧客のリテンションを高めています。
これにより、会員は特典を受けられるだけでなく、リピーターとしての利用頻度が向上しています。

MMT Black:
MMT BlackはMakeMyTripのプレミアムロイヤリティプログラムで、旅行を頻繁に利用する顧客向けに特別な特典が提供されます。
メンバーは旅行の予約ごとにポイントを獲得でき、そのポイントを次回の予約時に割引として使用できます。
また、MMT Blackメンバーには以下のような特典があります:

  • ホテルやフライトの特別割引

  • 優先カスタマーサポート

  • 無料アップグレードや、より快適な旅のオプションの提供

  • ゼロキャンセルのオプションで、旅行変更時の柔軟性が増す

GoTribe:
GoTribeは、goibiboブランドで提供されるロイヤリティプログラムです。
こちらも、頻繁に旅行をする顧客向けに設計されており、予約ごとにポイントを獲得し、次回の旅行で割引を受けることができます。
GoTribeメンバーには次のような特典があります:

  • ホテルやフライトの割引

  • 特定の旅行サービスでの早期予約割引

  • カスタマイズされた旅行プランの提案や、限定キャンペーンへのアクセス


事業セグメント

航空券予約

国内および国際線の航空券を提供しています。
インド国内のオンライン航空券市場でトップシェアを誇ります。

差別化要因:
MakeMyTripは、業界初の様々な製品や慣習を通じて、他社と差別化を図り、競争優位性を確立しています。
主な特徴は次の通りです。

  • 柔軟性と安心感を提供する機能
    ビザ拒否時の全額返金、運賃ロック、予約保留、日付変更無料、フレキシフライ、ゼロキャンセルなど、旅行者に安心感と柔軟性をもたらす独自の機能を提供しています。

  • 顧客セグメント別の最適化
    ビジネスクラス旅行者、学生、高齢者など、それぞれのニーズに応じたサービスを提供し、体験の向上を図っています。

  • カスタマイズされたバンドルパッケージ
    座席や食事、ゼロキャンセルなどの付随サービスを含むカスタマイズ可能なパッケージを提供することで、顧客の利便性と視認性を高めています。

  • 顧客サービスの向上
    最高水準のカスタマーサービスと即時返金機能により、顧客満足度の向上を実現しています。

成長機会:

  • 一人当たり所得の増加と可処分所得の増加
    インド国内では経済成長に伴い、国民の一人当たり所得と可処分所得が増加しており、長期的な成長が見込まれています。
    これにより、海外旅行への需要が増加し、未開拓の国際出発市場が存在します。

  • インフラ拡大と新ルートの増加
    航空インフラの拡充、新しい航空路線の導入、そして航空機の追加発注による供給増加が、航空券予約市場のさらなる拡大を促進します。

MMYTの航空事業


宿泊予約

インド国内および海外宿泊施設の予約サービスです。
オンライン宿泊予約市場においてトップシェアを持っています。

差別化要因:

  • 高級ホテル向けのサービス
    プレミアムホテル予約では、パーソナライズされたエンドツーエンドのユーザー体験を提供し、特に高額利用者やリピーターに焦点を当てたサービスを展開しています。
    また、ロイヤリティプログラムを活用して顧客のリテンション(維持率)を高めています。

  • 中価格帯ホテル向けのサービス
    幅広い選択肢と予約前後のサポートを強化し、技術を駆使して発見から予約までの体験を直感的かつ快適にしています。

  • バジェットホテル向けのサービス
    バジェット認証プログラムやgoStays認定プロパティを提供し、低価格帯でありながら高評価と標準的なアメニティを保証します。
    これにより、断片化した供給市場で一貫性を保ち、信頼性の高いサービスを提供しています。

成長機会:

  • オンライン国内ホテル市場の低い普及率
    インド国内のオンライン宿泊予約市場はまだ成熟しておらず、今後大きな成長の可能性があります。

  • 断片化したホテルおよび代替宿泊施設の供給
    インド国内には大小さまざまなホテルや代替宿泊施設が存在しており、MakeMyTripはそれらを統合し、利用者に豊富な選択肢を提供しています。

  • クロスセルの機会
    航空券や地上輸送を予約する顧客に対して、宿泊施設をセットで販売することで、追加の売上を確保する機会があります。

  • 豊富な供給プール
    インド国内および海外の宿泊施設に対して、大規模な供給ネットワークを構築しており、あらゆる顧客ニーズに対応しています。

  • 独自のサプライヤーテクノロジープラットフォーム
    サプライヤー(ホテルオーナーなど)向けの独自技術を活用し、効率的な運営と収益向上を支援しています。

MMYTの宿泊施設事業

代替宿泊施設:

  • 伝統的なホテルの代替となる体験
    ホームステイやホステル、バケーションレンタルなど、ホテル以外の多様な宿泊オプションを提供し、旅行者に新たな選択肢を提供します。

  • 多様なオプションの提供
    ヴィラ、アパートメント、ホームステイ、ホステルなど、さまざまな宿泊形態を選ぶことができ、旅行者の予算や好みに合わせた柔軟な選択肢が豊富です。

  • 秘境の解放
    一般的な観光地以外の「オフビート」なロケーションでも宿泊施設を提供しており、これにより観光地としてあまり知られていない地域も訪れることができます。

  • 顧客層の拡大
    家族旅行、グループ旅行、カップルなど、さまざまな旅行者層に対応し、広範な顧客層にリーチを広げています。

  • 個人ホストとチェーンの両方が利用可能な在庫
    小規模な個人ホストから大規模な宿泊チェーンまで、幅広い宿泊施設を提供することで、旅行者は多様なニーズに応じた選択ができます。

  • 州観光局との提携
    地域の観光を促進するために、州観光局と協力し、地域密着型の観光を推進しています。
    これにより、地元経済の活性化に寄与しています。

  • 供給の増加
    ホームステイやバケーションレンタルの供給を増加させることで、需要に応じた幅広い宿泊オプションを提供しています。

MMYTの代替宿泊施設での成長


パッケージツアー

特徴:

  • 国内外の多彩な旅行先
    インド国内および海外の幅広い旅行先をカバーしており、ヒマーチャルやカシミールなどの国内旅行から、タイやバリなどの国際旅行まで、さまざまなニーズに応じた目的地が提供されています。

  • ニーズに合わせたカスタマイズパッケージ
    固定のグループパッケージから、個人旅行者(FIT)向けのカスタマイズパッケージまで、旅行者の様々なニーズに応じたパッケージが用意されています。
    これにより、旅行の計画が簡便化され、個々の要望に応えることが可能です。

  • 複数チャネルによる需要の充足
    オンラインのアプリやウェブサイトだけでなく、オフラインのホリデーエキスパートやフランチャイズを通じてもサービスを提供しています。これにより、消費者のニーズに柔軟に対応しています。

  • 付随サービスの提供
    旅行計画やアクティビティの計画、外国為替(Forex)やビザサービスなど、国際旅行者向けに付加価値サービスを提供しています。
    これにより、ワンストップで旅行に必要なすべてのサービスを提供でき、顧客の満足度を高めています。

  • オフラインからオンラインへの購買行動のシフト
    消費者の購買行動がオフラインからオンラインへ移行しており、MakeMyTripはそのトレンドを取り込んでいます。
    特にオンラインプラットフォーム(アプリ・ウェブサイト)を通じた需要の取り込みが進んでいます。

MMYTのパッケージ旅行の特徴


バスチケット(redBus)

MakeMyTripグループのバスチケット予約プラットフォーム「redBus」は、世界最大のバスチケット予約サービスを提供しており、消費者とバス運営者双方に包括的なテクノロジーソリューションを提供しています。

消費者向け:

  • 複数のバスサービスから選択
    消費者は、さまざまな公共および民間のバス運営者から選択肢を得ることができ、目的地や予算に応じた最適なバスを選べます。

  • 安全な決済
    redBusは高度なセキュリティ基準を採用しており、消費者の支払い情報を安全に保護します。

  • グローバルなカバレッジ
    redBusは、インド国内外でバスの供給を提供しており、広範なネットワークを通じて旅行者に利便性を提供します。

  • 優れたカスタマーサポート
    質の高い顧客サポートが提供され、予約やトラブルシューティングがスムーズに行えます。

サプライヤー向け(バス運営者向け):

  • 予約プラットフォーム
    バス運営者は、システム上で簡単に予約管理ができるプラットフォームを利用でき、在庫やコミッションの管理も効率化されています。

  • ユーザー管理
    ユーザーやアクセスレベルを簡単に管理でき、透明性のあるアカウント管理が可能です。

  • キャンペーン設定
    魅力的なキャンペーンを設定することで、運営者はバスの稼働率を向上させることができます。

  • レポートと統計
    カスタマイズされたレポートや分析ツールを提供し、業界のインサイトをより深く理解できるようにしています。

主な実績:

  • 顧客数: 5,200万人以上の満足した顧客が利用しています。

  • バス運営者ネットワーク: 6,000社以上のバス運営者が提携しています。

  • 販売チケット数: 2018年度以来、2億9300万枚以上のバスチケットを販売しています。

MMYTのredBusについて


地上交通

多様な地上輸送サービスを通じて、顧客の利便性を高め、幅広い顧客層に対応しています。

長距離タクシー(Outstation Cabs):

  • オンライン予約の利便性
    オンラインで簡単にタクシーを予約でき、従来のオフライン市場の問題を解決しています。

  • 価格比較とカテゴリーの選択
    複数の料金とタクシーカテゴリーを比較でき、ユーザーは最適なオプションを選択可能です。

  • 専門的で信頼できるドライバー
    専門的なトレーニングを受けたドライバーがサービスを提供し、安全性を確保しています。

  • 短距離休暇やステイケーションへの対応
    短期間の旅行やステイケーションに適したプランを提供しています。

  • 機械学習アルゴリズムを使用した安全・衛生管理
    機械学習アルゴリズムを活用し、タクシーの衛生状態を常にチェックしています。

空港タクシー(Airport Cabs):

  • フライト予約時のタクシー追加の利便性
    フライトを予約する際に、タクシーも同時に手配できる利便性があります。

  • 簡単で迅速な乗車体験
    空港到着後、提携したキオスクからすぐにタクシーに乗車できるスムーズな体験を提供します。

  • 運賃固定と料金の急上昇なし
    運賃ロック機能により、ピーク時にも料金の急上昇がなく、安心して利用できます。

  • 安全と衛生の保証
    衛生管理が徹底され、清潔なタクシーを提供しています。

カーレンタル(SAVAARI):

  • 清潔で衛生的な車両
    SAVAARIは、常に清潔で衛生的な車両を提供し、安全で快適な移動体験を提供しています。
    すべての車両は高い衛生基準を満たしており、特にパンデミック時には厳重な消毒が行われます。

  • 透明な料金体系
    SAVAARIは、料金の透明性を重視しており、追加料金や隠れた費用が発生しないクリアな料金設定を採用しています。
    これにより、利用者は安心してサービスを利用できます。

  • 専門的なドライバー
    SAVAARIのドライバーは、豊富な経験を持ち、厳選されたプロフェッショナルです。
    旅行者にとって快適で安全な旅を提供するため、運転技術や接客スキルが高く評価されています。

  • 2000以上の都市での利用可能
    SAVAARIはインド国内の2,000を超える都市でサービスを提供しており、都市間の移動から観光地での利用まで幅広いニーズに対応しています。
    短距離から長距離まで、あらゆるタイプの旅行に対応できるフレキシブルなサービスです。

鉄道チケット予約(Train Ticketing / redRail by redBus):

  • 1億人の新規ユーザー獲得を目指す
    redRailは、次の1億人のユーザー獲得を目標に掲げており、成長を続けています。

  • インドで最も利用頻度の高い移動手段
    鉄道はインドで最も頻繁に利用される交通手段の一つであり、リーチを拡大する手段となっています。

  • Tier 3およびTier 4都市のユーザー獲得
    インターネットの普及が進むTier 3、Tier 4都市のユーザーをターゲットにし、オンライン旅行市場に導入しています。

  • 長期的な顧客価値の構築
    新規ユーザーを獲得し、他の旅行商品をクロスセルすることで、顧客の生涯価値を高めています。

  • ユーザー維持率の向上
    鉄道の利用頻度が高いことから、リテンション率を向上させる役割を果たしています。

  • 軽量アプリ
    redRailアプリはわずか7.2MBの軽量設計で、簡単にダウンロードできます。

MMYTの地上交通事業


法人向け

法人向け旅行市場においてオンライン化を進め、大企業から中小企業まで幅広い顧客に対応するソリューションを提供しています。

myBiz(中小企業向け):
myBizは、中小企業向けの包括的なセルフサービスソリューションです。
法人向けに簡単かつパーソナライズされた旅行管理体験を提供しています。

  • シンプルなユーザー&予約体験
    ユーザーフレンドリーなインターフェースを備え、予約プロセスが簡単で効率的です。

  • パーソナライズされたコンテンツと機能
    各企業に合わせたコンテンツや機能が提供され、企業独自のニーズに対応しています。

  • 自動化された請求書と経費管理
    旅行に関する請求書や経費の処理を自動化し、管理業務を効率化します。

  • 詳細なレポート機能とMIS(管理情報システム)
    レポート生成や管理情報の提供をサポートし、企業の旅行管理を強化します。

  • コスト削減機能
    企業の旅行費用を削減するための機能が搭載されています。

  • MakeMyTripの供給網を活用
    MakeMyTripが提供する豊富な宿泊施設やサービスを利用できるため、旅行手配が柔軟で便利です。

  • 56,000以上のアクティブアカウント
    現在、56,000以上の企業アカウントがアクティブで、広範な法人顧客基盤を持っています。

Quest2Travel(大企業向け):
Quest2Travelは、大企業向けにカスタマイズ可能なデジタルプラットフォームを提供しており、企業の特定のニーズに合わせてモジュールを調整可能です。

  • カスタマイズモジュール
    大企業のニーズに合わせて、旅行ポリシー、承認フロー、予約、ドキュメント管理、支出管理、レポートなどのモジュールをカスタマイズ可能です。

  • 完全自動化されたユースケース
    企業のすべての旅行関連業務をデジタル化し、自動化します。

  • MMYTのホテル供給優位性を活用
    広範な宿泊施設供給網を利用して、企業の旅行手配を最適化します。

  • 351のアクティブアカウント(2024年3月31日時点)
    Quest2Travelには、351の大企業アカウントが登録されており、着実に成長を続けています。

MMYTの法人向け事業


海外事業

UAEをはじめとする国々でのローカライズされた旅行サービスを提供し、国際的な成長を続けています。

UAE OTAプラットフォーム(オンライン旅行代理店):

  • 高いデジタルリーチとGDP
    UAEはデジタルインフラが高度に整備されており、国内のインターネット普及率が高いことから、旅行予約のオンライン浸透率をさらに高める余地があります。

  • オンライン旅行予約市場の成長余地
    UAE市場では、オンライン旅行予約の浸透を増加させるポテンシャルがあり、MakeMyTripはこれに対応したローカライズされた予約体験を提供しています。

  • ブランドの波及効果
    MakeMyTripのブランドが他の市場での成功を基に、新たな市場でも信頼性と認知度を高めています。

  • ローカライズされた予約体験
    UAEのサイトは、現地のサプライチェーン、トラフィック、支払い方法、そしてアラビア語対応のインターフェースを提供し、UAE市場に適応した体験を提供しています。

redBusの国際展開:

  • 展開国
    インド、コロンビア、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ペルー、カンボジア、ベトナムなど、多くの国でバス予約サービスを提供しています。

  • 大規模で断片化されたバス在庫
    各国で多くのバス運営者が存在し、redBusはその在庫を一元化することで効率的な予約サービスを提供しています。

  • 複数のサプライヤーとルート間競争
    各ルートでの複数のバス運営者間の競争があり、redBusは顧客に最適な選択肢を提供しています。

  • インターネット普及率の高さとデジタル決済の増加
    各国でのインターネット普及率の高さと、デジタル決済の増加がバス予約市場の成長を促進しています。

  • 有利な規制環境
    各国の規制がビジネスに適しており、redBusの国際展開を後押ししています。

MMYTの海外事業展開

業績

売上高

2025年第1四半期:2億5450万ドル(前年同期比 29.4%増)
2024年通期:7億8250万ドル(前年比 32%増)


売上総利益(率)

2025年第1四半期: 1万3120ドル(売上総利益率 51.6%)
2024年度通期: 4億1980万ドル(売上総利益率 53.65%)


営業利益(率)

2025年第1四半期:2790万ドル (営業利益率 11%)
2024年度通期:6610万ドル (営業利益率 8.4%)


純利益(率)

2025年第1四半期:2100万ドル (純利益率 8.26%)
2024年度通期:2億1680万ドル (純利益率 27.7%)


営業キャッシュフロー(率)

2025年第1四半期:7230万ドル (営業キャッシュフロー率 28.4%)
2024年度通期:1億6130万ドル (営業キャッシュフロー率 20.6%)


フリーキャッシュフロー(率)

2025年第1四半期:5430万ドル (フリーキャッシュフロー率 21.3%)
2024年度通期:1億810万ドル (フリーキャッシュフロー率 13.8%)


指標

合計ブッキング数

2025年第1四半期:23億8040万ドル(前年同期比 21.6%増)
2024年通期:79億5400万ドル(前年比 21.2%増) 

過去5期のブッキング数


事業別営業利益(調整後)

2025年第1四半期:

  • 航空券予約(Air Ticketing) 8910万ドル(前年同期比 21.2%増)

  • ホテル&パッケージ(Hotel & Packages) 1億730万ドル(前年同期比 27.3%増)

  • バスチケット(Bus Ticketing) :3240万ドル(前年同期比 20.7%増)

  • その他のサービス (Others) :1490万ドル(前年同期比 38.6%増)

過去3四半期の事業別営業利益(調整後)

2024年通期:

  • 航空券予約(Air Ticketing) 3億1770万ドル(前期比 16.7%増)

  • ホテル&パッケージ(Hotel & Packages) 3億4890万ドル(前期比 38.4%増)

  • バスチケット(Bus Ticketing) :1億210万ドル(前期比 36.1%増)

  • その他のサービス (Others) :4880万ドル(前年比 47.2%増)


ESGへの取り組み

MakeMyTripは環境保護と社会的な包摂に積極的に取り組んでいます。
気候変動対策として、インド国内で150万本以上の植樹を行うほか、アンダマン諸島での海洋ごみやプラスチック削減に取り組んでいます。
また、使い捨てプラスチックの使用を減らすためのウォーターATMの設置や、ウッタラーカンド州における廃棄物管理プロジェクトも実施しています。

地域社会のエンパワーメントにおいては、農村観光を推進し、女性がリーダーとなる旅行代理店やホームステイ運営を支援しています。
さらに、COVID-19で親を失った孤児に奨学金を提供し、視覚障害者の学生にも支援を行っています。
加えて、WWFインドと提携し、地域住民にエコカフェやホームステイの運営スキルを提供することで、持続可能な生計手段の創出にも貢献しています。


主要な競合他社

  • Yatra
    インドを拠点とするオンライン旅行会社で、航空券、ホテル予約、ツアー、バスチケットなどの旅行サービスを提供しています。
    特にインドの地方都市での認知度が高く、旅行パッケージの提供にも注力しています。

  • OYO Rooms
    インド発のホテルチェーンで、特に手頃な価格で清潔かつ快適な宿泊施設を提供することに特化しています。
    急成長を遂げており、現在ではインドのみならず、他のアジア市場やアメリカにも展開しています。

  • Expedia
    世界的な旅行予約プラットフォームであり、インド市場にも参入しています。
    航空券、ホテル、レンタカーなどの旅行サービスを提供しており、グローバル規模のネットワークと競争力のある価格設定で高いシェアを持っています。


株価推移(2024/10/19現在)

  • 年初来:
    115.90%増

  • 過去1ヶ月:
    3.42%減

  • 過去6ヶ月:
    65.68%増

  • 過去1年:
    143.12%増

  • 上場来:
    303.78%増

過去1年間のチャート

まとめ

  • インド最大のオンライン旅行代理店
    MakeMyTripは、航空券、ホテル、パッケージ旅行、バスチケットなどの旅行サービスを提供し、インド国内および国際旅行市場でトップの地位を確立しています。

  • 多様な支払いオプションとローカル対応
    多言語対応や分割払いオプションなど、インド市場特有の消費者ニーズに応えることで、幅広い顧客層に支持されています。

  • 成長するインフラと旅行市場
    インド国内でのインフラ投資拡大とともに、国内旅行市場は成長中。MakeMyTripはこの成長に合わせてサービスを拡充しています。

  • 戦略的買収
    競合企業GoibiboやRedBusを買収。
    これにより、インド市場における旅行サービスのリーダーシップを強化しました。

  • 2024年の成長
    年間予約総額は79億5000万ドルに達し、前年同期比25%成長。
    売上高は7億8250万ドルに達し、前年比32%成長。
    売上総利益は4億1980万ドルで、売上総利益率は53.65%を記録しました。


以上となります。
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前回の決算とカンファレンスコールをまとめています。
用語集なども記事として貯めております。
宜しければご参考ください。


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